この記事でわかること
- 監査法人の非常勤(パートタイム会計士)とは何か。常勤との違い、契約形態(有期雇用・業務委託)、業務内容
- 時給相場(日本の公認会計士で平均7,000円前後、USCPAで3,000〜5,000円が目安)と、法人規模・経験年数・資格による差
- USCPAが非常勤で採用される条件(監査経験の有無・外資系クライアントの有無・中小監査法人が中心)と、採用されにくい理由
- 働き方の実際(繁忙期4〜5月の集中・週2〜3日・リモート可否・主査は任されない)と、メリット・デメリット
- BIG4を辞めた同僚Wさんが中小監査法人の非常勤で働く実際(時給・日数・年収換算)と、筆者が非常勤を選ばなかった理由
著者情報:しわすゆう|USCPA(米国公認会計士)。大学在学時にアビタスのUSCPA講座を受講しUSCPAを取得。新卒でBIG4監査法人に就職し会計監査を3年経験。現在はコンサル会社に勤務。
最終更新日:2026年8月29日
「監査法人の非常勤は時給が高いと聞くけれど、USCPAでも採用されるのか、実際にいくらもらえて、どんな働き方になるのか」と、選択肢として気になりながら情報が公認会計士向けばかりで判断できずにいませんか。
結論から言うと、監査法人の非常勤の時給は、日本の公認会計士で平均7,000円前後(4,000〜10,000円)、USCPAは監査経験があれば3,000〜5,000円が目安で、採用は外資系クライアントを持つ中小監査法人が中心です。
USCPAで非常勤の求人は多くありませんが、監査法人での実務経験があれば、繁忙期の4〜5月を中心に週2〜3日で働く選択肢は現実にあります。
筆者はBIG4を辞めたあと非常勤ではなくコンサルを選びましたが、同期のWさんは中小監査法人の非常勤で働いており、時給・日数・働き方の実際を聞いています。
この記事では、非常勤の仕組み、時給相場、USCPAの採用条件、働き方とメリット・デメリット、求人の探し方、Wさんの実際と筆者の判断を整理します。
監査法人の非常勤とは?常勤との違いと契約形態
監査法人の非常勤とは、法人と有期雇用契約または業務委託契約を結び、常勤より短い日数・時間で監査業務を行う働き方である。主にスタッフ〜シニアレベルの勘定科目の監査手続を担当し、主査(現場責任者)は原則として任されない。繁忙期の4〜5月に集中して働く契約が多く、年間を通じて週2〜3日で働く契約もある。日本の公認会計士が中心だが、監査経験のあるUSCPAを採用する法人もある。
まず常勤との違いを表で整理します。
| 項目 | 常勤(正職員) | 非常勤 |
|---|---|---|
| 契約 | 無期雇用 | 有期雇用(半年〜1年更新)または業務委託 |
| 勤務日数 | 週5日 | 週2〜3日、または繁忙期のみ(4〜5月に30〜60日) |
| 報酬 | 月給+賞与 | 時給または日給 |
| 業務 | 勘定科目の監査手続、主査、クライアント調整、レビュー、法人内の管理業務 | 勘定科目の監査手続が中心。主査・レビュー・管理業務は原則なし |
| 残業 | 繁忙期は月50〜80時間 | 原則なし(契約時間内) |
| 評価・昇進 | あり | なし(契約更新の可否のみ) |
| 社会保険 | 法人が加入 | 有期雇用で週の労働時間が基準を超えれば加入。業務委託は自分で国民健康保険・国民年金 |
| 福利厚生 | あり | ほぼなし |
非常勤は「監査の手続だけをやる働き方」で、常勤の負担の大きい部分(主査・クライアント調整・法人内の管理業務・評価対応)がありません。
これが時給の高さと働きやすさの理由であり、同時に「経験が積み上がりにくい」というデメリットの理由でもあります。
監査法人の常勤の働き方と年収は「監査法人の年収カーブ|スタッフ〜パートナーの職階別相場と実体験」、監査の仕事の中身は「監査法人1年目の仕事内容|USCPA新人の1年間と3年間の変化」で扱っています。
これからUSCPAを取って監査法人を目指す方は、アビタスの無料説明会で「USCPAの監査法人への就職実績と、その後の非常勤という選択肢」を聞いておくと、資格取得後の働き方の幅を先に把握できます。
非常勤の時給相場はいくら?資格・経験・法人規模で比較
非常勤の時給は、日本の公認会計士の求人を集計した相場で平均7,000円前後(4,000〜10,000円、2026年6月時点の求人集計)、日給換算で5万円前後である。USCPAは同じ業務でも時給3,000〜5,000円が目安で、公認会計士より1〜3割低い。BIG4・準大手は時給が高めで最低勤務日数の条件があり、中小監査法人は幅が広い。経験年数(シニア以上か)、主査経験の有無、IFRS・US
GAAP・英文監査調書への対応可否で上下する(要確認)。
資格・経験別の時給相場
| 区分 | 時給の目安 | 日給換算(8時間) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 日本の公認会計士(シニア以上・主査経験あり) | 7,000〜10,000円 | 5.6〜8万円 | 求人集計の上位。中小監査法人で主査を任される場合はさらに高い例も |
| 日本の公認会計士(スタッフ〜シニア) | 5,000〜7,000円 | 4〜5.6万円 | 相場の中心。平均約7,000円 |
| 日本の公認会計士試験合格者(登録前) | 3,000〜5,000円 | 2.4〜4万円 | 登録前は下がる |
| USCPA(監査経験3年以上) | 3,500〜5,000円 | 2.8〜4万円 | 外資系クライアント・英文調書対応で上限側 |
| USCPA(監査経験1〜2年) | 3,000〜4,000円 | 2.4〜3.2万円 | 求人は少ない |
| USCPA(監査未経験) | 採用はほぼない | — | 一部の法人で例外的に |
※2026年8月29日時点の求人サイト・エージェント・受験生ブログの集計と筆者の周囲の実例に基づく目安で、法人・地域・案件で変わります。
法人規模別の特徴
| 法人規模 | 時給 | 勤務条件 | USCPAの採用 |
|---|---|---|---|
| BIG4 | 高め(公認会計士で6,000〜9,000円) | 「月◯日以上」「繁忙期は必ず」など最低勤務日数の条件あり | 自法人のOB・OG(USCPA含む)を非常勤で再雇用する例はある。外部からのUSCPA採用は少ない |
| 準大手 | BIG4と同水準 | 同上 | 外資系クライアントを持つ法人で可能性あり |
| 中小監査法人 | 幅が広い(4,000〜10,000円) | 週2〜3日、繁忙期のみ、など柔軟 | USCPA採用の中心。外資系子会社・IFRS適用企業のクライアントを持つ法人 |
USCPAの非常勤は「中小監査法人×外資系クライアント×監査経験」の3つが揃ったときに成立するのが実際です。
年収換算すると、時給4,000円×8時間×週3日×年48週で約460万円、繁忙期のみ(時給4,000円×8時間×50日)で160万円前後になります。
USCPAの年収相場は「USCPAの年収はいくら?日本・米国の相場と筆者の推移を公開」、公認会計士との違いは「USCPAと日本の公認会計士の違い|どっちを取るべき?」で扱っています。
USCPAが非常勤で採用される条件と、されにくい理由
USCPAが非常勤で採用される条件は、①監査法人での監査経験(目安3年以上、少なくとも1〜2年)、②採用側の法人が外資系子会社・IFRS適用企業・米国上場企業の子会社などをクライアントに持つこと、③英文の監査調書・US
GAAP/IFRSに対応できること、の3つである。採用されにくい理由は、日本の監査は公認会計士法上、監査報告書に署名できるのが日本の公認会計士に限られ、非常勤に求められる「即戦力の監査手続」の多くが日本基準・日本語の業務のため、USCPAの優位性が出にくい点にある。
| 条件 | 内容 | なぜ必要か |
|---|---|---|
| ①監査経験 | 監査法人で勘定科目の監査手続を一通り経験していること。目安3年以上 | 非常勤は教育期間がなく、初日から手続を任される。未経験では採用側の負担が大きい |
| ②外資系クライアント | 採用側の法人に外資系子会社・IFRS適用企業・米国上場企業の子会社のクライアントがあること | USCPAの強み(英語・US GAAP・IFRS)が使える案件があって初めて採用理由になる |
| ③英文対応 | 英文の監査調書、海外の親会社監査人へのレポーティング(Group audit)、英語での往査対応 |
公認会計士より時給が低くても採用される理由になる |
採用されにくい3つの理由
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 署名権がない | 日本の監査報告書に署名できるのは日本の公認会計士だけ。監査法人が「有資格者の頭数」として数えられるのは公認会計士で、USCPAは補助者扱い |
| 日本基準・日本語の業務が中心 | 中小監査法人のクライアントの大半は日本基準の国内企業。英語・US GAAPの出番がない案件では公認会計士との差別化ができない |
| 求人の絶対数が少ない | 非常勤求人の大半は「公認会計士」を条件にしており、「USCPA可」と明記された求人は限られる |
USCPAの非常勤は「求人を探す」より「外資系クライアントを持つ法人に自分から当たる」方が現実的というのが、Wさんと筆者の周囲の実感です。
USCPAで監査法人に入る方法は「USCPAで監査法人に入る方法|採用要件・4つの入り方・選考対策」、USCPAができる監査業務の範囲は「法務・弁護士×USCPAの掛け算|評価される場面と活かし方」で扱っています。
非常勤の働き方の実際|メリット・デメリット
非常勤の働き方は、繁忙期(4〜5月)に集中して30〜60日働く型と、年間を通じて週2〜3日働く型の2つが主で、リモート対応は法人・クライアントによる。メリットは時給の高さ・残業なし・主査や管理業務の負担がないこと・本業や独立準備と両立できること、デメリットは経験が積み上がらない・契約更新の不安定さ・社会保険と福利厚生の弱さ・繁忙期に時間を固定されることである。
働き方の2つの型
| 型 | 勤務 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 繁忙期集中型 | 4〜5月(3月決算の期末監査)に30〜60日。他の時期はほぼなし | 独立開業した会計士、フリーランス、副業として | 4〜5月は本業・他の仕事を入れられない。年収は限られる |
| 通年週2〜3日型 | 年間を通じて週2〜3日。四半期レビュー・期中監査も担当 | 育児・介護と両立したい人、大学院・他の資格の学習中の人 | 週の労働時間が基準を超えると社会保険加入。契約更新は法人の都合 |
メリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 時給が高い(一般のアルバイトの5〜7倍) | 経験が積み上がらない(主査・レビュー・クライアント調整を任されない) |
| 残業がない(契約時間で終わる) | 契約更新が法人の都合で決まり、収入が不安定 |
| 主査・管理業務・評価対応の負担がない | 社会保険・福利厚生が弱い(業務委託は自分で加入) |
| 本業・独立準備・育児と両立できる | 繁忙期に時間を固定される |
| 監査の勘を維持できる | 法人内でのキャリアがない(昇進なし) |
| リモート対応の法人なら在宅で可能 | USCPAは公認会計士より時給が低く、求人が少ない |
「時給の高さ」と「経験が積み上がらない」は表裏一体で、非常勤は「監査で経験を積む段階」ではなく「積んだ経験を切り売りする段階」の働き方です。
監査法人を辞める判断は「監査法人を辞めたい|3年で辞めたUSCPAの意思決定プロセス」、独立を視野に入れる場合は「USCPAで独立できる?できない業務と現実的な5つの独立モデル」で扱っています。
求人の探し方と応募のポイント
非常勤の求人は、①会計士専門の転職エージェント(非常勤案件を扱う)、②監査法人の採用ページ(中小法人は「非常勤募集」を常設していることが多い)、③知人・元同僚の紹介、の3経路で探す。USCPAは「USCPA可」の明記がなくても、外資系クライアントを持つ中小法人に直接問い合わせると採用につながることがある。応募時は、監査経験の年数・担当した勘定科目・IFRS/US
GAAPの対応経験・英文調書の経験を具体的に書く。
| 経路 | 内容 | USCPAの向き不向き |
|---|---|---|
| 会計士専門エージェント | 非常勤案件を扱うエージェントに登録し、条件(日数・時給・リモート)を伝える。求人の大半は公認会計士向け | △ 「USCPA可」の案件を探してもらう |
| 監査法人の採用ページ | 中小監査法人は「非常勤職員募集」を常設している場合が多い。条件に「公認会計士または同等の資格」とあればUSCPAも応募可 | ○ 外資系クライアントを持つ法人を選んで直接応募 |
| 知人・元同僚の紹介 | BIG4の元同僚が中小法人に移っている場合、非常勤の紹介が来ることがある。最も採用につながりやすい | ◎ 監査経験を知っている人からの紹介は強い |
応募時に書くこと
- 監査経験の年数と法人名(BIG4◯年など)
- 担当した勘定科目と業務(売上・棚卸・固定資産、連結、内部統制評価など)
- IFRS・US
GAAPの対応経験と、英文の監査調書・海外監査人へのレポーティング経験 - 希望する勤務の型(繁忙期集中か通年週◯日か)と、リモートの可否
「何ができるか」を勘定科目と会計基準のレベルで具体的に書くと、採用側が「即戦力として何を任せられるか」を判断できます。
転職エージェントの使い方は「USCPA向け転職エージェントおすすめ比較|失敗しない選び方」で扱っています。
BIG4を辞めた同僚Wさんの非常勤の実際と、筆者が選ばなかった理由
筆者と同じBIG4にいた同期のWさん(USCPA)は、退職後に中小監査法人の非常勤で働いています。
Wさんの非常勤の実際
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 経歴 | BIG4で監査4年(USCPA)。外資系子会社とIFRS適用企業を担当 |
| 採用の経緯 | 転職エージェントの求人には「USCPA可」がほぼなく、BIG4の元上司が移った中小監査法人に直接連絡。外資系子会社のクライアントの英文調書を任せたいという理由で採用 |
| 契約 | 有期雇用(1年更新)。週3日、繁忙期は週4日 |
| 時給 | 4,500円(公認会計士の同法人の非常勤は6,000〜7,000円) |
| 業務 | 外資系子会社2社の勘定科目の監査手続、海外監査人へのレポーティング、IFRS適用企業の四半期レビュー補助。主査はなし |
| 年収換算 | 約500万円(週3日×48週+繁忙期の増加分) |
| 残りの時間 | 週2日は英文会計の講師と、独立に向けた顧客開拓 |
| リモート | 期中はほぼリモート。期末の往査は出社 |
Wさんは「時給は公認会計士より低いが、BIG4の常勤時代より時間あたりの収入は上がり、週2日を自分の仕事に使える。ただし主査をやらないので、監査の経験としては止まっている感覚がある」と話していました。
筆者が非常勤を選ばなかった理由
筆者もBIG4を辞めるときに非常勤を検討しましたが、選びませんでした。
| 検討した点 | 判断 |
|---|---|
| 時給 | USCPAで3,500〜4,500円が目安で、年収換算で常勤時代を下回る |
| 経験 | 監査3年で主査を1回経験した段階で、非常勤に移ると経験が止まると考えた |
| キャリア | 監査以外(コンサル・事業会社)の経験を積みたかった。非常勤は「監査を続ける」選択肢 |
| 結論 | コンサルへ転職。監査の経験は「コンサルで使う」方向にした |
2人の判断から言えること
- 非常勤は「独立準備・他の仕事との両立」に向く。Wさんは週2日を講師と独立準備に使っている
- 「監査の経験を積む段階」の人には向かない。主査・レビューの経験は常勤でしか積めない
- USCPAの非常勤は自分から外資系クライアントを持つ法人に当たる。エージェントの求人だけでは見つかりにくい
監査法人からコンサルへの転職の経緯は「USCPAでコンサルに転職|監査法人3年から移った筆者の体験談」、監査法人以外の選択肢は「監査法人以外のUSCPAの就職先」で扱っています。
非常勤を選ぶか判断してから動くには
監査法人の非常勤は、時給の高さと自由度が魅力ですが、「監査の経験を切り売りする」働き方であり、経験を積む段階の人には向きません。
判断の目安は、①監査経験が3年以上あるか、②主査・レビューの経験をこれ以上積む必要があるか、③空いた時間で何をするか(独立準備・副業・育児・学習)が決まっているか、の3つです。
3つが揃っていれば、外資系クライアントを持つ中小監査法人に直接当たってみてください。
USCPAで監査法人に入るところから考える方は、予備校ごとの就職サポート(監査法人への紹介実績・合格者のキャリア相談)の違いを「USCPA予備校おすすめ比較|費用・教材・サポートで選ぶ3校」で比べてください。
「USCPAで監査法人に入る実績と、その後の働き方の選択肢」を個別に聞きたい方は、アビタスの無料説明会で資格取得後のキャリアごと相談できます。
よくある質問(FAQ)
Q1.
監査法人の非常勤とは何ですか?
法人と有期雇用契約または業務委託契約を結び、常勤より短い日数・時間で監査業務を行う働き方です。
主にスタッフ〜シニアレベルの勘定科目の監査手続を担当し、主査(現場責任者)やレビュー・法人内の管理業務は原則として任されません。
繁忙期の4〜5月に集中して30〜60日働く型と、年間を通じて週2〜3日働く型があります。
日本の公認会計士が中心ですが、監査経験のあるUSCPAを採用する法人もあります。
Q2.
非常勤の時給はいくらですか?
日本の公認会計士で平均7,000円前後(4,000〜10,000円)、日給換算で5万円前後が相場です。
USCPAは同じ業務でも3,000〜5,000円が目安で、公認会計士より1〜3割低くなります。
BIG4・準大手は時給が高めで最低勤務日数の条件があり、中小監査法人は幅が広くなっています。
経験年数、主査経験、IFRS・US
GAAP・英文調書の対応可否で上下します。
Q3.
USCPAでも監査法人の非常勤に採用されますか?
条件が揃えば採用されます。
条件は、監査法人での監査経験(目安3年以上)、採用側の法人が外資系子会社・IFRS適用企業などをクライアントに持つこと、英文の監査調書やUS
GAAP/IFRSに対応できることの3つです。
監査未経験のUSCPAの非常勤採用はほぼありません。
筆者の同期は、BIG4の元上司が移った中小監査法人に直接連絡して、外資系子会社の英文調書を任せたいという理由で採用されました。
Q4.
なぜUSCPAは公認会計士より時給が低いのですか?
日本の監査報告書に署名できるのが日本の公認会計士に限られるためです。
監査法人が「有資格者」として数えられるのは公認会計士で、USCPAは補助者の扱いになります。
また中小監査法人のクライアントの大半は日本基準の国内企業で、英語・US
GAAPの出番がない案件では公認会計士との差別化ができません。
外資系クライアントの英文対応で差別化できる場合は、時給の上限側(4,500〜5,000円)で採用されることがあります。
Q5.
非常勤のメリットとデメリットは?
メリットは、時給の高さ、残業がないこと、主査・管理業務・評価対応の負担がないこと、本業・独立準備・育児と両立できることです。
デメリットは、経験が積み上がらないこと、契約更新が法人の都合で決まり収入が不安定なこと、社会保険・福利厚生が弱いこと、繁忙期に時間を固定されることです。
「時給の高さ」と「経験が積み上がらない」は表裏一体です。
監査の経験を積む段階の人には向かず、積んだ経験を活かして時間を作りたい人に向いています。
Q6.
非常勤の求人はどこで探せますか?
会計士専門の転職エージェント、監査法人の採用ページ(中小法人は非常勤募集を常設していることが多い)、知人・元同僚の紹介の3経路です。
USCPAの場合、エージェントの求人に「USCPA可」はほぼないため、外資系クライアントを持つ中小監査法人に直接応募するか、元同僚の紹介が現実的です。
応募時は、監査経験の年数・担当した勘定科目・IFRS/US
GAAPの経験・英文調書の経験を具体的に書いてください。
「何ができるか」を勘定科目と会計基準のレベルで示すと、採用側が任せる業務を判断できます。
Q7.
非常勤で年収はどれくらいになりますか?
時給と日数で決まります。
USCPAで時給4,000円なら、週3日×年48週で約460万円、繁忙期のみ50日なら約160万円が目安です。
筆者の同期は時給4,500円・週3日(繁忙期は週4日)で年収換算約500万円で、残りの週2日を講師と独立準備に使っています。
公認会計士で時給7,000円なら週3日で約800万円になり、資格による差は大きくなります。
まとめ:非常勤は「経験を切り売りする」働き方。USCPAは中小法人×外資系クライアント
この記事の要点を再掲します。
- 非常勤とは有期雇用・業務委託で勘定科目の監査手続だけを担当する働き方。主査・レビュー・管理業務はなし
- 時給は公認会計士で平均7,000円前後、USCPAで3,000〜5,000円。BIG4は高めで日数条件あり、中小法人は幅が広い
- USCPAの採用条件は監査経験3年以上×外資系クライアントを持つ中小法人×英文対応。署名権がなく日本基準の業務が中心のため求人は少ない
- 働き方は繁忙期集中型と通年週2〜3日型。メリットは時給・残業なし・両立、デメリットは経験が積み上がらない・収入の不安定さ
- 求人はエージェント・法人の採用ページ・紹介の3経路。USCPAは外資系クライアントを持つ法人に直接当たる
- 同期Wさんは時給4,500円・週3日で年収換算約500万円、週2日を独立準備に。筆者は経験を積む段階と判断してコンサルへ
非常勤は、監査の経験を積み終えた人が時間を作るための働き方です。
まず自分が「経験を積む段階」か「積んだ経験を活かす段階」かを判断して、後者なら外資系クライアントを持つ中小監査法人を3つ探すところから始めてみてください。
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