この記事でわかること
- 投資銀行(IBD)とPEファンドの仕事の中身と違い、USCPA・監査法人経験者がそれぞれでどう評価されるか(評価される点・されない点)
- USCPAから投資銀行・PEに至る3つのルート(監査法人→FAS→IBD/PE、監査法人→IBD、事業会社の経営企画→PE)と、年齢・年数の目安
- 投資銀行・PEの年収相場(日系・外資系、アナリスト〜VP、PEのキャリー)と、監査法人・FASと比べた働き方
- 選考で見られるもの(財務モデリング・バリュエーション・ケース面接・英語)と、USCPAの知識で埋まる部分・埋まらない部分
- 監査法人からFASを経てPEファンドに移った元同僚Nの実例と、投資銀行・PEを目指すべき人・そうでない人の判断表
著者情報:しわすゆう|USCPA(米国公認会計士)。大学在学時にアビタスのUSCPA講座を受講しUSCPAを取得。新卒でBIG4監査法人に就職し会計監査を3年経験。現在はコンサル会社に勤務。
最終更新日:2026年8月30日
「USCPAを取ったら投資銀行やPEファンドに行ける?」「監査法人からIBDやPEに移るには何が必要?」「年収はどのくらい違う?」と検索している方に向けて、USCPAから投資銀行・PEファンドへの道を整理した記事です。
結論から言うと、USCPAは投資銀行・PEファンドの選考で「会計が分かる証明」として評価されますが、それだけで採用される資格ではなく、入口になるのは「監査法人→FAS(財務DD・バリュエーション)→IBD/PE」というルートで、財務モデリング・バリュエーション・英語・体力を選考で示せた人が、20代後半〜30代前半で移っています。
投資銀行とPEは、監査法人の年収の2〜3倍になる一方、求められるスキルは会計の正確さより「企業価値を算定し、取引を成立させる力」で、USCPAの知識はその土台の一部に過ぎません。
筆者は投資銀行・PEでの勤務経験はありませんが、コンサルでM&A案件のPMI(買収後の統合)に関わる中でIBD・PEの担当者と仕事をする機会があり、監査法人の元同僚NはFASを経てPEファンドに移っています。
この記事では、転職エージェント各社のIBD・PE求人の要件と年収データ、筆者と元同僚の実例を一次情報に、仕事の中身、3つのルート、年収、選考、実例を解説します。
FASへの転職は「USCPAはFASで評価される?仕事内容・年収・未経験からの転職」、CFOへの道筋は「USCPAでCFOになるには|4つのルートと年収・必要な経験」で扱っているので、本記事は「投資銀行・PEファンド」に絞ります。
投資銀行とPEファンドは何が違う?仕事の中身とUSCPAの評価
投資銀行(IBD)は企業のM&A・資金調達の「仲介・助言」を行い、成功報酬で稼ぐ仕事で、PEファンド(プライベート・エクイティ)は投資家から集めた資金で企業を「買収し、価値を上げて売却する」仕事である。IBDはディールの執行力(モデリング・資料作成・交渉の裏方)、PEは投資判断と投資先の経営改善(バリューアップ)が中心で、USCPAはIBDでは「財務諸表を速く正確に読める」点、PEでは「投資先の会計・内部統制・CFO機能を担える」点で評価される。
| 項目 | 投資銀行(IBD) | PEファンド |
|---|---|---|
| 仕事 | M&Aアドバイザリー、IPO・社債・増資の引受、企業への財務助言 | 投資先の発掘・デューデリジェンス・買収、投資先の経営改善、売却(EXIT) |
| 収益 | ディールごとの手数料(成功報酬) | 投資リターン(売却益)と管理報酬、キャリー(成功報酬の分配) |
| 1案件の期間 | 数ヵ月〜1年 | 3〜7年(投資〜売却) |
| 日々の業務 | 財務モデル、ピッチ資料、バリュエーション、DD調整、クライアント対応 | ソーシング、投資委員会資料、DD、投資先の取締役会・経営陣との協働 |
| 求められる力 | 速さ・正確さ・体力、モデリング、資料作成、英語(外資系) | 投資判断、経営の理解、投資先との交渉、財務・会計の実務 |
| 年収の構造 | 基本給+ボーナス(業績連動が大きい) | 基本給+ボーナス+キャリー(ファンドの成功報酬) |
| USCPAが評価される点 | 財務諸表を速く読める、会計処理の論点を理解している、DDで監査法人と対等に話せる | 投資先の会計・内部統制・決算体制を見られる、投資先CFOとして派遣できる |
| USCPAで足りない点 | モデリング・バリュエーションの実務、交渉、体力 | 投資判断、事業の目利き、経営者との関係構築 |
IBDは「取引を作る側」、PEは「会社を持つ側」で、USCPAはPEの方が「会計の実務家」として評価される場面が多い一方、PEの採用枠はIBDより少なく、IBD・戦略コンサル出身者との競争になります。
日系と外資系の違い
| 項目 | 日系IBD(大手証券の投資銀行部門) | 外資系IBD | 日系PE | 外資系PE |
|---|---|---|---|---|
| 採用 | 新卒中心、中途は監査法人・FAS・銀行から | 新卒・中途とも少数精鋭。英語必須 | 中途中心(IBD・コンサル・FAS・監査法人) | 中途中心(外資IBD・戦略コンサル出身が多い) |
| 年収(アナリスト〜アソシエイト) | 800〜1,500万円 | 1,500〜3,000万円 | 1,000〜2,000万円 | 2,000〜4,000万円 |
| 英語 | 案件次第 | 必須 | 案件次第 | 必須 |
| USCPAの通りやすさ | 中(監査法人経験と合わせて評価) | 低(英語とモデリングが前提) | 中(FAS経験と合わせて) | 低 |
出典:転職エージェント各社のIBD・PE求人(2026年8月時点)、筆者と元同僚の実例。年収は目安で、ファーム・年次・業績で大きく変動します。
USCPAから投資銀行・PEに至る3つのルートは?年齢と年数の目安
USCPAから投資銀行・PEに至るルートは、①監査法人→FAS(財務DD・バリュエーション)→IBD/PE(最も多い、27〜32歳)
②監査法人→日系IBD(直接、25〜29歳、監査法人2〜4年目)
③事業会社の経営企画・M&A担当→PE(30代前半)の3つで、USCPA合格者の現実的な王道は①である。いずれも30歳前後までに動くのが目安で、35歳を超えると未経験からの参入は難しくなる。
| ルート | 経路 | 年齢の目安 | 特徴 | 向く人 |
|---|---|---|---|---|
| ①監査法人→FAS→IBD/PE | 監査法人2〜4年→FAS(財務DD・バリュエーション)2〜3年→IBDアソシエイトまたはPEアソシエイト | 27〜32歳 | FASでモデリング・バリュエーション・DDの実務を積み、IBD・PEと同じ案件で顔を売る。最も現実的 | 監査法人にいて、M&Aに関わりたい人 |
| ②監査法人→日系IBD | 監査法人2〜4年→日系証券のIBDアナリスト・アソシエイト | 25〜29歳 | 若さと体力が前提。会計の知識はあるがモデリングは入ってから学ぶ | 20代半ばで早く動きたい人 |
| ③事業会社→PE | 事業会社の経営企画・M&A担当→PEアソシエイト | 30〜35歳 | 事業の目利きと買い手側の経験が評価される。会計はUSCPAで補強 | 事業会社でM&Aを担当している人 |
ルート①(王道)の階段と年収
| 段階 | 年数 | 役職 | 年収の目安 | 積む経験 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 0〜3年 | 監査法人スタッフ〜シニア | 450〜700万円 | 財務諸表監査、上場企業の会計処理 |
| 2 | 3〜6年 | FASのシニアアソシエイト〜マネージャー | 700〜1,200万円 | 財務DD、バリュエーション、モデリング、IBD・PEとの協働 |
| 3 | 6〜8年 | IBDアソシエイト、またはPEアソシエイト | IBD 1,000〜2,000万円/PE 1,000〜2,000万円+キャリー | ディール執行、投資判断の補助 |
| 4 | 8〜12年 | IBD VP/PEシニアアソシエイト〜VP | 1,500〜3,000万円+キャリー | 案件のリード、投資先の取締役 |
FASを経由する理由は、IBD・PEが「DDを一緒にやった人」から採用することが多いためで、FASで案件の質と担当者との関係を作るのが、USCPAからの現実的な近道です。
FASへの転職は「USCPAはFASで評価される?仕事内容・年収・未経験からの転職」、監査法人からの転職は「監査法人からの転職先7選|3年で辞めた私の選択と判断軸」で扱っています。
投資銀行・PEの年収と働き方はどう違う?監査法人・FASとの比較
投資銀行・PEの年収は、日系IBDのアナリスト〜アソシエイトで800〜1,500万円、外資系IBDで1,500〜3,000万円、日系PEのアソシエイトで1,000〜2,000万円、外資系PEで2,000〜4,000万円が目安で、PEはこれにキャリー(ファンドの成功報酬の分配)が加わる。働き方はIBDが最も過酷で、ディール期間は深夜・週末勤務が常態化し、PEは投資後の投資先対応が中心で波が緩やかになる。
| 項目 | 監査法人 | FAS | 日系IBD | 外資系IBD | PE |
|---|---|---|---|---|---|
| 年収(20代後半〜30代前半) | 500〜800万円 | 700〜1,200万円 | 800〜1,500万円 | 1,500〜3,000万円 | 1,000〜2,000万円+キャリー |
| 年収(30代後半) | 900〜1,300万円 | 1,200〜1,800万円 | 1,500〜2,500万円 | 3,000〜5,000万円 | 2,000〜4,000万円+キャリー |
| 繁忙の波 | 4〜5月に集中 | 案件ごと | ディール中は深夜・週末 | 同左、より強い | 投資期間中は緩やか、DD期間は集中 |
| 月の残業目安 | 30〜100時間 | 40〜80時間 | 80〜150時間 | 100〜200時間 | 40〜100時間 |
| 雇用の安定 | 高い | 中 | 中(業績次第) | 低(リストラあり) | 中(ファンドの運用期間次第) |
| キャリーの有無 | なし | なし | なし | なし | あり(ファンドの成功で数千万〜億単位) |
出典:転職エージェント各社の求人、公開されている年収データ、筆者と元同僚の実例(2026年8月時点)。目安であり、ファーム・年次・業績で大きく変動します。
PEのキャリーとは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 仕組み | ファンドの投資リターンのうち、一定の利回りを超えた部分の一部(一般に20%)を運用会社が受け取り、それを役職に応じて分配する |
| 受け取る時期 | ファンドの投資先を売却し、リターンが確定した時点(投資から5〜10年後) |
| 額の目安 | ジュニアで数百万〜数千万円、パートナーで億単位(ファンドの規模と成績次第) |
| リスク | ファンドが成功しなければゼロ。在籍要件(ベスティング)がある |
PEの年収の本当の魅力はキャリーにあり、基本給とボーナスだけならIBDの方が高いことが多いです。
年収の全体像は「USCPAの年収はいくら?日本・米国の相場と筆者の推移を公開」、1,000万円への道筋は「USCPAで年収1000万円は可能?到達ルート4つと必要年数」で扱っています。
投資銀行・PEの選考で見られるものは?USCPAで埋まる部分・埋まらない部分
投資銀行・PEの選考で見られるのは、①財務モデリング(3表連動モデル・LBOモデルを作れるか)
②バリュエーション(DCF・マルチプル・LBO分析)
③会計の理解(財務諸表を読み、論点を指摘できるか)
④ケース面接・フィット面接(投資判断・志望動機・体力)
⑤英語(外資系は必須)の5つで、USCPAの知識で埋まるのは③だけであり、①②は自分で学び、④は準備し、⑤は実務で作る必要がある。
| 選考で見られるもの | 内容 | USCPAで埋まるか | どう補うか |
|---|---|---|---|
| ①財務モデリング | 3表(PL・BS・CF)が連動するモデル、LBOモデルをExcelで作る | 埋まらない | FASの実務、モデリング講座、自習(上場企業の開示でモデルを作る) |
| ②バリュエーション | DCF、類似会社比較、類似取引比較、LBO分析で企業価値を出す | 一部(BARの財務分析) | FASのバリュエーション業務、書籍・講座 |
| ③会計の理解 | 財務諸表を速く読み、会計処理の論点(のれん・引当・収益認識等)を指摘する | 埋まる | 監査法人の実務で深める |
| ④ケース・フィット面接 | 「この会社に投資すべきか」「なぜIBD/PEか」に答える | 埋まらない | 業界研究、面接練習、自分の志望動機の言語化 |
| ⑤英語 | 外資系は英語面接・英文資料が前提 | 読む力は付く | 英語案件の実務、英語面接の練習 |
| ⑥体力・タフさ | 深夜・週末勤務、短納期への耐性 | 埋まらない | 監査法人の繁忙期の経験を具体的に語る |
USCPAの知識で埋まるのは③だけで、選考で差がつくのは①②④です。
英語力の段階は「USCPA×英語力で年収を上げる掛け算戦略|4段階と実例」、MBAとの比較は「USCPAとMBAどっちを取る?費用対効果の比較と併用の順番」で扱っています。
投資銀行・PEを目指すべき人・そうでない人
| 状況 | 目指すべきか | 理由 |
|---|---|---|
| 20代で監査法人にいて、M&Aに関心がある | 目指す価値あり | FAS経由で30歳前後に移れる |
| 年収を最優先し、深夜・週末勤務に耐えられる | 目指す価値あり | IBDは年収が最も高い |
| 会社を「持って良くする」ことに関心がある | PEを目指す価値あり | USCPAの会計実務が投資先で活きる |
| 35歳を超え、M&Aの実務経験がない | 難しい | 未経験からの参入は30歳前後が目安 |
| 安定と家族との時間を優先する | 向かない | IBDの働き方は監査法人より過酷 |
| 会計の専門性を深めたい | 向かない | 会計はIBD・PEでは手段に過ぎない |
筆者が見たIBD・PEと、元同僚NがFASを経てPEに移るまで
筆者はコンサルでM&AのPMIに関わる中で、IBDとPEの担当者と同じ案件で働き、「IBDは取引を閉じることに、PEは買った後の経営に集中している」と感じた。監査法人の元同僚Nは、BIG4を3年で出てFASの財務DDチームに2年半在籍し、DDで協働した日系PEファンドのアソシエイトに30歳で移った。年収は監査法人の約600万円からPEで約1,400万円+キャリーになったが、「PEで評価されたのはUSCPAではなく、DDで投資先の会計の穴を見つけた実績」と振り返っている。
筆者がPMIで見たIBD・PEの働き方
| 観察した点 | IBD | PE |
|---|---|---|
| 案件への関わり | 契約締結までが仕事。締結後は次の案件へ | 締結後が本番。投資先の取締役会に入り、経営改善を推進 |
| 数字の見方 | バリュエーションと取引条件 | 投資後のKPI、キャッシュフロー、EXITの見通し |
| 会計の使い方 | DDの結果を価格交渉に使う | 投資先の決算体制・内部統制を作り直し、CFOを派遣する |
| USCPAとの接点 | DDで監査法人・FASと議論する場面 | 投資先の経理財務の立て直しで、会計の実務家を必要とする |
コンサルの立場から見ると、PEの投資先で「経理財務を作り直す」役割は、USCPAの実務経験が最も直接活きる場面で、PEのアソシエイトとしてではなく、投資先のCFO・経理財務責任者として関わる道もあります。
元同僚Nの実例|BIG4→FAS→日系PEアソシエイト
| 時期 | 役職 | 年収の目安 | ポイント |
|---|---|---|---|
| BIG4 1〜3年目(〜26歳) | 監査スタッフ〜シニア(USCPA) | 約450〜600万円 | 上場企業の監査。2年目からM&Aに関心を持ち、FASへの転職を準備 |
| FAS 1〜2年目(27〜28歳) | 財務DDのシニアアソシエイト | 約800〜950万円 | 財務DDを年10件以上担当。IBD・PEと同じ案件で協働。夜間にモデリングを自習 |
| FAS 3年目(29歳) | マネージャー昇格前 | 約1,000万円 | DDで投資先の会計の問題(収益認識・在庫評価)を指摘し、PE側の担当者に評価される |
| PE転職(30歳) | 日系ミドルキャップPEのアソシエイト | 約1,400万円+キャリー | DDで協働したPEから声がかかり、ケース面接とモデリングテストを経て採用 |
| PE 2年目〜 | 投資先2社の担当。1社では経理財務の立て直しを主導 | 約1,600万円+キャリー | 「PEで最初に任されたのは投資先の決算体制の立て直しで、USCPAと監査の経験がそのまま使えた」 |
Nの言葉で印象に残っているのは、「PEに入るために必要だったのはUSCPAではなくFASのDD実績で、PEに入ってから役に立ったのがUSCPAと監査の経験だった」という一言です。
Nは監査法人時代から「30歳までにPEへ」と期限を決め、FASでモデリングを自習し、DDで協働したPEの担当者との関係を作って転職しました。
FASでのキャリアは「USCPAはFASで評価される?仕事内容・年収・未経験からの転職」、コンサルは「USCPAでコンサルに転職|監査法人3年から移った筆者の体験談」で扱っています。
投資銀行・PEを目指すなら、30歳までにFASで「DDの実績」を作る
USCPAから投資銀行・PEへの道は、資格の後に「FASで財務DD・バリュエーション・モデリングの実績を作り、IBD・PEと同じ案件で顔を売る」という階段で、30歳前後までに動くのが目安です。
今、監査法人にいる人は、2〜4年目でFASに移り、DDの案件数とIBD・PEとの協働を積むのが、USCPAからの最も現実的なルートになります。
転職先の選び方は「USCPAを活かせる転職先7選と転職のコツ|職種別の入り方を解説」、エージェントは「USCPA向け転職エージェントおすすめ比較|失敗しない選び方」で扱っています。
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よくある質問(FAQ)
Q1.
USCPAだけで投資銀行に入れますか?
入れません。
USCPAは「会計が分かる証明」として評価されますが、投資銀行の選考で見られるのは財務モデリング・バリュエーション・ケース面接・英語・体力で、資格だけでは差がつきません。
監査法人2〜4年目に日系IBDへ直接移る例はありますが、多くはFASでDD・モデリングの実績を作ってから移っています。
Q2.
日本の公認会計士の方が投資銀行・PEに有利ですか?
国内案件中心の日系IBD・PEでは、公認会計士の方が「監査法人でのキャリアが長い」「国内の会計・税務に詳しい」点で評価されることがあります。
一方、クロスボーダー案件や外資系では、USCPAの英語とUS
GAAPが活きます。
どちらも入口の資格で、決め手はFASでのDD・バリュエーションの実績と、モデリング・英語・体力です。
USCPAと公認会計士の違いは「USCPAと日本の公認会計士の違い|どっちを取るべき?」で扱っています。
Q3. 何歳までに動くべきですか?
30歳前後が目安です。
IBDのアナリスト・アソシエイトは20代半ば〜後半の採用が中心で、PEのアソシエイトは27〜33歳が多く、35歳を超えると未経験からの参入は難しくなります。
監査法人2〜4年目(25〜28歳)でFASに移り、2〜3年でIBD・PEへ、という時間軸で計画してください。
Q4.
財務モデリングはどこで学べばよいですか?
FASの実務で学ぶのが最も確実で、それ以外では上場企業の開示資料を使って3表連動モデルとDCFを自分で作る練習、モデリングの講座・書籍が一般的です。
投資銀行・PEの選考ではモデリングテストが課されることがあり、「ゼロからモデルを組める」レベルが求められます。
USCPAのBARで学ぶ財務分析は基礎になりますが、実務のモデルとは別物として練習が必要です。
Q5.
PEの投資先CFOという道はありますか?
あります。
PEファンドは投資先の経理財務を立て直すため、監査法人・FAS出身のUSCPA・公認会計士を投資先のCFO・経理財務責任者として派遣・採用することがあります。
PEのアソシエイトとして投資判断に関わる道より採用枠が多く、会計の実務経験が直接活きるため、USCPAにとって現実的な選択肢です。
CFOへの道筋は「USCPAでCFOになるには|4つのルートと年収・必要な経験」で扱っています。
Q6.
投資銀行・PEは監査法人よりどのくらい忙しいですか?
IBDは監査法人の繁忙期がディール期間中ずっと続くイメージで、月の残業は80〜200時間になることがあります。
PEはDD期間に集中し、投資後は投資先対応が中心で波が緩やかで、監査法人より忙しい時期と楽な時期の差が大きくなります。
年収が2〜3倍になる分、IBDの働き方は監査法人より過酷で、家族との時間や健康を優先する人には向きません。
Q7.
監査法人から直接PEに行けますか?
例は少ないです。
PEはIBD・戦略コンサル・FAS出身者を中心に採用し、監査法人から直接移るのは、投資先の経理財務責任者として派遣される形か、DDで協働した実績がある場合に限られます。
多くのUSCPAは、FASで財務DDの実績を作り、PEと同じ案件で顔を売ってから移っています。
まとめ:USCPAは投資銀行・PEの「入口の証明」、決め手はFASでのDD実績
この記事の要点を再掲します。
- 投資銀行(IBD)は取引を作る側、PEは会社を持つ側。USCPAはIBDで「財務諸表を速く読める」、PEで「投資先の会計・CFO機能を担える」点で評価される
- ルートは①監査法人→FAS→IBD/PE(王道、27〜32歳)
②監査法人→日系IBD(25〜29歳)
③事業会社→PE(30代前半)。30歳前後までに動くのが目安 - 年収は日系IBD800〜1,500万円、外資系IBD1,500〜3,000万円、PE1,000〜2,000万円+キャリー。IBDの働き方は監査法人より過酷
- 選考で見られるのはモデリング・バリュエーション・会計・ケース面接・英語・体力。USCPAで埋まるのは会計だけ
- 元同僚NはBIG4→FAS(DD年10件以上)→30歳で日系PEへ。「PEに入るために必要だったのはFASのDD実績、入ってから役に立ったのがUSCPAと監査の経験」
USCPAは投資銀行・PEへの入口を確実にする資格で、扉を開けるのはFASで作ったDD・モデリングの実績と、同じ案件で顔を売った関係です。
まずは今の職場で「30歳までにどの案件でIBD・PEと協働できるか」を考えるところから始めてみてください。
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