この記事でわかること
- CISA(公認情報システム監査人)とは何か(ISACAが認定する情報システム監査の国際資格)と、システム監査技術者・CIA・USCPAとの違い
- 試験制度(5ドメイン・150問・4時間・スケールドスコア450点で合格・日本語受験可・受験資格なし)と受験料、認定に必要な5年の実務経験と免除
- 難易度(合格率の推計45〜60%、勉強時間200〜400時間)と、IT側・監査側それぞれの学びにくい領域
- CISA保有者の年収と活躍先(監査法人のIT監査、内部監査、システム監査、セキュリティ、コンサル)
- 会計監査人がCISAを取る価値(IT統制・J-SOX・システム導入案件)と、USCPA×CISAの相性
- 監査法人のIT監査チームでCISA保有者と3年間協働し、コンサルでシステム導入案件に関わる筆者が見たCISAの実像
著者情報:しわすゆう|USCPA(米国公認会計士)。大学在学時にアビタスのUSCPA講座を受講しUSCPAを取得。新卒でBIG4監査法人に就職し会計監査を3年経験。現在はコンサル会社に勤務。
最終更新日:2026年8月29日
「CISAとはどんな資格か」「難易度はどのくらいか」「会計監査やUSCPAとどう関係するのか」「取ると年収やキャリアはどう変わるのか」と調べている方に向けた記事です。
結論から言うと、CISA(Certified Information Systems
Auditor、公認情報システム監査人)とは、ISACAが認定する情報システム監査分野の国際資格で、5つのドメイン・150問・4時間の試験を日本語で受験でき、スケールドスコア450点以上で合格します。受験資格はありませんが、認定には5年の実務経験(免除で最短2年)が必要です。会計監査の世界では「IT統制を評価できる人」の証明として、監査法人のIT監査チーム・内部監査・システム導入コンサルで評価され、USCPAと組み合わせると「会計もITも分かる監査人」として希少性が上がります。
筆者はBIG4監査法人で3年間、会計システムの内部統制評価(IT全般統制・アプリケーション統制)をIT監査チームと連携して担当し、チームのCISA保有者と日常的に仕事をしました。現在はコンサルで会計システムの導入案件に関わり、クライアント側・ベンダー側のCISA保有者とも協働しています。
CISA自体は取得していませんが、「CISAを持つ人が現場で何を任され、どう評価されるか」を会計監査側から見てきた立場で書けます。
この記事では、ISACAとアビタスの公開情報を一次情報に、資格の定義、試験制度、難易度、年収、監査キャリアでの価値、USCPAとの相性を整理します。
講座の費用・評判は「アビタスCISA講座の評判と費用|受講料・試験料セット・給付金」で扱っているので、本記事は「資格そのもの」に絞ります。
CISA(公認情報システム監査人)とは?情報システム監査の国際資格
CISAとは、ISACA(情報システムコントロール協会)が1978年から認定している情報システム監査・コントロール・セキュリティ分野の国際資格で、世界で15万人以上が保有している。情報システムの監査プロセス、ITガバナンス、システムの開発・運用、情報資産の保護を「監査人として評価する」能力を証明する資格で、システムを「作る・守る」資格ではなく「評価する」資格である点が特徴。
基本情報を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Certified Information Systems Auditor(公認情報システム監査人) |
| 認定団体 | ISACA(Information Systems Audit and Control Association)。日本ではISACA東京支部・大阪支部・名古屋支部・福岡支部が活動 |
| 開始年 | 1978年 |
| 保有者数 | 世界で15万人以上(ISACA公表値ベース、時期で変動) |
| 試験言語 | 日本語で受験可能(英語版の日本語訳) |
| 受験資格 | なし(誰でも受験できる) |
| 認定要件 | 試験合格+5年の実務経験(免除で最短2年)+倫理規定への同意+CPE |
| 独占業務 | なし(能力の証明) |
| 継続教育 | 年間20CPE以上、3年間で120CPE以上 |
| 維持費 | ISACA年会費+CISA維持費で年間3〜4万円程度(為替で変動) |
出典:ISACA公式サイト、アビタス「CISA試験について」「CISA認定を受けるには」(2026年8月29日確認)
CISAの性格を、似た資格と比べて整理します。
| 比較項目 | CISA | システム監査技術者(IPA) | CIA(公認内部監査人) | USCPA |
|---|---|---|---|---|
| 認定団体 | ISACA(国際) | 情報処理推進機構(日本の国家試験) | IIA(国際) | 米国各州の会計士委員会 |
| 対象 | 情報システムの監査・コントロール・セキュリティ | 情報システムの監査 | 内部監査全般 | 会計・監査・税務・ビジネス |
| 通用範囲 | 国際 | 日本国内 | 国際 | 国際 |
| 試験形式 | 4択150問・4時間・日本語 | 午前・午後(記述・論述)・日本語 | 3パート・4択・日本語 | 4科目・英語 |
| 実務経験要件 | 認定時に5年(免除あり) | なし | 認定時に2年(学部卒) | ライセンス時に州ごと |
| 監査キャリアでの位置づけ | IT監査の国際標準 | 日本の国家資格として官公庁・国内企業で評価 | 内部監査の国際標準 | 会計監査・国際会計の証明 |
CISAは「IT監査の国際標準」で、CIAが「内部監査の国際標準」、USCPAが「会計の国際標準」という位置づけです。
CIAとの違いは「CIA資格とは|公認内部監査人の難易度・年収・USCPAの相性」で、USCPAとの関係は後述します。
CISAの学習を検討している方は、アビタスのCISA講座の資料で5ドメインの学習範囲と、IT側・監査側それぞれの学習時間の目安を確認しておくと、自分にとっての難易度が具体的に見えます。
CISAの試験制度|5ドメイン・150問・4時間・450点で合格
CISA試験は5つのドメイン(①情報システム監査プロセス18%
②ITのガバナンスと管理18% ③情報システムの取得・開発・実装12%
④情報システムの運用とビジネスレジリエンス26%
⑤情報資産の保護26%)から150問の4択問題が出題され、試験時間は4時間、200〜800のスケールドスコアで450点以上が合格である。テストセンターまたは自宅で受験でき、日本語で受けられる。
試験の概要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出題形式 | 4択の多肢選択式、150問 |
| 試験時間 | 4時間 |
| 採点 | 200〜800のスケールドスコア。450点以上で合格。正答率の目安は65%前後 |
| 受験方法 | テストセンター(CBT)または自宅(オンライン監督型) |
| 受験時期 | 年間を通じて受験可能(受験枠は予約制) |
| 言語 | 日本語を含む複数言語 |
| 受験料 | ISACA会員575米ドル、非会員760米ドル(2026年時点、為替で変動)。アビタス等の試験料セットで割引あり |
| 出題順 | ドメイン順ではなくランダム |
5つのドメインの内容と配点です。
| ドメイン | 配点 | 内容 | 会計監査人が学びやすいか |
|---|---|---|---|
| ①情報システム監査プロセス | 18% | 監査計画、リスクベース監査、監査手続、証拠、報告 | 学びやすい(会計監査の考え方と共通) |
| ②ITのガバナンスと管理 | 18% | ITガバナンス、IT戦略、組織、リスク管理、IT関連の法令・基準 | 中(COSO・内部統制の知識が効く) |
| ③情報システムの取得・開発・実装 | 12% | プロジェクト管理、システム開発ライフサイクル、テスト、移行、導入後レビュー | 学びにくい(開発の経験がないと用語から) |
| ④情報システムの運用とビジネスレジリエンス | 26% | IT運用、変更管理、問題管理、バックアップ、事業継続・災害復旧 | 中(IT全般統制の評価経験があれば) |
| ⑤情報資産の保護 | 26% | 情報セキュリティ、アクセス管理、暗号化、ネットワークセキュリティ、物理的セキュリティ | 学びにくい(セキュリティの技術用語が多い) |
配点はISACAの現行の職務分析(2024年版)に基づく割合で、改定される可能性があるため受験時に公式サイトで確認してください。
会計監査人にとっては、①②④はJ-SOXのIT統制評価と重なり、③⑤は新しく学ぶ領域になります。
逆にIT実務者にとっては、③⑤は経験で分かり、①②の「監査人としての判断」が新しく学ぶ領域です。
認定に必要な実務経験と免除
試験に合格しただけでは「CISA」を名乗れず、実務経験を証明して認定申請する必要があります。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 実務経験 | 情報システム監査・コントロール・保証・セキュリティ分野で5年以上(申請日からさかのぼって10年以内) |
| 一般職務経験の免除 | 一般監査・一般情報システムの経験で最大1年免除 |
| 教育経験の免除 | 大学の関連学位等で最大2〜3年免除(条件による) |
| 最短 | 免除を使って最短2年の実務経験で認定可能 |
| 合格の有効期限 | 合格から5年以内に認定申請。過ぎると失効 |
| 認定後 | 年間20CPE・3年120CPE、年会費、倫理規定の遵守 |
出典:アビタス「CISA認定を受けるには」、ISACA公式サイト(2026年8月29日確認)
会計監査人の場合、監査法人でのIT統制評価(IT全般統制・アプリケーション統制)の経験は「情報システム監査」の実務経験として認められることが多いため、J-SOX評価を担当していれば認定要件を満たしやすいです。
CISAの難易度|合格率・勉強時間・IT側と監査側の壁
CISAの合格率はISACAが非公表で、予備校データ等からの推計で45〜60%とされる。ただし受験者の多くがIT・監査の実務経験者で受験料も高額なため、母集団のレベルが高く、数字以上に難しい。勉強時間は200〜400時間が目安で、IT実務者は「監査人としての判断」に、会計監査人は「開発・運用・セキュリティの技術用語」に、それぞれ壁がある。
難易度の数値を整理します。
| 指標 | 数値 | 補足 |
|---|---|---|
| 合格率(推計) | 45〜60% | ISACA非公表。予備校データ等からの推計(@SOHO 2026年8月、城咲子 2026年6月) |
| 合格点 | スケールドスコア450点(正答率65%前後が目安) | 問題の難易度差を調整した換算点 |
| 勉強時間 | 200〜400時間 | IT・監査の経験で大きく変わる |
| 学習期間 | 3〜6ヵ月(週10〜15時間) | ― |
| 受験資格 | なし | 未経験でも受験・合格は可能 |
@SOHOは「完全な初学者がいきなり挑む試験ではなく、ある程度の前提知識を持った人たちが受けて、それでも半分が落ちる」と合格率の解釈に注意を促しています。
他の資格との難易度比較です。
| 資格 | 勉強時間の目安 | 合格率 | CISAとの比較 |
|---|---|---|---|
| CISA | 200〜400時間 | 45〜60%(推計) | ― |
| CIA | 300〜600時間 | パート別40%弱(推計) | CISAよりやや多い |
| USCPA | 1,000〜1,500時間 | 科目別50%前後 | CISAの3〜5倍 |
| システム監査技術者 | 200〜300時間 | 15%前後 | 論述があり合格率は低い |
| 情報処理安全確保支援士 | 300〜500時間 | 20%前後 | セキュリティに特化 |
数値は各資格の公表値・推計値をもとにした目安です。
IT側と監査側、それぞれの壁
CISAの難しさは、受験者の出身によって場所が違います。
| 出身 | 得意なドメイン | 壁になるドメイン | 壁の中身 |
|---|---|---|---|
| IT実務者(情報システム部門・エンジニア) | ③開発・実装、④運用、⑤情報資産の保護 | ①監査プロセス、②ガバナンス | 「何を根拠に、どう判断するか」という監査人の型。ISACAが正解とする「監査人ならこう考える」の感覚 |
| 会計監査人・内部監査人 | ①監査プロセス、②ガバナンス、④の統制部分 | ③開発・実装、⑤情報資産の保護 | 開発ライフサイクル・セキュリティの技術用語。経験がないと暗記になる |
| 未経験 | なし | 全ドメイン | ITと監査の両方の基礎から |
筆者の同僚(監査法人のIT監査チーム、システム側の経験あり)は、「システムは分かっていたが、『監査人としてはこう判断する』というISACAの正解の感覚をつかむのに時間がかかった」と話していました。
一方、会計監査側からCISAを取った別の同僚は、「①②は監査の経験でほぼ解けた。③⑤は用語を覚えるところから始めて、問題集を3周した」とのことです。
自分がどちらの出身かで、学習時間の配分が変わるのがCISAの特徴です。
CISA保有者の年収と活躍先|IT監査・内部監査・コンサル
CISA保有者の活躍先は、①監査法人のIT監査チーム(IT全般統制・アプリケーション統制の評価)
②事業会社の内部監査部門(IT監査・システム監査)
③情報システム部門(セキュリティ・ガバナンス)
④ITコンサル・リスクコンサル(システム導入・セキュリティ・SOC報告書)
⑤金融機関のIT監査・リスク管理の5つで、年収はスタッフ500〜700万円、マネージャー800〜1,200万円、コンサルのシニアマネージャー以上で1,200万円超が目安である。
活躍先と年収を整理します。
| 活躍先 | 仕事内容 | 年収の目安 | CISAの効き方 |
|---|---|---|---|
| ①監査法人のIT監査チーム | 会計監査に伴うIT全般統制・アプリケーション統制の評価、J-SOXのIT統制評価、SOC報告書 | 500〜1,000万円 | 採用・昇進で評価。IT監査チームでは保有が標準 |
| ②事業会社の内部監査部門 | IT監査・システム監査、情報セキュリティ監査、海外拠点のIT監査 | 600〜1,000万円 | 内部監査でIT監査を担える人材として評価。CIAとの組み合わせが多い |
| ③情報システム部門 | ITガバナンス、セキュリティ管理、内部統制対応、監査対応 | 500〜900万円 | 「監査人の視点で自社を評価できる」証明 |
| ④ITコンサル・リスクコンサル | システム導入の内部統制設計、セキュリティ評価、SOC報告書の支援、GRC | 600〜1,500万円 | 提案・採用で評価。JAC Recruitmentも「IT監査や情報セキュリティ監査の専門知識を持つ人材へのニーズが顕著に高まっている」と指摘 |
| ⑤金融機関 | システムリスク管理、IT監査、規制対応 | 600〜1,200万円 | 金融のシステムリスク管理で評価 |
年収は転職エージェント各社の公開求人と筆者の周囲の実例をもとにした目安で、企業規模・経験・他資格で変わります。
CISA単体で年収が大きく上がるというより、「IT監査ができる」ことで担当できる業務が広がり、その結果として職位と年収が上がるのが実態です。
内部監査への転職は「内部監査への転職|USCPAとCIAどちらが有利?年収と入り方」で解説しています。
会計監査人・USCPAがCISAを取る価値|IT統制・J-SOX・システム導入
会計監査人・USCPAがCISAを取る価値は、①J-SOX・US-SOXのIT統制評価を自分で担える
②会計システム導入案件で内部統制設計を任される
③監査法人のIT監査チームや内部監査で「会計もITも分かる人」として希少になる
④AI・自動化で会計監査の手続が変わる中で、システムを評価する側に立てる、の4つである。USCPA×CISAは「会計基準×IT統制」の組み合わせで、監査法人・内部監査・コンサルのいずれでも評価される。
会計監査の現場でIT統制がどう関わるかを整理します。
| 会計監査の場面 | IT統制の関わり | CISAがあると |
|---|---|---|
| J-SOX・US-SOXの評価 | IT全般統制(アクセス管理・変更管理・運用)とアプリケーション統制(自動計算・インターフェース)の評価が必須 | 会計監査人が自分で評価でき、IT監査チームとの分業が減る |
| 決算数値の信頼性 | 会計システムから出た数値をそのまま信頼できるかは、IT統制次第 | システムの信頼性を根拠を持って判断できる |
| データ分析監査 | 仕訳全件テスト、データの網羅性・正確性の確認 | データの取得元・加工過程の統制を評価できる |
| クラウド・外部委託 | クライアントの会計システムがクラウドやBPOに移り、SOC報告書の理解が必要 | SOC報告書(SOC1・SOC2)を読み、依拠できるかを判断できる |
| システム導入 | 新システム導入時の内部統制設計、移行時のデータ検証 | 導入プロジェクトで統制設計を担える |
筆者が監査法人で見た「会計監査人×CISA」の価値は、J-SOXのIT統制評価でIT監査チームに頼らず自分で判断できることでした。
会計監査チームの多くはIT統制を「IT監査チームに投げる」ため、自分で評価できる人は重宝されます。
USCPA×CISAの相性
| 観点 | USCPA | CISA | 組み合わせの効果 |
|---|---|---|---|
| 学習の重なり | AUD(監査)、ISC(情報システムと統制)で内部統制・IT統制の基礎 | ①②④でリスク・統制・監査手続 | ISC合格者はCISAの①②④を短縮できる |
| 専門性 | 会計基準・会計監査 | IT統制・情報システム監査 | 「会計もITも分かる監査人」として希少 |
| 活躍先 | 監査法人・経理・FAS・コンサル | IT監査・内部監査・ITコンサル | 監査法人のIT監査、内部監査、会計システムコンサルで両方が効く |
| 転職市場 | 会計人材として評価 | IT監査人材として評価 | 会計システム導入・J-SOX・IPO支援で「両方できる人」の求人がある |
USCPAの新試験(2024年〜)ではISC(Information Systems and
Controls)が選択科目にあり、ISCを選んだUSCPA合格者はCISAの①②④と学習内容が重なるため、CISAへの延長が自然です。
ISCの内容は「USCPAのISCとは|出題範囲・難易度・勉強法を実例つきで解説」で解説しています。
CISAの学習を始めるなら、USCPAのISC・AUDで学んだ内部統制の知識をどこまで流用できるかを、アビタスのCISA講座の資料で学習範囲と照らして確認しておくと、学習時間の見積もりが正確になります。
筆者が見たCISAの実像|IT監査チームとコンサルの現場
筆者が監査法人で3年間協働したIT監査チームでは、CISA保有者が「会計監査チームの依頼を受けてIT統制を評価し、根拠を文書で返す」役割を担い、CISAの型(リスク→統制→テスト→評価)で調書が整理されていた。コンサルでの会計システム導入案件では、CISA保有者が内部統制の設計と移行時のデータ検証を担当し、会計側(筆者)とIT側の橋渡しになっている。
監査法人のIT監査チームでの協働
| 場面 | 会計監査チーム(筆者)の役割 | IT監査チーム(CISA保有者)の役割 |
|---|---|---|
| 監査計画 | 会計上の重要なシステム(会計・販売・購買)を特定 | 各システムのIT全般統制のリスクを評価し、テスト範囲を決める |
| IT全般統制の評価 | 結果を受け取り、会計監査の手続に反映 | アクセス管理・変更管理・運用の統制をテストし、調書化 |
| アプリケーション統制 | 自動計算(減価償却・引当金)の正確性を会計側で確認 | システムの計算ロジック・インターフェースの統制をテスト |
| 不備の発見 | 不備が決算数値に与える影響を評価 | 不備の内容と根本原因を文書化 |
| クライアント報告 | 会計面の指摘 | IT面の指摘と改善提案 |
CISA保有者の調書は、「リスク→統制→テスト→評価」の型で整理されていて、会計監査側から見て根拠が追いやすかったのが印象に残っています。
同僚(IT監査チーム)は「CISAの型は、ISACAの基準に沿っているので、海外のグループ監査チームにもそのまま通じる」と話していました。
コンサルでの会計システム導入案件
| 工程 | 会計側(筆者)の役割 | CISA保有者の役割 |
|---|---|---|
| 要件定義 | 会計処理の要件、勘定科目体系、決算プロセス | 内部統制の要件(承認フロー・アクセス権限・ログ) |
| 設計 | 会計処理の設定 | 統制の設計、職務分掌、変更管理の手続 |
| テスト | 会計処理のテスト | 統制のテスト、権限設定の検証 |
| 移行 | 残高の検証 | 移行データの網羅性・正確性の検証、移行手続の統制 |
| 稼働後 | 決算の運用 | J-SOX対応、監査法人への説明 |
コンサルの現場では、CISA保有者が「会計側とIT側の橋渡し」になる場面が多く、会計を理解しているCISA保有者(USCPA・公認会計士との組み合わせ)は特に重宝されています。
コンサルでの仕事は「USCPAでコンサルに転職|監査法人3年から移った筆者の体験談」で書いています。
CISAが向く人・向かない人と、取るタイミング
CISAが向くのは、監査法人のIT監査チーム・内部監査でIT監査を担いたい人、会計システム導入やJ-SOXに関わる人、IT実務者で監査・ガバナンスの視点を得たい人である。向かないのは、会計監査・経理・FASのみでキャリアを作る人(ITに関わらないなら不要)、認定に必要な実務経験を積む見込みがない人である。取るタイミングは「IT統制の評価やシステム導入に関わり始めた時点」が最も費用対効果が高い。
判断の目安です。
| 状況・希望 | CISA | 理由 |
|---|---|---|
| 監査法人でIT監査チームに入りたい | 取る | IT監査チームでは保有が標準 |
| 内部監査でIT監査・システム監査を担いたい | 取る(CIAと組み合わせ) | 内部監査部門でIT監査ができる人は少ない |
| 会計システム導入・J-SOXのコンサルに関わる | 取る | 内部統制設計と統制テストを担える |
| 情報システム部門で監査対応・ガバナンスを担う | 取る | 監査人の視点で自社を評価できる |
| 会計監査・経理・FASのみでキャリアを作る | 不要 | ITに関わらないなら費用と時間が見合わない |
| USCPAでISCを選んだ | 検討する価値あり | 学習の重なりが大きく、延長しやすい |
| 認定に必要な実務経験を積む見込みがない | 見送る | 合格から5年以内に認定できないと失効 |
取るタイミングは、「IT統制の評価やシステム導入に関わり始めた時点」が目安です。
実務と並行して学ぶと③⑤の技術用語が身につきやすく、認定に必要な実務経験も同時に積めます。
USCPAとの学習順序は、会計キャリアを広く作るならUSCPAが先、すでにIT監査・内部監査にいるならCISAが先で、両方を目指す場合はUSCPAでISCを選んでからCISAに進むのが効率的です。
CISA講座の費用と独学との比較は「アビタスCISA講座の評判と費用|受講料・試験料セット・給付金」で解説しています。
よくある質問(FAQ)
Q1.
CISAはIT未経験の会計監査人でも取れますか?
取れます。
受験資格はなく、①監査プロセス②ガバナンス④運用の統制部分は会計監査の経験で理解できます。
壁になるのは③開発・実装と⑤情報資産の保護の技術用語で、会計監査側からCISAを取った筆者の同僚は「③⑤は用語を覚えるところから始めて問題集を3周した」と話しています。
認定に必要な実務経験は、監査法人でのIT統制評価(J-SOX)の経験が「情報システム監査」として認められることが多いです。
Q2.
CISAの合格率はどのくらいですか?
ISACAは非公表で、予備校データ等からの推計で45〜60%です。
ただし受験者の多くがIT・監査の実務経験者で受験料も高額なため母集団のレベルが高く、「経験者が受けて半分が落ちる」試験と理解してください。
合格点はスケールドスコア450点で、正答率65%前後が目安です。
Q3.
CISAとCIAはどちらを先に取るべきですか?
内部監査全般を担うならCIA、IT監査を担うならCISAが先です。
内部監査部門ではCIA+CISAの組み合わせが多く、両方を目指す人は「自分が最初に任される業務」に近い方から取ります。
CIAの詳細は「CIA資格とは|公認内部監査人の難易度・年収・USCPAの相性」で解説しています。
Q4.
CISAを取ると年収は上がりますか?
CISA単体で年収が跳ねるというより、IT監査を担える人材として担当業務が広がり、職位と年収が上がる形です。
監査法人のIT監査チームでスタッフ500〜1,000万円、内部監査で600〜1,000万円、ITコンサル・リスクコンサルで600〜1,500万円が目安で、JAC
Recruitmentも「IT監査や情報セキュリティ監査の専門知識を持つ人材へのニーズが顕著に高まっている」としています。
Q5.
CISAの維持にはいくらかかりますか?
ISACA年会費とCISA維持費で年間3〜4万円程度(為替で変動)と、年間20CPE以上・3年間で120CPE以上の継続教育が必要です。
CPEはISACAのセミナー・eラーニング、監査法人や企業の研修、関連資格の学習などで取得できます。
Q6.
USCPAのISC(情報システムと統制)とCISAはどう違いますか?
ISCはUSCPAの選択科目の1つで、会計監査の一部としての情報システムと統制を英語で学びます。
CISAは情報システム監査に特化した独立の資格で、範囲が広く深く、日本語で受験できます。
ISC合格者はCISAの①②④と学習内容が重なるため、ISC→CISAの順で延長するのが効率的です。
ISCの内容は「USCPAのISCとは|出題範囲・難易度・勉強法を実例つきで解説」で解説しています。
Q7. CISAは独学で取れますか?
IT監査・情報システムの実務経験があれば、ISACA公式教材(CISA Review
Manual・問題集データベース)での独学合格は現実的です。
IT未経験の会計監査人、監査未経験のIT実務者、英語の受験手続きに不安がある人は、講座で「壁になるドメイン」を補う方が確実です。
独学と講座の比較は「アビタスCISA講座の評判と費用|受講料・試験料セット・給付金」で解説しています。
まとめ:CISAは「IT監査の国際標準」、会計監査人には「会計もITも分かる」希少性をもたらす
この記事の要点を再掲します。
- CISAはISACAが認定する情報システム監査の国際資格。システムを「作る・守る」ではなく「評価する」資格で、CIA(内部監査)・USCPA(会計)と並ぶ国際標準
- 試験は5ドメイン・150問・4時間・スケールドスコア450点で合格・日本語受験可・受験資格なし。認定には5年の実務経験(免除で最短2年)、合格後5年以内の申請が必要
- 難易度は合格率45〜60%(推計)、勉強時間200〜400時間。母集団のレベルが高く数字以上に難しい。IT側は「監査人の判断」、監査側は「開発・セキュリティの用語」が壁
- 活躍先は監査法人IT監査・内部監査・情報システム部門・ITコンサル・金融。年収はスタッフ500〜700万円、マネージャー800〜1,200万円が目安。担当業務が広がることで年収が上がる
- 会計監査人・USCPAにはJ-SOXのIT統制評価・システム導入・SOC報告書の判断で価値がある。USCPA×CISAは「会計基準×IT統制」で希少。ISC選択者は延長しやすい
- 取るタイミングはIT統制の評価やシステム導入に関わり始めた時点。ITに関わらないキャリアなら不要
CISAは、会計監査人が「IT統制はIT監査チームに任せる」から「自分で評価する」に変わるための資格です。
まず自分の仕事でIT統制・システム導入にどれだけ関わるかを確かめ、関わるなら5ドメインのどこが壁になるかを講座の資料で見るところから始めてみてください。
USCPAおすすめスクール
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no.
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アビタス
総合評価

| 受講料 | 624,800円〜 (実質10万円台) |
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| 単位取得 | やや困難 |
ポイント
- 受講料が比較的安価で費用を抑えて
学習開始可能 - 合格お祝い金10万円でコスト負担を軽減
- リスキリング補助金対象講座で
受講料大幅軽減 - 日本の公認会計士試験指導実績を活かした
会計基礎解説 - 新設校ならではの最新設備と学習環境




