この記事でわかること
- REGの「Area V
事業体課税(配点23〜33%)」で出るC法人・S法人・パートナーシップの範囲と、TCP(選択科目)に移った論点(連結納税・国際課税・現物分配) - C法人の課税所得計算で頻出の「会計と税務の差異(M-1調整)」「受取配当控除(DRD)」「寄付金の10%制限」「欠損金・キャピタルロスの繰越」を計算の型で整理
- 設立時の非課税要件(C法人§351・パートナーシップ§721)と、出資者の取得価額(basis)の計算を並べて覚える方法
- S法人の適格要件、パススルー課税の「個別項目(separately stated
items)」、株主・パートナーのbasisの増減と損失制限の3段階 - 3事業体を1枚で比較する表と、監査法人で米国子会社の税務調整を見た筆者が受験生の落としやすい点を解説
著者情報:しわすゆう|USCPA(米国公認会計士)。大学在学時にアビタスのUSCPA講座を受講しUSCPAを取得。新卒でBIG4監査法人に就職し会計監査を3年経験。現在はコンサル会社に勤務。
最終更新日:2026年8月29日
REGの学習で「個人所得税は何とかなったが、法人税とパートナーシップに入ると用語と計算が急に増えて止まる」という声は多く聞きます。
C法人・S法人・パートナーシップの3つは、似た論点(設立・basis・分配)が事業体ごとに少しずつ違うため、混同したまま問題を解くと数字が合いません。
結論から言うと、REGの事業体課税は「①設立時の非課税とbasis
②課税所得(または分配される所得)の計算 ③出資者のbasisの増減と損失制限
④分配」の4段階を、C法人・S法人・パートナーシップの3列で並べた1枚の比較表にすれば、違いが見えて解けるようになります。
2024年のCPA
Evolution後、連結納税・国際課税・現物分配などの複雑な論点はTCPに移ったため、REGでは「日常的・反復的な取引」に絞って構いません。
筆者はBIG4監査法人で米国子会社を持つクライアントの税務調整(会計上の税金費用と申告書の照合)を担当し、REGの論点が実務の「M-1調整表」そのものだと知りました。
この記事では、REGでの出題範囲、C法人の課税所得計算の型、設立とbasisの並べ方、S法人とパートナーシップのパススルー課税、3事業体の比較表、落としやすい点を整理します。
REGの事業体課税はどこまで出る?範囲とTCPとの切り分け
REGの事業体課税はBlueprintの「Area V: Federal Taxation of
Entities(配点23〜33%)」で、C法人・S法人・パートナーシップ・LLC・信託と遺産(基礎)・非営利法人の日常的な課税関係が範囲になる。2024年のCPA
Evolutionで、連結納税申告、国際課税、パートナーシップ・S法人の現物分配、複雑な事業体再編などの非日常的な論点はTCP(選択科目)に移行した。REGでは「設立・課税所得・basis・現金分配」の基本サイクルに集中すればよい。
まず範囲を切り分けます。
| 論点 | REG(コア)で出る内容 | TCP(選択)に移行した内容 |
|---|---|---|
| C法人 | 設立(§351)、課税所得の計算(会計と税務の差異、DRD、寄付金、NOL、キャピタルロス)、税率、見積納税、現金分配(E&P)、清算の基礎 | 連結納税申告、国際課税(外国税額控除・GILTI等)、複雑な再編 |
| S法人 | 適格要件、選択と終了、個別項目、株主basis、損失制限、現金分配(AAA) | 現物分配、複雑な終了年度の処理 |
| パートナーシップ | 設立(§721)、パートナーbasis、通常所得と個別項目、保証支払、損失制限、現金分配 | 現物分配、§754選択、複雑な持分譲渡 |
| その他 | LLCの分類、信託・遺産の基礎、非営利法人の課税 | 高度な信託・遺産税の計画 |
この切り分けは予備校各社の解説(Becker、Maxwell CPA
Review等)と一致し、2026年8月29日時点のBlueprintに基づきます(最新版で要確認)。
REG全体の構成は、Area I 倫理・職業責任・税務手続(10〜20%)、Area II
商法(15〜25%)、Area III 資産取引の課税(5〜15%)、Area IV
個人課税(23〜32%)、Area V 事業体課税(23〜33%)で、Area
IVとVで配点の半分を占めます。
REGの全体像は「REGの勉強法と必要勉強時間」、TCPの内容は「USCPAのTCPとは|出題範囲・合格率・勉強法を実例つきで解説」で扱っています。
USCPAとは、米国各州が認定する公認会計士資格で、REGは4科目のうち米国税法と商法を扱うコア科目です。
事業体課税を含むREGの学習量を予備校の講義時間と問題数で確認したい方は、アビタスの無料説明会でREGの単元構成と税法の演習量を聞いておくと、この記事の型をどこで練習するかが具体的になります。
C法人の課税所得はどう計算する?会計と税務の差異
C法人の課税所得は「会計上の利益(Book
income)から出発し、税務上認められない費用を加算、税務上非課税の収益を減算し、税法特有の控除(DRD等)を差し引く」型で計算する。頻出の調整は①法人税費用の加算
②罰金・役員生命保険料(法人受取)の加算 ③交際費・食事費用の50%加算
④非課税利息(地方債)の減算 ⑤受取配当控除(DRD) ⑥寄付金の10%制限
⑦キャピタルロスは損失控除不可(3年繰戻・5年繰越)⑧NOLは課税所得の80%まで(無期限繰越)の8つ。税率は21%の単一税率。
C法人の課税所得計算は、REGの事業体課税で最も出題の多い計算です。
課税所得計算の型(M-1調整)
| 区分 | 項目 | 調整 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 出発点 | 会計上の税引前利益 | — | |
| 加算 | 法人税費用(Federal income tax expense) | + | 税務上損金にならない |
| 加算 | 罰金・科料(Fines and penalties) | + | 損金不算入 |
| 加算 | 法人が受取人の役員生命保険料 | + | 損金不算入(保険金収入も非課税) |
| 加算 | 食事費用の50%(Meals) | + | 50%のみ損金 |
| 加算 | 交際費(Entertainment) | + | 2018年以降、原則全額損金不算入 |
| 加算 | 会計上の貸倒引当金繰入 | + | 税務は直接償却法のみ |
| 加算/減算 | 減価償却の差(会計 vs MACRS) | ± | 税務がMACRS・§179・ボーナス償却で多いことが多い |
| 減算 | 非課税利息(Municipal bond interest) | − | 非課税 |
| 減算 | 役員生命保険金の受取 | − | 非課税 |
| 減算 | 受取配当控除(DRD) | − | 別途計算(下表) |
| 減算 | 寄付金(制限内) | − | 課税所得の10%まで |
| = | 課税所得 | ×21% |
「会計で費用でも税務で損金にならないものは加算、会計で収益でも税務で非課税なら減算」の1文を軸に、項目を分類します。
受取配当控除(DRD)の型
| 持株比率 | 控除率 | 制限 |
|---|---|---|
| 20%未満 | 50% | 課税所得(DRD控除前)×50%が上限。ただし控除でNOLが生じるなら制限なし |
| 20%以上80%未満 | 65% | 同上(65%) |
| 80%以上 | 100% | 制限なし |
「課税所得制限」と「NOL例外」の組み合わせが計算問題で問われます。
寄付金・キャピタルロス・NOLの制限
| 項目 | 制限 | 繰越 |
|---|---|---|
| 寄付金(Charitable contributions) | 課税所得の10%まで。この課税所得は寄付金・DRD・キャピタルロス繰戻・NOL繰戻を控除する前の金額 | 超過分は5年繰越 |
| キャピタルロス(Capital loss) | キャピタルゲインとしか相殺できない(個人の3,000ドル控除は法人にはない) | 3年繰戻・5年繰越、繰越は短期扱い |
| 欠損金(NOL、2018年以降発生分) | 課税所得の80%まで控除 | 無期限繰越、繰戻不可 |
寄付金の10%制限の分母を「DRD控除後の課税所得」で計算するのが典型的な誤りです。
税率と納税
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 税率 | 21%の単一税率(2018年以降) |
| 見積納税 | 年4回。大法人(過去3年のいずれかで課税所得100万ドル以上)は当年度税額の100%が基準 |
| 申告 | Form 1120。原則として決算日の翌月から4ヵ月目の15日(暦年なら4月15日) |
設立時の非課税とbasisはどう覚える?C法人§351とパートナーシップ§721
C法人への出資(§351)は、出資者グループが直後に80%以上の支配を持つ場合、原則として譲渡損益を認識しない。パートナーシップへの出資(§721)は支配要件なしで損益を認識しない。出資者の持分の取得価額(basis)は「出資資産の税務上の取得価額(carryover
basis)」を引き継ぎ、ブート(現金等)や負債の引受けで調整する。パートナーシップは「パートナーシップの負債の持分相当額をbasisに加算」する点がC法人と最も違う。
設立時の処理は、C法人とパートナーシップを並べると違いが明確になります。
| 項目 | C法人(§351) | パートナーシップ(§721) |
|---|---|---|
| 非課税の要件 | 出資者グループが出資直後に80%以上の議決権・株式を支配 | 要件なし(出資は原則非課税) |
| 役務の出資 | 株式は課税所得(役務は「資産」ではない)。80%判定にも算入しない | 資本持分を役務で得ると課税 |
| ブート(現金・他の資産)の受取 | 実現利益とブートの小さい方を認識 | パートナーシップからの分配として処理 |
| 出資者のbasis | 出資資産のbasis+認識した利益−受取ブート−法人が引き受けた負債 | 出資資産のbasis+パートナーシップ負債の持分相当額−引き受けてもらった負債 |
| 法人・パートナーシップ側のbasis | 出資者のbasis+出資者が認識した利益 | 出資者のbasis(carryover) |
| 負債の引受け | 負債がbasisを超えると超過分が利益 | 負債の減少は現金分配とみなし、basisを超えると利益 |
パートナーシップは「負債を持分割合でbasisに足す」のが最大の特徴で、以後の損失制限や分配の判定にも効きます。
S法人とパートナーシップのパススルー課税はどう解く?
S法人とパートナーシップは事業体レベルで課税されず、所得を出資者に配分して出資者が課税される(パススルー)。配分される所得は「通常所得(ordinary
business income)」と「個別項目(separately stated
items:キャピタルゲイン・寄付金・§179・利息配当・受動的損益等)」に分け、出資者のbasisは「所得で増え、損失と分配で減る」。損失の控除は①basis制限
②at-risk制限
③受動的活動損失制限の3段階で判定する。S法人の適格要件(株主100人以下・1種類の株式・個人等のみ・非居住外国人不可)は暗記事項として頻出。
パススルー課税は、S法人とパートナーシップで共通部分が多く、違いを押さえるのが近道です。
S法人の適格要件と選択
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 株主数 | 100人以下(家族は1人として数える) |
| 株主の種類 | 個人、遺産、一定の信託、非営利法人。法人・パートナーシップ・非居住外国人は不可 |
| 株式 | 1種類のみ(議決権の差は可) |
| 選択 | Form 2553。課税年度開始から2ヵ月15日以内の提出で当年度から有効。全株主の同意が必要 |
| 終了 | 要件違反、株主の過半数による取消、受動的投資所得が3年連続で総収入の25%超(C法人時代のE&Pがある場合) |
個別項目(separately stated
items)
| 通常所得に含める | 個別項目として分ける |
|---|---|
| 売上、売上原価、給与、減価償却(§179以外)、賃借料、事業上の利息 | 長期・短期キャピタルゲイン/ロス、§1231損益、寄付金、§179控除、利息・配当収入、受動的活動損益、投資利息費用、外国税額 |
個別項目は「出資者ごとに制限や税率が違う項目」で、出資者側で個別に扱うために分けます。
出資者のbasisの増減
| 項目 | S法人株主 | パートナー |
|---|---|---|
| 増加 | 通常所得、個別項目の所得、非課税所得、追加出資 | 同左+パートナーシップ負債の持分増加 |
| 減少 | 分配、損失、控除不能費用 | 同左+パートナーシップ負債の持分減少 |
| 順序 | ①所得で増加 ②分配で減少 ③損失で減少 | 同左 |
| 貸付 | 株主が法人に貸したローンは「債務basis」として損失控除に使える(分配には使えない) | 負債の持分がbasisに含まれるため、別枠の債務basisはない |
損失控除の3段階
| 段階 | 制限 | 内容 |
|---|---|---|
| ①basis制限 | basisを超える損失は控除不可 | 超過分は無期限繰越。S法人は株式basis+債務basis、パートナーは負債持分込みのbasis |
| ②at-risk制限 | リスクを負っている額まで | 非遡及債務(nonrecourse)は原則含めない(不動産の適格非遡及債務は例外) |
| ③受動的活動損失(PAL)制限 | 受動的所得としか相殺不可 | 経営に実質的に関与していない出資者。超過分は繰越 |
「①→②→③の順」で判定し、それぞれで止まった損失は繰り越されます。
現金分配の処理
| 事業体 | 処理 |
|---|---|
| C法人 | E&P(利益積立金)の範囲で配当(課税)→超過分はbasisの回収(非課税)→さらに超過分はキャピタルゲイン |
| S法人(C法人時代のE&Pなし) | basisの範囲で非課税→超過分はキャピタルゲイン |
| パートナーシップ | basisの範囲で非課税→現金がbasisを超えた分だけ利益。負債の減少も現金分配とみなす |
現物分配はTCPに移行したため、REGでは現金分配を確実にしてください。
3事業体を1枚で比較すると
C法人・S法人・パートナーシップの違いは「課税のレベル(事業体か出資者か)」「設立時の非課税要件」「basisに負債を含めるか」「損失の使い方」「分配の課税」の5点に集約される。この5点を3列で並べた表を白紙に書けるようになれば、事業体課税のMC問題は横断的に解ける。
| 項目 | C法人 | S法人 | パートナーシップ |
|---|---|---|---|
| 課税のレベル | 法人(21%)+株主(配当) | 株主のみ(パススルー) | パートナーのみ(パススルー) |
| 設立時の非課税 | §351:80%支配が必要 | §351(C法人と同じ) | §721:要件なし |
| 出資者の数・種類 | 制限なし | 100人以下、個人等のみ | 2人以上、制限なし |
| 負債とbasis | 含めない | 含めない(株主のローンは債務basisとして損失控除のみ) | 負債の持分をbasisに含める |
| 所得の配分 | なし(法人で課税) | 株式数×保有日数で按分(1種類の株式) | パートナーシップ契約で特別配分可(実質的経済効果があれば) |
| 出資者への支払 | 役員給与(損金) | 株主従業員への合理的給与(損金)。配当の付け替えは否認される | 保証支払(guaranteed payments):パートナーシップの損金、パートナーの通常所得 |
| 損失 | 法人内で繰越(NOL 80%制限) | 株主に配分し、basis→at-risk→PALで制限 | 同左(basisに負債を含む) |
| 現金分配 | E&Pの範囲で配当課税 | basisまで非課税(AAA) | basisまで非課税 |
| 自営業税 | なし | 給与部分のみ社会保険税 | 一般パートナーの通常所得と保証支払に自営業税 |
この表の「負債とbasis」「損失」「分配」の3行が、3事業体の違いで最も問われる部分です。
MC問題の解き方は「USCPAのMC問題の解き方7つのコツ|時間配分と消去法」、複数年計算のTBSは「USCPAのTBS対策|出題形式5種類・部分点の取り方・時間配分」で扱っています。
監査法人で見た「REGの論点が実務でどう使われていたか」
筆者はBIG4監査法人で、米国子会社を持つ日系クライアントの税務調整(会計上の税金費用と米国申告書の照合)を担当しました。
REGで学んだ論点が、実務のどこに現れていたかを整理します。
| REGの論点 | 実務での現れ方 | 受験生が落としやすい点 |
|---|---|---|
| M-1調整 | 申告書のSchedule M-1(またはM-3)に、会計利益と課税所得の差異が項目ごとに並ぶ。監査では税効果の一時差異・永久差異の区分を確認した |
「永久差異(罰金・非課税利息)」と「一時差異(減価償却・引当金)」を区別せず、税効果の問題で混乱する |
| DRD | 米国子会社が受け取った配当に対し、持株比率で控除率を確認 | 20%・80%の境界と課税所得制限を忘れる |
| 寄付金10%制限 | 寄付が多い年に繰越が発生し、翌年の申告で使う | 分母をDRD控除後で計算する |
| S法人・パートナーシップ | 米国の合弁事業(JV)がパートナーシップ形態で、K-1で所得が配分されていた | 個別項目を通常所得に含めてbasisを誤る |
| 保証支払 | JVの運営パートナーへの固定報酬が保証支払として処理されていた | 保証支払を「分配」と混同し、basisの減少として処理する |
筆者がREGで使った学習法
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| ①比較表を先に作る | 上の3事業体比較表を白紙に書けるまで繰り返す(2時間) |
| ②M-1調整表の演習 | C法人の課税所得計算を20問。加算・減算の理由を1行で書く(4時間) |
| ③basisの追跡 | S法人・パートナーシップのbasisを複数年で追う問題を各10問。「所得→分配→損失」の順序を守る(4時間) |
| ④損失制限の3段階 | basis→at-risk→PALの順で判定する問題を10問(2時間) |
| ⑤逆引き | 落とした論点だけテキストの該当節を読む(2時間) |
合計15時間程度で、事業体課税のMC・TBSが安定しました。
税法は「なぜそうなるか」より「どの順で判定するか」を固定した方が早く、順序を表にしてから問題を解くのが、筆者の場合は最も効きました。
問題演習から入る学習法は「USCPA勉強法|問題演習から入る学習の是非と正しい手順」、REG全体は「REGの勉強法と必要勉強時間」で扱っています。
事業体課税の学習で気をつけること
事業体課税では、①REGの範囲(設立・課税所得・basis・現金分配)に絞り、連結・国際・現物分配はTCPを選ぶ場合だけ学ぶ
②数値は毎年改定される可能性がある(税率・控除限度・繰越ルール)ため、予備校教材の最新版で確認する
③「順序」を表にして固定する(M-1の加算減算、basisの増減順、損失制限の3段階、分配の課税順)、の3点を守る。
| 気をつけること | 具体的なアクション |
|---|---|
| ①範囲を絞る | REGは基本サイクルに集中。TCPを選ぶなら連結・国際・現物分配・§754を追加 |
| ②数値の改定 | 税率・DRD控除率・NOL制限・寄付金制限は税制改正で変わる可能性があるため、教材の最新版と試験の適用年度で確認(要確認) |
| ③順序の固定 | M-1(加算→減算→DRD→寄付金)、basis(所得→分配→損失)、損失制限(basis→at-risk→PAL)、分配(E&P→basis→ゲイン) |
| ④商法との接続 | 事業体の種類(LLC・LLP等)と責任範囲はArea IIの商法でも出るため、セットで整理 |
商法との接続は「REG倫理・商法(Ethics/Business
Law)の攻略」で扱っています。
予備校3校のREG教材の税法改正対応とTBS問題数の違いは「USCPA予備校おすすめ比較|費用・教材・サポートで選ぶ3校」で比べられます。
事業体課税の講義が最新の税制にどう対応しているかを確認してからREGの学習を始めたい方は、アビタスの無料説明会でREGの改正対応と単元別の演習量を聞いておくと、この記事の型を練習する場所が具体的になります。
よくある質問(FAQ)
Q1.
REGではC法人のどこまでが出ますか?
設立(§351)、課税所得の計算(会計と税務の差異、DRD、寄付金の10%制限、NOL、キャピタルロス)、21%の税率、見積納税、現金分配(E&P)、清算の基礎が範囲です。
連結納税申告、国際課税(外国税額控除等)、複雑な再編は2024年以降TCP(選択科目)に移行しました。
REGでは「日常的・反復的な取引」に絞って学習すれば足ります。
範囲は最新のBlueprintで確認してください。
Q2.
受取配当控除(DRD)の控除率はどう決まりますか?
持株比率で決まります。
20%未満なら50%、20%以上80%未満なら65%、80%以上なら100%です。
50%・65%の場合は「DRD控除前の課税所得×控除率」が上限になりますが、DRDを全額控除するとNOLが生じる場合はこの上限を適用しません。
境界の20%・80%と課税所得制限の例外が計算問題で問われます。
Q3.
寄付金の10%制限の分母は何ですか?
寄付金・DRD・キャピタルロス繰戻・NOL繰戻を控除する前の課税所得です。
DRD控除後の課税所得で計算するのが典型的な誤りです。
10%を超えた寄付金は5年間繰り越せます。
計算問題では「寄付金控除前・DRD控除前」の課税所得を先に出してから10%をかけてください。
Q4.
パートナーシップのbasisにはなぜ負債が含まれるのですか?
パートナーがパートナーシップの負債について経済的に責任を負う(または利益を得る)と考えるためです。
パートナーシップの負債の持分相当額はパートナーのbasisに加算され、負債が減ると現金分配とみなしてbasisが減ります。
このためパートナーはS法人株主より損失を控除しやすく、逆に負債の減少でbasisを超えると利益を認識します。
S法人株主は法人の負債をbasisに含められず、株主自身が貸したローンだけが「債務basis」として損失控除に使えます。
Q5.
損失控除の3段階はどの順で判定しますか?
①basis制限→②at-risk制限→③受動的活動損失(PAL)制限の順です。
basisを超える損失は控除できず無期限に繰り越し、次にリスクを負っていない額(非遡及債務等)の損失を制限し、最後に経営に実質的に関与していない出資者の損失を受動的所得の範囲に制限します。
それぞれの段階で止まった損失は繰り越されます。
順序を逆にすると控除額が変わるため、必ず①から判定してください。
Q6.
保証支払(guaranteed payments)は分配と何が違いますか?
保証支払はパートナーシップの所得に関係なく支払われる固定報酬で、パートナーシップの損金、パートナーの通常所得になります。
分配はパートナーシップの所得の分け前で、パートナーのbasisの範囲で非課税です。
保証支払を分配と混同してbasisの減少として処理するのが典型的な誤りです。
保証支払は自営業税の対象にもなります。
Q7.
S法人の適格要件で最も問われる点は何ですか?
株主の種類と株式の種類です。
株主は100人以下で、個人・遺産・一定の信託・非営利法人に限られ、法人・パートナーシップ・非居住外国人は株主になれません。
株式は1種類のみですが、議決権の違いは認められます。
要件に違反した時点でS法人の選択は終了し、C法人として課税されます。
Q8.
事業体課税にはどれくらい学習時間をかければよいですか?
合計15時間程度が目安です。
3事業体の比較表の作成に2時間、C法人のM-1調整の演習に4時間、S法人・パートナーシップのbasis追跡に4時間、損失制限の3段階に2時間、逆引きに2時間を配分します。
税法は「なぜ」より「どの順で判定するか」を表にして固定する方が早く定着します。
税率・控除率などの数値は改正の可能性があるため、教材の最新版で確認してください。
まとめ:事業体課税は「3列の比較表」と「4つの順序」で解く
この記事の要点を再掲します。
- REGの事業体課税はArea
V(配点23〜33%)。連結・国際・現物分配はTCPへ移行し、REGは設立・課税所得・basis・現金分配の基本サイクルに集中 - C法人の課税所得は会計利益→加算(法人税・罰金・保険料・食事50%・交際費)→減算(非課税利息)→DRD→寄付金10%の型。税率21%
- DRDは50%/65%/100%(持株比率20%・80%が境界)、寄付金の分母はDRD控除前、キャピタルロスは3年繰戻5年繰越、NOLは80%制限・無期限繰越
- 設立はC法人§351(80%支配)、パートナーシップ§721(要件なし)。パートナーは負債の持分をbasisに含める
- パススルーは通常所得と個別項目に分け、basisは所得→分配→損失の順で増減。損失はbasis→at-risk→PALの3段階
- 3事業体の違いは課税レベル・設立要件・負債とbasis・損失・分配の5点。1枚の比較表で横断的に解く
- 筆者は監査法人で米国子会社のM-1調整・K-1を照合し、REGの論点がそのまま実務だったと実感。学習は比較表→M-1演習→basis追跡→損失制限の順で15時間
税法は暗記より「判定の順序」を固定した方が早く得点源になります。
まず3事業体の比較表を白紙に書けるようにし、C法人のM-1調整を20問解くところから始めてみてください。
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