この記事でわかること
- USCPAの選択科目(BAR・ISC・TCP)それぞれの出題範囲・形式・合格率・勉強時間の比較
- 「関連するコア科目が得意か」「キャリアの方向性」「合格率と学習時間」「教材の充実度」の4軸で選ぶ判断基準
- 経歴・志向別のおすすめ(会計が得意/IT系/税務志向/とにかく早く終わらせたい)と判断フロー
- 選択科目で失敗する3つのパターン(合格率だけで選ぶ・決めずに始める・最後に置く)
- 旧制度のBECを受けた筆者が、現行制度なら何を選ぶかとその理由
著者情報:しわすゆう|USCPA(米国公認会計士)。大学在学時にアビタスのUSCPA講座を受講しUSCPAを取得。新卒でBIG4監査法人に就職し会計監査を3年経験。現在はコンサル会社に勤務。
最終更新日:2026年8月28日
「USCPAの選択科目はどれがおすすめ?」「TCPは合格率が高いけど本当に楽?」「BARはFARと似てるって聞いたけど?」と検索している方に向けて、3科目の比較と選び方を整理します。
結論から言うと、選択科目は「関連するコア科目(BARならFAR、ISCならAUD、TCPならREG)が得意か」と「キャリアの方向性」で選ぶのが基本で、迷ったら会計が得意な人はBAR、税法を続けて終わらせたい人はTCP、IT・内部統制に抵抗がない人はISCが目安です。
合格率(2025年通年)はTCP78%・ISC68%・BAR42%と差がありますが、TCPの高さは「税務に興味・経験がある人が選んでいる」結果で、合格率だけで選ぶと興味のない分野で学習が長期化します。
筆者は旧制度でBEC(現在は3つの選択科目に分割)を受験した立場から、現行制度なら何を選ぶかも含めて解説します。
この記事は、一次情報(AICPAブループリント2026年版・AICPA公表の合格率・予備校公式)と実体験をもとにしています。
科目全体の構成は「USCPA試験科目とは|コア3科目+選択1科目の内容と難易度」、受験順は「USCPA科目の受験順番|FARが最初の理由と選択科目別ルート」で解説しているので、本記事は「選択科目の選び方」に絞ります。
USCPAの選択科目とは?BAR・ISC・TCPの位置づけ
選択科目(Discipline)は、2024年の新試験制度で旧BECが廃止された代わりに導入された科目群で、BAR・ISC・TCPから1つを選んで受験する。どれを選んでも取得できる資格は同じUSCPAで、選択科目は「自分の専門性の方向」を示すものである。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 位置づけ | コア3科目(FAR・AUD・REG)に加えて1科目を選ぶ |
| 選択肢 | BAR(ビジネス分析と報告)・ISC(情報システムと統制)・TCP(税務コンプライアンスとプランニング) |
| 受験できる月 | 1月・4月・7月・10月のみ(コア科目は通年) |
| スコアリリース | 年4回(3月・6月・9月・12月) |
| 資格への影響 | どれを選んでも取得できるのは同じUSCPA。合格証やライセンスに選択科目の区別はない |
出典:AICPA「Uniform CPA Examination
Blueprints」(2026年1月1日適用版)、NASBA
旧BECは「経営環境・IT・管理会計・財務管理」を広く浅く扱う科目でした。
新制度では、その内容がBAR(財務・管理会計)、ISC(IT・内部統制)、TCP(税務)に分かれ、それぞれコア科目の発展形として深くなっています。
筆者が受けたBECは「範囲は広いが浅い」科目で、4科目の中では最も取り組みやすかった記憶がありますが、現行の選択科目にその「軽さ」はありません。
BAR・ISC・TCPの比較|出題範囲・形式・合格率・勉強時間
BARはFARの発展(財務分析・管理会計・技術的会計)、ISCはAUDの発展(情報システム・セキュリティ・SOC報告書)、TCPはREGの発展(個人・事業体の税務プランニング)。合格率はTCP78%・ISC68%・BAR42%、勉強時間はBAR200〜300時間・ISC200〜250時間・TCP150〜250時間が目安である。
| 項目 | BAR | ISC | TCP |
|---|---|---|---|
| 正式名称 | Business Analysis and Reporting | Information Systems and Controls | Tax Compliance and Planning |
| 関連するコア科目 | FAR | AUD | REG |
| 出題範囲 | 財務分析・管理会計、FARの発展論点(リース・年金・企業結合・デリバティブ等)、州・地方政府会計 | 情報システムとデータ管理、セキュリティ・機密性・プライバシー、SOC報告書 | 個人の税務とパーソナルファイナンシャルプランニング、事業体の税務コンプライアンス、事業体のタックスプランニング、資産取引 |
| 出題形式 | MC50問+TBS7問 | MC82問+TBS6問 | MC68問+TBS7問 |
| 配点(MC/TBS) | 50%/50% | 60%/40% | 50%/50% |
| 合格率(2025年通年) | 41.94% | 67.79% | 77.65% |
| 合格率(2026年Q2まで) | 約44% | 約67% | 約80% |
| 勉強時間の目安 | 200〜300時間 | 200〜250時間 | 150〜250時間 |
| 日本語の対策情報 | 多い | 少ない | 中程度 |
| 難しさの種類 | FARの応用・分析・計算 | 暗記量・情報の少なさ | REGの応用(REGが前提) |
出典:AICPA「Uniform CPA Examination
Blueprints」、AICPA公表の科目別合格率(2026年Q2まで)、各予備校の案内
各科目のArea別配点
| 科目 | Area | 配点比率 |
|---|---|---|
| BAR | Area I ビジネス分析(財務分析・管理会計・予算・予測) | 40〜50% |
| BAR | Area II 技術的会計と報告(FARの発展論点) | 35〜45% |
| BAR | Area III 州・地方政府会計 | 10〜20% |
| ISC | Area I 情報システムとデータ管理 | 35〜45% |
| ISC | Area II セキュリティ・機密性・プライバシー | 35〜45% |
| ISC | Area III SOC業務の考慮事項 | 15〜25% |
| TCP | Area I 個人の税務コンプライアンス・プランニングとパーソナルファイナンシャルプランニング |
30〜40% |
| TCP | Area II 事業体の税務コンプライアンス | 30〜40% |
| TCP | Area III 事業体のタックスプランニング | 10〜20% |
| TCP | Area IV 資産取引(処分・交換・関連する税務) | 10〜20% |
出典:AICPA「Uniform CPA Examination
Blueprints」(2026年1月1日適用版)
BARは旧BECの財務・管理会計論点にFARの応用が加わった構成で、政府会計もここに移っています。
ISCはAUDの内部統制論点を情報システム側から深掘りし、TCPはREGの個人税・事業体の税をプランニングの視点で発展させています。
合格率の読み方|TCPが「簡単」なわけではない
AICPAは合格率の差について「試験の難易度ではなく、受験者の準備の差を反映する」と説明しています。
| 科目 | 合格率が高い/低い理由(推定) |
|---|---|
| TCP(78%) | 税務に興味や実務経験がある人が選び、REGの直後に受ける人が多いため準備が整っている |
| ISC(68%) | IT・内部監査の経験者が選ぶ傾向。MC配点60%で暗記が効きやすい |
| BAR(42%) | 「FARの延長で受けやすそう」と選ぶ人が多く、FARと同等の難易度に準備が追いつかないケースがある |
日本人受験者に限ったデータでは、2024暦年でBAR約51%・ISC約42%・TCP約82%という集計もあり(KAIRO調べ、ISC・TCPは受験者が少ないため参考値)、米国全体とは傾向が異なります。
合格率は「その科目を選んだ人の準備の質」を表す数字で、自分がその科目を選んだときの合格しやすさとは別物です。
各科目の詳細は「USCPAのBARとは|出題範囲・難易度・勉強法を合格者が解説」「USCPAのISCとは|出題範囲・難易度・勉強法を実例つきで解説」「USCPAのTCPとは|出題範囲・合格率・勉強法を実例つきで解説」で解説しています。
選択科目ごとの教材のボリュームと標準学習時間を確認したい方は、アビタスの無料資料請求で科目別の学習モデルプランを取り寄せておくと、この後の判断基準を自分の条件に置き換えやすくなります。
選択科目を選ぶ4つの判断軸
選択科目は「①関連するコア科目が得意か ②キャリアの方向性
③合格率と学習時間
④教材の充実度」の4軸で判断する。優先順位は①②が先で、③④は最後の決め手にする。合格率だけで選ぶと、興味のない分野で学習が長期化する。
軸①:関連するコア科目が得意か
選択科目はコア科目の発展形なので、関連するコア科目の学習で「苦にならなかったか」が最も信頼できる判断材料です。
| コア科目の学習で感じたこと | 向いている選択科目 |
|---|---|
| FARの範囲の広さ・計算が苦にならなかった。財務分析や管理会計に興味がある | BAR |
| AUDの内部統制論点が理解しやすかった。ITやシステムに抵抗がない | ISC |
| REGの税法が「覚えた分だけ点になる」と感じた。税務を続けて終わらせたい | TCP |
| FARだけで手一杯だった | BARは避け、TCPかISCへ |
FARの学習が終わる頃には、自分がどのタイプかがはっきりします。
USCPAどこのブログのどこ氏も「理想はFARを一通りやったあたりで決める」と解説しており、筆者も同じ考えです。
軸②:キャリアの方向性
選択科目は取得できる資格に影響しませんが、学習した内容は実務に直結します。
| 選択科目 | 実務で活きる場面 | 向いているキャリア |
|---|---|---|
| BAR | 財務分析・予算・KPI・企業価値評価・複雑な会計処理 | 監査法人(監査)、経理・財務、FP&A、コンサル |
| ISC | IT統制・SOC報告書・システム監査・情報セキュリティ | IT監査、内部監査、システムリスク、監査法人のアドバイザリー |
| TCP | 個人・法人の税務プランニング、事業体選択、資産の税務 | 税理士法人、事業会社の税務、米国税務、資産管理 |
筆者はBIG4監査法人で監査を担当しましたが、監査の現場で使ったのはBAR領域(財務分析・複雑な会計処理)とISC領域(IT統制・SOC報告書)の両方でした。
監査法人志向ならBARかISC、税務志向ならTCPが、実務との接続では自然です。
軸③:合格率と学習時間
軸①②で迷ったときの決め手です。
| 科目 | 合格率(2025年) | 学習時間 | 総合的な負担 |
|---|---|---|---|
| TCP | 78% | 150〜250時間 | 最も軽い(REGの直後に受ける前提) |
| ISC | 68% | 200〜250時間 | 中程度(暗記量は多いが得点は読みやすい) |
| BAR | 42% | 200〜300時間 | 最も重い(FARと同等) |
「とにかく早く4科目を終えたい」「1年以内に合格したい」という制約が強い人は、軸①②で明確な理由がなければTCPかISCを選ぶ方が計画は立てやすくなります。
軸④:教材の充実度と日本語の情報量
選択科目は導入から2年半で、科目によって日本語の対策情報と予備校の演習量に差があります。
| 科目 | 日本語の情報量 | 注意点 |
|---|---|---|
| BAR | 多い(旧BECの蓄積+FARとの重複) | 演習量は豊富。合格率の低さを演習量で補う |
| ISC | 少ない(日本人受験者が少ない) | 予備校の教材以外の情報が乏しい。教材の演習量と改訂状況を確認する |
| TCP | 中程度 | REGの教材と合わせて使える。OBBBA(税制改正)対応版か確認 |
予備校ごとに選択科目の対応状況(3科目すべて対応か、演習問題の数、改訂の速さ)が異なるため、入会前に確認してください。
予備校の比較は「USCPA予備校おすすめ比較|費用・教材・サポートで選ぶ3校」で解説しています。
経歴・志向別のおすすめ|判断フロー
経歴と志向を当てはめると、会計が得意で監査・経理志向ならBAR、IT・システム経験者や内部監査志向ならISC、税務経験者・税務志向・短期合格優先ならTCPが目安。迷ったら「FARの学習が終わった時点の実感」で決める。
| タイプ | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 簿記1級・会計が得意・監査法人や経理志向 | BAR | FARの記憶が新しいうちに一気に伸ばせる。実務との接続も強い |
| 会計初学者・FARで手一杯だった | TCP(またはISC) | BARの負担を避け、後半を軽くする |
| IT・システム・内部監査の経験者 | ISC | 実務知識がそのまま得点になる。日本語情報の少なさを実務で補える |
| 税理士・経理で税務経験あり・税務志向 | TCP | REGの直後に受けて税法を一気に終える。合格率も最も高い |
| とにかく1年以内に4科目を終えたい | TCP | 学習時間が最短で、REGとの連続性で準備が整いやすい |
| 選択科目の中身に興味が持てない | TCP(REGの直後) | 「興味がない中で最も短く終わる」科目。ただしREGが苦手ならISC |
判断フロー(5ステップ)
| ステップ | 判断 | 結果 |
|---|---|---|
| 1 | IT・システム・内部監査の実務経験が2年以上あるか | あり→ISCを第一候補。なし→2へ |
| 2 | 税務の実務経験があるか、または税務志向のキャリアか | あり→TCPを第一候補。なし→3へ |
| 3 | FARの学習で「範囲の広さと計算が苦にならなかった」か | はい→BARを第一候補。いいえ→4へ |
| 4 | REGの学習で「覚えた分だけ点になる」と感じられそうか | はい→TCP。いいえ→ISC |
| 5 | 予備校の教材対応(演習量・改訂)を確認し、受験月(1・4・7・10月)から受験順を逆算 | 「USCPA科目の受験順番|FARが最初の理由と選択科目別ルート」参照 |
このフローは「実務経験→志向→コア科目の実感→消去法」の順で、迷いの少ない判断から先に行う設計です。
選択科目で失敗する3つのパターン
選択科目で失敗するのは「合格率だけで選ぶ」「決めずに学習を始める」「最後の科目に置く」の3パターン。いずれも学習期間の長期化と、不合格時のリカバリー遅れにつながる。
| 失敗パターン | 何が起きるか | 対処 |
|---|---|---|
| 合格率だけでTCPを選ぶ | 税法に興味がなく、REGの学習で挫折。TCPまで到達しない | 軸①②(得意・キャリア)で理由を持ってから合格率を見る |
| 選択科目を決めずに学習を始める | 受験順が決まらず、コア科目の受験日も置けない | FARの学習開始時に仮決めし、FAR終了時に見直す |
| 選択科目を最後の科目に置く | 不合格時の再受験が翌四半期(最長3ヵ月後)になり、有効期限(30ヵ月)を圧迫 | 関連するコア科目の直後に置き、最後はコア科目にする |
| BARを「FARの延長」と軽く見る | FARと同等の難易度に準備が追いつかず不合格 | BARは200〜300時間を見込み、FARの記憶が新しいうちに受ける |
選択科目は「途中で変えてもよい」科目です。
FARの学習中にBARが重そうだと感じたらTCPに、REGが合わなければISCにと、コア科目の実感で見直してください。
受験順の組み方は「USCPA科目の受験順番|FARが最初の理由と選択科目別ルート」、スケジュールへの落とし込みは「USCPA合格スケジュール|1年合格モデルプランと筆者の実例」で解説しています。
\選択科目3科目の教材と標準学習プランを確認/
筆者ならどれを選ぶか|BECを受けた立場から
筆者は旧制度でBECを3ヵ月・約250時間で合格した。当時の自分(FARが得意・財務分析が苦にならなかった)ならBAR、監査法人での実務を経た今の目線ではTCPかISCを選ぶ。「FARで手一杯」の人にBARは勧めない。
BECの実感と、現行の選択科目との違い
筆者が受けたBECは、経営環境・IT・管理会計・財務管理を広く浅く扱う科目で、FARの後に「息をつける」科目でした。
現行の選択科目は、BECの各領域がコア科目の発展形として深くなったため、「息をつける科目」はなくなっています。
| BECの領域 | 現行制度での行き先 | 深さの変化 |
|---|---|---|
| 財務管理・管理会計・財務分析 | BAR | FARの応用論点が加わり、大幅に深くなった |
| IT・内部統制 | ISC | セキュリティ・SOC報告書まで広がり、専門科目になった |
| (税務はREGのみ) | TCP | REGの発展としてプランニングまで問われる |
当時の自分と今の自分で選択が変わる理由
| 視点 | 選ぶ科目 | 理由 |
|---|---|---|
| 学生当時(FARが得意・財務分析が苦にならなかった) | BAR | FARの記憶が新しく、BECの財務分析論点も問題なく解けた。会計の延長で一気に終えられる |
| 監査法人の実務を経た今 | TCPまたはISC | 監査の現場で税金費用の検討やIT統制の評価に触れ、税務・ITの知識が会計職全般に効くと実感した。BARの内容はFARと監査実務でカバーできる |
学生当時にBARを選んでいた場合、FARの直後に受けて「FAR(3月)→BAR(4月)」の流れで進めていたと思います。
一方、「FARだけで手一杯」と感じる人にBARは勧めません。
4科目の中で最も重い科目の直後に同等の重さの科目を置くと、失速しやすいからです。
4科目の学習記録は「アビタスUSCPA合格体験記|1発合格の学習記録つき」で公開しています。
選択科目を決めたら、次にやること
選択科目は「関連するコア科目が得意か」と「キャリアの方向性」で選び、合格率と学習時間は最後の決め手にするのが基本です。
これから始める方は、本記事の判断フローで第一候補を仮決めし、FARの学習が終わった時点で見直す前提で受験順とスケジュールを組んでください。
そのうえで、予備校の選択科目の教材対応(3科目の演習量・改訂状況)を確認すると、仮決めした科目で学習を完走できるかを判断できます。
予備校を比較してから決めたい方は「USCPA予備校おすすめ比較|費用・教材・サポートで選ぶ3校」を、まず1社の資料で選択科目の教材と学習プランを見たい方はアビタスの無料資料請求をどうぞ。
受験順を決めたい方は「USCPA科目の受験順番|FARが最初の理由と選択科目別ルート」、各科目の詳細は「USCPAのBARとは|出題範囲・難易度・勉強法を合格者が解説」「USCPAのISCとは|出題範囲・難易度・勉強法を実例つきで解説」「USCPAのTCPとは|出題範囲・合格率・勉強法を実例つきで解説」に進んでください。
よくある質問(FAQ)
Q1.
選択科目はどれが一番おすすめですか?
一律の正解はありませんが、迷ったら「会計が得意ならBAR、税法を続けて終わらせたいならTCP、IT・内部統制に抵抗がなければISC」が目安です。
合格率(TCP78%・ISC68%・BAR42%)だけで選ぶと、興味のない分野で学習が長期化します。
関連するコア科目の学習で「苦にならなかったか」を判断材料にしてください。
Q2.
TCPは合格率が高いので簡単ですか?
「簡単」ではなく「準備が整った人が受けている」科目です。
税務に興味や経験がある人がREGの直後に受けるケースが多く、AICPAも合格率の差を「受験者の準備の差」と説明しています。
REGが苦手だった人がTCPを選ぶと、REGの知識が前提となるため、合格率の数字ほど楽ではありません。
Q3.
選択科目によって取得できる資格や評価は変わりますか?
取得できる資格は同じUSCPAで、合格証やライセンスに選択科目の区別はありません。
転職市場でも「どの選択科目か」が評価の中心になることは少なく、4科目合格と実務経験が評価の軸です。
ただし、学習した内容は実務に直結するため、キャリアの方向性に合わせて選ぶ意味はあります。
Q4.
選択科目はいつまでに決めればよいですか?
学習開始時に仮決めし、FARの学習が終わった時点で見直すのが現実的です。
選択科目は1・4・7・10月しか受験できず、受験順を決めるには選択科目が必要なため、仮決めなしで始めると受験日が置けません。
コア科目の学習の実感で途中で変えても問題ありません。
Q5.
BARはFARと似ているので楽ですか?
楽ではありません。
BARはFARの発展論点(リース・年金・企業結合・デリバティブ等)に財務分析・管理会計が加わった科目で、合格率は2025年通年で41.94%とFAR(42.12%)と同水準です。
FARの記憶が新しいうちに受けると効率的ですが、学習時間は200〜300時間を見込んでください。
Q6.
ISCは日本人には不利ですか?
不利というより「日本語の対策情報が少ない」科目です。
日本人受験者が少なく、予備校の教材以外の情報が乏しいため、教材の演習量と改訂状況を入会前に確認してください。
IT・システム・内部監査の実務経験があれば、情報の少なさを実務知識で補え、MC配点60%で暗記が得点につながりやすい科目です。
Q7.
選択科目を途中で変更できますか?
できます。
出願時に科目を選ぶので、学習途中でBARからTCPに変える、といった見直しは自由です。
ただし、すでに受験料を払ってNTS(受験票)を取得した科目を変える場合、その受験料は返金されないため、受験料は「2〜3ヵ月以内に受ける科目」だけ払うようにしてください。
Q8.
予備校は3科目すべてに対応していますか?
予備校によって対応科目・演習問題の数・改訂の速さが異なります。
特にISCは日本語教材が限られ、TCPは2026年7月からのOBBBA(税制改正)対応版かどうかの確認が必要です。
入会前に、候補の選択科目の教材構成と演習量を説明会や資料で確認してください。
まとめ:選択科目は「得意なコア科目」と「キャリア」で選び、合格率は最後の決め手
この記事の要点を再掲します。
- 選択科目はBAR(FARの発展)・ISC(AUDの発展)・TCP(REGの発展)から1つ。どれを選んでも取得できる資格は同じUSCPA
- 合格率(2025年)はTCP78%・ISC68%・BAR42%、勉強時間はBAR200〜300時間・ISC200〜250時間・TCP150〜250時間。TCPの高さは「準備が整った人が受けている」結果
- 判断軸は①関連するコア科目が得意か ②キャリアの方向性
③合格率と学習時間 ④教材の充実度の順。合格率だけで選ばない - 目安は会計が得意→BAR、IT・内部監査→ISC、税務志向・短期合格優先→TCP。「FARで手一杯」ならBARは避ける
- 失敗パターンは合格率だけで選ぶ・決めずに始める・最後の科目に置く。学習開始時に仮決めし、FAR終了時に見直す
- 筆者は旧制度のBECを受験。学生当時ならBAR、監査法人の実務を経た今ならTCPかISC
選択科目は、USCPAの中で唯一「自分で選べる」科目です。
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