厳選!おすすめスクール3選!

no.

1

アビタス

日本のUSCPA合格者の95%が選ぶ圧倒的実績校。合格祝い金とリスキリング補助金で実質10万円台から受講可能。

no.

2

TAC

長年の資格試験指導ノウハウを活かした正統派学習スタイル。Becker問題集で実践的な学習を実現。

no.

3

CPA会計学院

396,000円の安価な受講料に加え合格祝い金10万円。リスキリング補助金でさらに負担軽減可能。

USCPA REG個人所得税の攻略|課税所得の計算式と頻出論点

この記事でわかること

  • REGで個人所得税(Individual Taxation)がどこに出るか(Area IV
    22〜32%の中核)と、2026年7月1日からOBBBA(2025年税制改正法)が試験範囲に入った影響
  • 個人所得税の計算式(総所得→調整→AGI→控除→課税所得→税額→税額控除)を「7段階のワークシート」として覚える方法
  • 頻出論点8つ(申告資格・総所得の算入と除外・所得調整(above-the-line)・項目別控除とAGI制限・キャピタルゲインとロス・税額控除・AMTとキディタックス・予定納税と加算税)の出題の型
  • 「制限・上限・分類」の3つで作られる誤りの選択肢のパターンと、TBS(申告書形式)の埋め方
  • 日本の所得税の知識が使える論点・使えない論点と、約250時間で合格した筆者がワークシートを白紙に書けるまで練習した方法

著者情報:しわすゆう|USCPA(米国公認会計士)。大学在学時にアビタスのUSCPA講座を受講しUSCPAを取得。新卒でBIG4監査法人に就職し会計監査を3年経験。現在はコンサル会社に勤務。

最終更新日:2026年8月29日

「REGの個人所得税は控除の種類と上限が多すぎて覚えられない」「計算問題で毎回どこかの制限を忘れる」という方に向けた記事です。

結論から言うと、REGの個人所得税は、課税所得の計算式を「7段階のワークシート」として白紙に書けるようにし、各段階の「制限・上限・分類」を表で覚えれば、MCの計算問題もTBSの申告書形式も解けます。

個人所得税はREGのArea IV(配点22〜32%)の中核で、事業体の税(Area
V)と合わせて配点の半分以上を占めます。

2026年7月1日からは、2025年7月に成立したOBBBA(One Big Beautiful Bill
Act)の規定が試験範囲に入り、標準控除の恒久化・SALT控除の上限引き上げ・チップと残業代の新控除などが出題対象になりました。

筆者は約250時間でREGに合格しましたが、個人所得税で最も効いたのは「ワークシートを白紙に書く」練習で、TBSの申告書形式はこのワークシートの行をそのまま埋める作業でした。

この記事では、AICPAのブループリント(2026年版)と内国歳入法典(IRC)を一次情報として、計算式の7段階、頻出論点8つの型、誤りの選択肢のパターン、日本の所得税との違いを、筆者の練習法と合わせて解説します。

REGの出題範囲は「USCPAのREGとは|出題範囲・配点・難易度を合格者が解説」、本番の時間配分は「USCPA REGの時間配分|TBS8問を解き切る目安と戦略」で扱っているので、本記事は「個人所得税の型」に絞ります。

目次 閉じる

REGで個人所得税はどこに出るか|2026年7月のOBBBA反映

個人所得税はREGのArea
IV「個人の連邦税」(配点22〜32%)で、総所得・調整・控除・税額控除・申告資格・キャピタルゲインが範囲。2026年7月1日以降の試験では、OBBBAの2024〜2025年施行分(TCJAの税率と標準控除の恒久化・SALT控除上限4万ドル・チップと残業代の新控除・高齢者の追加控除等)が出題対象で、2026年6月以前の教材の数値(SALT上限1万ドル等)は使えない。

まず、範囲と改正の影響を整理します。

項目 内容
ブループリント上の位置 Area IV「Federal Taxation of Individuals」22〜32%。Area III「Federal
Taxation of Property
Transactions」(5〜15%)のキャピタルゲイン・basisも個人税で使う
出題の型(MC) 「総所得に含まれるものはどれか」「AGIはいくらか」「控除できる額はいくらか」「税額控除の額は」の計算・分類
出題の型(TBS) 申告書(Form
1040)形式で、各行(総所得・調整・AGI・控除・課税所得)を数値入力。所得・控除の分類(選択式)も多い
OBBBAの反映 2026年7月1日以降の試験から、2024〜2025年施行の規定が出題対象。6月30日以前は旧法

OBBBAで変わった個人所得税の主な規定(2026年7月以降の試験で出題)

規定 旧法(2026年6月まで) OBBBA(2026年7月以降)
税率(7段階)と標準控除 2025年末で失効予定(TCJAの時限措置) 恒久化。失効シナリオの計算は不要
人的控除(personal exemption) 0(TCJAで停止、2025年末で復活予定) 恒久的に0
SALT控除(州・地方税)の上限 10,000ドル 40,000ドル(2025年)、以降は年1%増。修正AGI
50万ドル超で段階的に縮小(下限10,000ドル)
チップ収入の控除 なし 所得調整(above-the-line)として上限25,000ドル(2025〜2028年、高所得で縮小)
残業代の控除 なし 所得調整として上限12,500ドル(夫婦合算25,000ドル)(2025〜2028年、高所得で縮小)
高齢者(65歳以上)の追加控除 標準控除の加算のみ 追加で6,000ドルの控除(2025〜2028年、高所得で縮小)
自動車ローン利子の控除 なし 米国組立車の新車ローン利子を上限10,000ドルまで控除(2025〜2028年)
児童税額控除(Child Tax Credit) 2,000ドル 2,200ドル(恒久化、物価調整)
QBI控除(199A) 2025年末で失効予定 恒久化
遺産税の基礎控除 2025年末で半減予定 1,500万ドルに引き上げ・恒久化(2026年〜)

出典:IRC、AICPA「Uniform CPA Examination
Blueprints」(2026年7月更新版)、Atlas CPA Index・CPA Exam
Lab(2026年8月29日確認)。金額は物価調整で毎年変わるため、受験年の数値を確認してください。

「SALT上限は1万ドル」「TCJAは2025年で失効」と覚えている人は、2026年7月以降の試験では誤答になります。

予備校の教材が2026年7月版に更新されているかを確認してください。

制度変更の経緯は「USCPA試験の制度変更ニュースまとめ【2026年8月更新】」、REGの範囲全体は「USCPAのREGとは|出題範囲・配点・難易度を合格者が解説」で解説しています。

個人所得税の計算式|7段階のワークシートで覚える

個人所得税の計算は、①総所得(Gross
Income)→②所得調整(Adjustments、above-the-line)を引いてAGI(調整後総所得)→③標準控除または項目別控除(below-the-line)を引く→④QBI控除を引いて課税所得→⑤税率表で税額→⑥税額控除(Credits)を引く→⑦予定納税・源泉徴収を引いて納付額(還付額)、の7段階。この順番で白紙に書けることが、個人所得税の型の第一歩である。

段階 項目 内容 主な論点
① 総所得(Gross Income) 給与・利子・配当・事業所得・キャピタルゲイン・賃貸・年金・その他すべての所得。除外項目(exclusions)を除く 算入と除外の判定
② 所得調整(Adjustments to Income、above-the-line) 総所得から引く。IRA拠出、学生ローン利子、自営業者の健康保険料、自営業税の半分、HSA拠出、教育者経費、OBBBAのチップ・残業代・自動車ローン利子の控除等 AGIより上で引くため、AGI制限の影響を受けない
= AGI(Adjusted Gross Income) ①−② 多くの制限(医療費7.5%・寄付60%等)の基準になる
③ 控除(Deductions、below-the-line) 標準控除(Standard Deduction)または項目別控除(Itemized
Deductions)の大きい方
項目別控除の各項目のAGI制限
④ QBI控除(Qualified Business Income Deduction、§199A) 適格事業所得の20%(制限あり) 課税所得の制限
= 課税所得(Taxable Income) AGI−③−④
⑤ 税額(Tax) 税率表(7段階の累進税率)で算定。キャピタルゲインは優遇税率(0/15/20%) 申告資格別の税率表、優遇税率
⑥ 税額控除(Credits) 児童税額控除、勤労所得税額控除、教育税額控除、扶養者ケア税額控除、外国税額控除等。税額から直接引く 還付可能(refundable)か否か
⑦ 納付額または還付額 ⑤−⑥−源泉徴収−予定納税 過少納付の加算税

「控除(deduction)」と「税額控除(credit)」の違い

項目 控除(Deduction) 税額控除(Credit)
何から引くか 所得(総所得またはAGI)から引く 税額から引く
効果 控除額×限界税率分だけ税額が減る 控除額がそのまま税額から減る
例 標準控除、項目別控除、IRA拠出 児童税額控除2,200ドル、勤労所得税額控除
出題 「控除できる額は」 「税額控除の額は」「還付可能か」

「1,000ドルの控除」と「1,000ドルの税額控除」では、税額控除の方が価値が高い、が判別の基本です。

「above-the-line」と「below-the-line」の違い

項目 above-the-line(所得調整) below-the-line(項目別控除)
引く場所 総所得から引いてAGIを算定 AGIから引いて課税所得を算定
AGI制限 受けない 受ける(医療費のAGI7.5%足切り、寄付のAGI60%上限等)
標準控除との関係 標準控除を選んでも引ける 標準控除を選ぶと引けない
例 IRA拠出、学生ローン利子(上限2,500ドル)、自営業税の半分、HSA、チップ・残業代の控除 医療費、SALT、住宅ローン利子、寄付

「この控除はAGIの上か下か」が、MCの分類問題で最も出題されます。

頻出論点①〜④|申告資格・総所得・所得調整・項目別控除

論点①申告資格は5種類(単身・夫婦合算・夫婦個別・世帯主・適格寡夫/寡婦)の要件、論点②総所得は算入項目と除外項目(生命保険金・贈与・相続・地方債利子・§121の住宅売却益等)の判定、論点③所得調整はAGIの上で引ける項目とその上限、論点④項目別控除は医療費(AGI7.5%超)・SALT(上限4万ドル)・住宅ローン利子(元本75万ドルまで)・寄付(AGI60%上限)の各制限、を問う。

論点①:申告資格(Filing Status)

申告資格 要件 出題の型
単身(Single) 年末時点で未婚・離婚・死別(他の資格に該当しない) −
夫婦合算(Married Filing Jointly) 年末時点で婚姻。年内に配偶者が死亡した年も可 「配偶者が年内に死亡した場合の当年の申告資格は?」→夫婦合算
夫婦個別(Married Filing Separately) 婚姻しているが別々に申告 標準控除は半分、一方が項目別控除なら他方も項目別
世帯主(Head of Household) 未婚で、適格者(子・扶養親族)の住居費の半分超を負担 「未婚で子を扶養」→世帯主(単身より有利)
適格寡夫/寡婦(Qualifying Surviving Spouse) 配偶者の死亡後2年間、扶養する子と同居し住居費の半分超を負担 「配偶者の死亡翌年・翌々年」→夫婦合算の税率表を使える

「配偶者の死亡年は夫婦合算、翌年と翌々年は適格寡夫/寡婦(子がいる場合)、その後は世帯主または単身」の時系列が頻出です。

論点②:総所得の算入と除外

算入する(課税) 除外する(非課税)
給与・賞与・チップ(チップはOBBBAで所得調整として一部控除) 生命保険の死亡保険金
利子(銀行・社債)、配当 州・地方債の利子
事業所得、賃貸所得、パートナーシップ・S法人からの配分 贈与・相続で受け取った財産(受け取った後の運用益は課税)
キャピタルゲイン §121:主たる住居の売却益(単身25万ドル・夫婦50万ドルまで、所有・居住2年以上)
年金・IRAの引出(課税部分) 従業員の健康保険料の雇用主負担、一定の福利厚生
失業保険給付 傷害・疾病による損害賠償金(身体的傷害に限る。懲罰的賠償は課税)
離婚の扶養料(2018年以前の合意分のみ課税。2019年以降の合意は非課税) 奨学金(授業料・教材に使う部分。生活費部分は課税)
債務免除益(例外あり:破産・支払不能・住宅ローン) 一定の雇用主提供の福利厚生(通勤手当の上限内等)
社会保障給付(所得により最大85%が課税) 子の養育費(child support)

「州・地方債の利子は非課税、連邦債の利子は課税」「扶養料は合意時期で扱いが変わる」「養育費は非課税」が頻出です。

論点③:所得調整(above-the-line)

項目 上限・条件 出題の型
伝統的IRAへの拠出 年間上限(7,000ドル、50歳以上は追加1,000ドル。物価調整あり)。職場に退職年金がある場合はAGIで段階的に縮小 「職場に401(k)がある場合の控除額は?」
学生ローン利子 上限2,500ドル。AGIで段階的に縮小 「支払った利子3,000ドルのうち控除できる額は?」→2,500ドル
自営業税の半分 自営業税(15.3%)の雇用主負担相当分 自営業者の計算問題
自営業者の健康保険料 自営業所得を上限に全額 −
HSA(健康貯蓄口座)への拠出 年間上限(単身・家族で異なる) −
教育者経費 上限300ドル(教員) −
チップ収入の控除(OBBBA) 上限25,000ドル、修正AGI
15万ドル(合算30万ドル)超で縮小。2025〜2028年
「適格チップ収入3万ドルの控除額は?」→25,000ドル
残業代の控除(OBBBA) 上限12,500ドル(合算25,000ドル)、高所得で縮小。2025〜2028年 同上
自動車ローン利子の控除(OBBBA) 米国組立の新車、上限10,000ドル。2025〜2028年 −

「上限を超えた分は控除できない」が、誤りの選択肢の作られ方です。

論点④:項目別控除(Itemized
Deductions)とAGI制限

項目 制限 出題の型
医療費 AGIの7.5%を超える部分のみ 「医療費10,000ドル、AGI
80,000ドルの控除額は?」→10,000−6,000=4,000ドル
州・地方税(SALT) 上限40,000ドル(2025年。修正AGI
50万ドル超で段階縮小、下限10,000ドル)。所得税か売上税のいずれか+固定資産税
「州所得税15,000ドル+固定資産税30,000ドルの控除額は?」→40,000ドル
住宅ローン利子 取得債務の元本75万ドル(2017年12月15日以前の債務は100万ドル)までの利子。ホームエクイティローンは住宅の取得・改良に使った分のみ 「元本100万ドルのローンの利子の控除額は?」→75万ドル分まで按分
寄付(現金) AGIの60%まで(公益団体)。超過分は5年繰越 「AGI
100,000ドル、現金寄付70,000ドルの控除額は?」→60,000ドル、10,000ドル繰越
寄付(値上がりした長期保有資産) 公正価値で控除、AGIの30%まで 「取得原価10,000ドル・公正価値25,000ドルの株式を寄付」→25,000ドル(30%制限)
災害損失 連邦災害地域の損失のみ。1件100ドル、AGIの10%を超える部分 −
雑控除(2%足切り) TCJAで廃止(OBBBAで恒久化)。未償還の従業員経費・税務申告費用等は控除不可 「従業員の未償還経費は控除できるか」→できない

標準控除(2025年:単身15,750ドル・夫婦合算31,500ドル、物価調整あり)と項目別控除の合計を比べ、大きい方を選ぶのが③の段階です。

項目別控除の合計が標準控除を超えなければ、各項目の計算は不要になります。

頻出論点⑤〜⑧|キャピタルゲイン・税額控除・AMTとキディタックス・予定納税

論点⑤キャピタルゲインは短期(1年以内)と長期(1年超)の区分・ネッティングの順序・純損失の控除上限3,000ドル・長期の優遇税率(0/15/20%)、論点⑥税額控除は児童税額控除2,200ドル・勤労所得税額控除・教育税額控除(AOTC
2,500ドル・LLC
2,000ドル)の要件と還付可能性、論点⑦AMTは調整項目と免税額、キディタックスは子の不労所得への親の税率適用、論点⑧予定納税は前年税額の100%(高所得は110%)または当年税額の90%のセーフハーバー、を問う。

論点⑤:キャピタルゲインとロス

項目 内容
区分 保有期間1年以内=短期(通常所得と同じ税率)、1年超=長期(優遇税率0/15/20%)
ネッティングの順序 ①短期同士、長期同士でそれぞれ相殺 ②短期の純額と長期の純額を相殺
③純損失は年3,000ドル(夫婦個別1,500ドル)まで通常所得から控除、超過分は無期限に繰越
優遇税率 長期キャピタルゲインと適格配当は、課税所得の水準により0%・15%・20%
収集品・§1250の未回収利益 収集品(美術品・貴金属)は28%、不動産の減価償却の取戻し部分は25%
損失が認められない取引 ウォッシュセール(売却前後30日以内に同一銘柄を買い戻し)、関連者間の売却、個人使用資産(自宅・自家用車)の売却損
§121 住宅売却益の除外 主たる住居を5年のうち2年以上所有・居住→単身25万ドル・夫婦合算50万ドルまで非課税

「純損失の控除は年3,000ドルまで」「ウォッシュセールの損失は否認され、buy
backした株式のbasisに加算」「個人使用資産の売却損は控除不可」
が頻出です。

basisの計算(取得・贈与・相続・調整)は「Area III
資産取引の税」として出題され、個人所得税と組み合わさります。

論点⑥:税額控除(Credits)

税額控除 額・要件 還付可能か(refundable)
児童税額控除(Child Tax Credit) 17歳未満の適格子1人あたり2,200ドル(OBBBA)。AGIで段階縮小 一部還付可能(追加児童税額控除)
その他扶養者控除 適格子以外の扶養者1人あたり500ドル 不可
勤労所得税額控除(Earned Income Credit) 低所得の勤労者。子の数と所得で額が決まる。投資所得の上限あり 全額還付可能
扶養者ケア税額控除(Child and Dependent Care Credit) 13歳未満の子等のケア費用(上限3,000ドル/1人、6,000ドル/2人以上)の20〜35% 不可
アメリカ機会税額控除(AOTC) 高等教育の最初の4年間、年間2,500ドルまで(費用の100%+次の25%)。学生1人ごと 40%(1,000ドル)まで還付可能
生涯学習税額控除(Lifetime Learning Credit) 教育費の20%、年間2,000ドルまで。申告書1件ごと 不可
外国税額控除 外国で納付した所得税。米国税額のうち外国源泉所得に対応する額が上限 不可(繰越可)
養子縁組税額控除、退職貯蓄者控除、住宅エネルギー控除等 − −

「還付可能(refundable)か不可か」が、税額控除で最も出題される区別です。

還付可能な控除は税額を超えた分が還付され、不可の控除は税額をゼロにするまでしか使えません。

論点⑦:代替ミニマム税(AMT)とキディタックス

項目 内容 出題の型
AMT 通常の税額とは別に、調整項目(SALT控除の加算、ISO行使益、私募活動債の利子等)を加えたAMT課税所得に26%/28%を掛け、免税額を引いた額。通常の税額を超えた分を追加納付 「AMTの調整項目に該当するものはどれか」→SALT控除、ISOの行使益
キディタックス 一定年齢の子(18歳未満、または19〜23歳の学生)の不労所得(利子・配当・キャピタルゲイン)が一定額を超えた部分に、親の税率を適用 「子の不労所得のうち親の税率が適用される額は?」

論点⑧:予定納税と加算税

項目 内容
予定納税の義務 源泉徴収で足りない場合、四半期ごと(4/15・6/15・9/15・翌1/15)に納付
セーフハーバー(過少納付の加算税を免れる条件) ①当年税額の90%以上を納付、または②前年税額の100%(前年AGIが15万ドル超なら110%)以上を納付、または③納付不足が1,000ドル未満
申告期限 4月15日。6ヵ月の延長申請可(納付の延長ではない)
加算税 申告遅延:月5%(上限25%)。納付遅延:月0.5%(上限25%)。両方が重なる月は合計5%

「前年AGI
15万ドル超なら前年税額の110%」
が、セーフハーバーの頻出のひっかけです。

税務手続きと倫理は「REG倫理・税務手続きの頻出論点」で解説しています。

誤りの選択肢は「制限・上限・分類」で作られる

REGの個人所得税の誤りの選択肢は、①制限(AGI制限の足切りや上限を適用しなかった値)②上限(控除の年間上限を超えた値)③分類(above/below、課税/非課税、短期/長期、控除/税額控除を取り違えた値)の3パターンで作られる。計算して選択肢にない値が出たら、この3つのどれを忘れたかを確認する。

パターン 例 正解への修正
① 制限を忘れる 医療費10,000ドルをそのまま控除(AGI7.5%の足切りを忘れる) AGI×7.5%を引く
寄付70,000ドルをそのまま控除(AGI60%の上限を忘れる) AGI×60%で打ち止め、超過分は繰越
② 上限を忘れる 学生ローン利子3,000ドルをそのまま控除 上限2,500ドル
州所得税+固定資産税50,000ドルをそのまま控除 SALT上限40,000ドル
資本損失8,000ドルを全額控除 年3,000ドル、残り5,000ドルは繰越
③ 分類を間違える IRA拠出を項目別控除として扱い、標準控除を選んだら引けないと判断 IRA拠出はabove-the-line。標準控除でも引ける
州債の利子を総所得に算入 非課税
保有13ヵ月の株式の売却益を短期として通常税率 1年超は長期。優遇税率
児童税額控除2,200ドルを所得から引く 税額から引く

この3パターンをボードに「制限・上限・分類」と書いてから計算問題を解くのが、筆者が本番で使ったチェック方法です。

MCの解き方は「MC(4択問題)の解き方と時間配分」で解説しています。

TBS(申告書形式)の埋め方|ワークシートの行をそのまま入力する

個人所得税のTBSは、納税者の情報(給与・利子・売却・支払った控除項目等)が与えられ、申告書の各行(総所得の各項目・所得調整・AGI・控除・課税所得)を数値入力する形式が典型。7段階のワークシートの行をそのまま入力する作業で、行は独立して採点されることが多いため、順番に埋めず「分かる行から」入力し、1問17分で切る。

TBSの型 内容 埋め方
申告書の行の数値入力 給与・利子・配当・キャピタルゲイン・事業所得等の各行と、調整・AGI・控除・課税所得 総所得の各項目→調整→AGI→控除の順が自然だが、分からない行は飛ばして次へ
所得・控除の分類(選択式) 各項目について「課税/非課税」「above/below」「控除可/不可」を選ぶ 数値が分からなくても分類だけで部分点。最初に全部埋める
資料読み込み型(DRS) W-2(給与)・1099(利子・配当・売却)等の書類から数値を拾って入力 書類の番号(1099-INTは利子、1099-DIVは配当、1099-Bは売却)を先に確認
リサーチ問題 該当するIRCの条文番号を入力 §61(総所得)・§62(AGI)・§63(課税所得)・§121(住宅売却)・§164(SALT)・§170(寄付)等を事前に覚える

「分類の選択式を最初に全部埋める」のが、部分点を最大化する順番です。

TBSの型は「TBS(総合問題)の解き方」、時間配分は「USCPA REGの時間配分|TBS8問を解き切る目安と戦略」で解説しています。

日本の所得税の知識が使える論点・使えない論点

日本の所得税の知識は、「所得→控除→課税所得→税額→税額控除」という構造の理解と、累進税率・分離課税(キャピタルゲインの優遇)の概念には使える。使えないのは、申告資格(日本にない)・標準控除と項目別控除の選択(日本は一律の基礎控除)・AGI制限・above/belowの区別・税額控除の還付可能性・予定納税のセーフハーバーで、個別のルールはすべて米国固有として覚える必要がある。

論点 日本の知識 何が同じか 何が違うか
計算の構造 ○ 使える 所得→控除→課税所得→税額→税額控除の流れ 米国はAGIという中間段階があり、多くの制限の基準になる
累進税率 ○ 使える 段階的な税率 申告資格ごとに税率表が異なる
キャピタルゲイン △ 概念は使える 株式等の譲渡益の優遇 米国は保有期間1年で短期・長期を分け、長期は0/15/20%。純損失の控除上限3,000ドル
申告資格 × 使えない − 日本にない概念。5種類の要件を覚える
標準控除と項目別控除 × 使えない − 日本は基礎控除が一律。米国は「大きい方を選ぶ」
AGI制限 × 使えない − 医療費7.5%・寄付60%等、AGIを基準にした制限
above/below × 使えない − 日本の所得控除に対応する区別はない
税額控除 △ 概念は使える 税額から引く 還付可能(refundable)の概念が日本より広い
予定納税 △ 概念は使える 前年実績による予定納税 セーフハーバーの90%/100%/110%ルール

「構造は日本の知識で、個別ルールは米国固有として覚える」のが、簿記・税務経験者のREGの学習設計です。

税理士試験の知識との関係は「USCPAと税理士の違い」で扱っています。

約250時間で合格した筆者のワークシート練習法

筆者はREGに約250時間をかけ、個人所得税には約70時間を使った。最も効いたのは「7段階のワークシートを白紙に書き、各段階の制限・上限・分類を書き込む」練習で、テキストの表を自分で再構成した1枚を毎日書き直した。本番のTBS(個人所得税の総合計算)では、このワークシートの行を申告書の行に対応させて入力し、17分で切った。

ここからは筆者の実体験です。

学習の4段階

段階 やったこと 時間 振り返り
① 構造の把握 7段階のワークシートを白紙に書けるまで繰り返す。段階ごとに「何を引くか」「何が基準か」を1行で書く 5時間 最初は③④の順番(控除→QBI)を逆にしていた
② 制限・上限・分類の書き込み ワークシートの各段階に、制限(AGI7.5%・60%)、上限(2,500・3,000・40,000ドル)、分類(above/below、課税/非課税)を書き込み、1枚にまとめる 15時間 この1枚を毎日書き直した。書けない項目が「覚えていない項目」
③ MC演習 個人所得税のMCを3周。誤答は「制限・上限・分類」のどれで間違えたかを分類 35時間 2周目で「上限を忘れる」パターンが最多と分かり、上限の一覧を作った
④ TBS演習 申告書形式のTBSを、ワークシートの行に対応させて解く。17分で切る練習 15時間 「分類の選択式を先に埋める」で部分点が安定した
合計 70時間

本番での対応

出題 対応
MC(個人所得税)約15問 ボードに「制限・上限・分類」と書いてから解いた。選択肢にない値が出た2問は、上限(学生ローン利子2,500ドル)と分類(above)の確認で修正
TBS(個人所得税の総合計算)1問 分類の選択式を先に全部埋め、数値の行をワークシートの順に入力。17分で2行を概算にして次へ
TBS(資本損益の単一論点)1問 ネッティングの順序を表に書いて21分

「制限・上限・分類」の3語をボードに書くだけで、MCの誤答が半分に減りました。

REG全体の学習ログは「USCPA REGの勉強時間と勉強法|250時間の学習ログ公開」、本番の時間配分は「USCPA REGの時間配分|TBS8問を解き切る目安と戦略」で書いています。

個人所得税は「7段階のワークシート」と「制限・上限・分類」で解く

REGの個人所得税は、控除の種類と上限を個別に暗記する領域ではなく、7段階のワークシート(総所得→調整→AGI→控除→QBI→課税所得→税額→税額控除)を白紙に書き、各段階の「制限・上限・分類」を表で覚える領域です。

2026年7月以降はOBBBAの規定(SALT上限4万ドル・チップと残業代の控除・児童税額控除2,200ドル等)が出題対象なので、教材の更新を確認してください。

誤りの選択肢は制限・上限・分類の3パターンで作られ、TBSはワークシートの行をそのまま入力する作業です。

まず今日、7段階のワークシートを白紙に書き、各段階に覚えている制限・上限・分類を書き込んで、書けない項目を確認するところから始めてみてください。

OBBBA反映後の個人所得税の教材とTBS演習を確認したい方は、アビタスの無料資料請求でREGの2026年7月版教材の構成を取り寄せておくと、この記事のワークシートを教材の演習に対応づけられます。

よくある質問(FAQ)

Q1.
REGの個人所得税はどのくらいの配点ですか?

Area
IV「個人の連邦税」が配点の22〜32%で、REGの中で最も重い領域の1つです。

Area
III「資産取引の税」(5〜15%)のキャピタルゲインとbasisも個人所得税の計算で使うため、合わせると配点の3〜4割に関わります。

MCでは「総所得に含まれるか」「控除できる額は」「税額控除の額は」の計算・分類問題、TBSでは申告書形式の総合計算が典型です。

Q2.
2026年7月以降のREGで個人所得税は何が変わりましたか?

2025年7月に成立したOBBBAの規定が試験範囲に入りました。

主な変更は、TCJAの税率と標準控除の恒久化(失効シナリオの計算が不要)、SALT控除の上限が1万ドルから4万ドル(修正AGI
50万ドル超で段階縮小)、チップ収入(上限2.5万ドル)と残業代(上限1.25万ドル)の新しい所得調整、65歳以上の追加控除6,000ドル、児童税額控除2,200ドルなどです。

2026年6月以前の教材の数値では誤答になるので、教材の更新を確認してください。

Q3.
above-the-lineとbelow-the-lineの違いは何ですか?

above-the-line(所得調整)は総所得から引いてAGIを算定する項目で、IRA拠出・学生ローン利子・自営業税の半分・HSA・OBBBAのチップと残業代の控除などです。

AGI制限を受けず、標準控除を選んでも引けます。

below-the-line(項目別控除)はAGIから引く項目で、医療費・SALT・住宅ローン利子・寄付などです。

AGI制限を受け、標準控除を選ぶと引けません。

「この控除はAGIの上か下か」がMCで最も出題される分類です。

Q4.
標準控除と項目別控除はどちらを使いますか?

大きい方を使います。

標準控除は申告資格ごとの定額(2025年は単身15,750ドル・夫婦合算31,500ドル、物価調整あり)で、項目別控除は医療費・SALT・住宅ローン利子・寄付などの合計です。

項目別控除の合計が標準控除を超えなければ、各項目の計算は不要です。

夫婦個別申告では、一方が項目別控除を選ぶと他方も項目別控除になります。

Q5.
キャピタルロスはいくらまで控除できますか?

短期・長期を相殺した後の純損失は、年3,000ドル(夫婦個別は1,500ドル)まで通常所得から控除でき、超過分は無期限に繰り越せます。

ネッティングは、①短期同士・長期同士で相殺→②短期の純額と長期の純額を相殺→③純損失を3,000ドルまで控除、の順です。

ウォッシュセール(売却前後30日以内の買い戻し)の損失は否認され、個人使用資産(自宅・自家用車)の売却損は控除できません。

Q6.
税額控除の「還付可能」とは何ですか?

税額を超えた分が還付される税額控除のことです。

勤労所得税額控除は全額還付可能、児童税額控除は一部(追加児童税額控除)が還付可能、アメリカ機会税額控除は40%(1,000ドル)まで還付可能です。

扶養者ケア税額控除・生涯学習税額控除・外国税額控除は還付不可で、税額をゼロにするまでしか使えません。

「還付可能か不可か」は税額控除で最も出題される区別です。

Q7.
日本の所得税の知識はREGで使えますか?

計算の構造(所得→控除→課税所得→税額→税額控除)と累進税率の概念には使えます。

一方、申告資格(5種類)、標準控除と項目別控除の選択、AGI制限、above/belowの区別、税額控除の還付可能性、予定納税のセーフハーバー(90%/100%/110%)は日本にない仕組みなので、米国固有のルールとして覚える必要があります。

「構造は日本の知識で、個別ルールは米国固有として」が学習設計の基本です。

まとめ:REG個人所得税は「7段階」と「制限・上限・分類」の型で解く

この記事の要点を再掲します。

  • 個人所得税はREGのArea
    IV(22〜32%)の中核
    。2026年7月1日からOBBBAの規定(SALT上限4万ドル・チップと残業代の控除・児童税額控除2,200ドル・TCJAの恒久化)が出題対象
  • 計算式は①総所得→②所得調整→AGI→③標準控除または項目別控除→④QBI控除→課税所得→⑤税額→⑥税額控除→⑦納付額の7段階のワークシート
  • 頻出論点8つは①申告資格 ②総所得の算入と除外 ③所得調整の上限
    ④項目別控除のAGI制限 ⑤キャピタルゲインのネッティングと3,000ドル
    ⑥税額控除の還付可能性 ⑦AMTとキディタックス
    ⑧予定納税のセーフハーバー
  • 誤りの選択肢は「制限・上限・分類」の3パターン。ボードに書いてから計算問題を解く
  • TBSはワークシートの行をそのまま入力。分類の選択式を先に全部埋め、1問17分で切る
  • 日本の所得税の知識は構造には使えるが、申告資格・標準控除・AGI制限・above/belowは米国固有
  • 筆者は個人所得税に約70時間、ワークシートを毎日白紙に書き直す練習で、本番のMC誤答を半分に減らした

個人所得税は、覚える項目の多さではなく、7段階の構造と3つのチェックで決まります。

まずワークシートを白紙に書き、書けない項目を確認するところから始めてみてください。

USCPAおすすめスクール
ランキングTOP3

no.

1

アビタス

総合評価

4.7
starstarstarstarstar
starstarstarstarstar
受講料624,800円〜
(実質10万円台)
教材特徴日本語テキスト+英語問題集、図解豊富で初学者OK
講義形式日本語講義、
スモールユニット形式
サポート期間5年間(業界最長)
合格祝い金社会人20万円、
学生15万円
単位取得簡単(業界最短)

ポイント

  • 日本のUSCPA合格者の
    95%がアビタス受講生
  • 社会人でも短期合格できるコンパクト教材設計
  • 合格お祝い金とリスキリング補助金で
    実質10万円台
  • AICPA公認の唯一の日本校で
    最新試験情報を直接入手
  • 5年間サポート期間で安心、
    USCPA+プログラムで合格後もサポート

no.

2

TAC

総合評価

3.5
starstarstarstarstar
starstarstarstarstar
受講料400,000円〜485,000円
教材特徴オリジナルテキスト+Becker問題集、ボリュームあり
講義形式正統派黒板スタイル講義
サポート期間3年間
合格祝い金なし
単位取得やや困難(時間がかかる)

ポイント

  • 長年の資格試験指導ノウハウを活かした
    正統派学習スタイル
  • Becker問題集が使用可能で
    実践的な学習ができる
  • REG・TCP(税務科目)の評判が特に良好
  • 質問回答が迅速で的確なサポート体制
  • 教育訓練給付制度対象講座で
    受講料の一部支給

no.

3

CPA会計学院

総合評価

2.8
starstarstarstarstar
starstarstarstarstar
受講料396,000円
教材特徴オリジナルテキスト+U World問題集、BARのみ対応
講義形式日本語講義(会計知識前提)
サポート期間2年間(延長可能)
合格祝い金10万円
単位取得やや困難

ポイント

  • 受講料が比較的安価で費用を抑えて
    学習開始可能
  • 合格お祝い金10万円でコスト負担を軽減
  • リスキリング補助金対象講座で
    受講料大幅軽減
  • 日本の公認会計士試験指導実績を活かした
    会計基礎解説
  • 新設校ならではの最新設備と学習環境

PR USCPA/米国公認会計士 国際資格 アビタス
PR USCPA/米国公認会計士 国際資格 アビタス