この記事でわかること
- USCPAの資格だけで日本で独立・フリーランスができるのか、法律上できない業務(法定監査・税務代理・税務書類作成・税務相談)と、できる業務の境界線
- 現実的な独立モデル5つ(業務委託型の決算・経理支援/US
GAAP・IFRSと海外子会社管理のコンサル/内部統制・IPO支援/講師・執筆・翻訳/税理士・公認会計士と組む共同事務所)の比較表 - 独立の収入の目安(業務委託の月額単価・時給・年収レンジ)と、会社員と比べた手取りの試算表
- 独立前に準備すべきこと(実務経験の年数・専門領域・顧客の入口・ライセンスの要否・資金)と、失敗しやすいパターン
- 筆者がコンサルで見た独立USCPAの働き方と、監査法人5年目に独立した元同僚Gの3年間の売上推移
著者情報:しわすゆう|USCPA(米国公認会計士)。大学在学時にアビタスのUSCPA講座を受講しUSCPAを取得。新卒でBIG4監査法人に就職し会計監査を3年経験。現在はコンサル会社に勤務。
最終更新日:2026年8月30日
「USCPAを取ったら独立できる?」「日本の公認会計士や税理士と違って独占業務がないと聞いたけど、フリーランスで食べていけるのか」と検索している方に向けて、USCPAの独立・フリーランスの現実を整理した記事です。
結論から言うと、USCPAの資格だけで日本で独立することは法律上可能ですが、法定監査(公認会計士法)と税務代理・税務書類作成・税務相談(税理士法)はできないため、「事務所を構えて監査や税務申告を受ける」独立はできず、現実的なのは「実務経験を武器にした業務委託型・コンサル型」の独立で、独立3年目で年収800〜1,500万円に届く人もいれば、専門領域と顧客の入口を作れずに会社員に戻る人もいます。
USCPAの独立は「資格があるからできる」独立ではなく、「監査法人・経理・コンサルで積んだ実務経験を、企業が外注したい形に切り出せるか」で決まる独立です。
筆者はコンサル会社で独立したUSCPAと業務委託で一緒に働く場面があり、監査法人時代の元同僚Gは5年目に独立して3年目で年商1,200万円前後になっています。
この記事では、公認会計士法・税理士法の独占業務の規定と、業務委託の単価の公開情報を一次情報に、できない業務、5つの独立モデル、収入の目安、独立前の準備、実例を解説します。
USCPAの独占業務の全体像は「USCPAの独占業務とは|日本でできること・できないこと」、副業の全体像は「USCPAの副業まとめ|講師・翻訳・執筆・記帳の収入と始め方」で扱っているので、本記事は「独立・フリーランスとして食べていけるか」に絞ります。
USCPAで独立は可能?法律上できない業務とできる業務の境界
USCPAの資格だけで日本で独立することは可能だが、公認会計士法で公認会計士に限定された「財務諸表の法定監査・証明業務」と、税理士法で税理士に限定された「税務代理・税務書類の作成・税務相談」はできない。できるのは、会計・財務・内部統制のコンサルティング、決算・経理業務の受託、US
GAAP・IFRSの財務諸表作成支援、海外子会社の管理支援、講師・執筆・翻訳など、独占業務に該当しない業務である。
まず、法律上の境界線を整理します。
| 業務 | USCPA単独で可能か | 根拠 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 財務諸表の法定監査・監査証明 | 不可 | 公認会計士法第2条第1項(公認会計士の独占業務) | 監査チームの一員として関与はできるが、監査報告書に署名できない |
| 税務代理(申告の代理) | 不可 | 税理士法第2条・第52条(税理士業務の制限) | 無償でも税理士でない者の税務代理は禁止 |
| 税務書類の作成(申告書等) | 不可 | 同上 | 申告書の作成を業として行えない |
| 税務相談 | 不可 | 同上 | 税額の計算や節税の具体的相談は税理士業務 |
| 記帳代行・経理業務の受託 | 可能 | 税理士業務に該当しない | 仕訳入力・月次決算・帳簿作成まで。税務判断を伴う部分は税理士に引き継ぐ |
| 決算書(財務諸表)の作成支援 | 可能 | 会計業務(税務申告書の作成とは別) | 会社法・US GAAP・IFRSの財務諸表作成は会計業務 |
| 会計・財務コンサルティング | 可能 | 独占業務ではない | 経理体制構築、決算早期化、内部統制、IPO準備、M&A会計 |
| 海外子会社の管理・連結パッケージ支援 | 可能 | 独占業務ではない | USCPAの英語力とUS GAAPが直接活きる |
| 講師・執筆・翻訳 | 可能 | 独占業務ではない | 「USCPA講師・英文会計講師になるには|5つのルートと収入目安」参照 |
| 米国での会計事務所開業 | ライセンス取得+就労資格があれば可能 | 米国各州の会計士法 | 米国では税務申告(EA・CPA)も可能。ビザが前提 |
出典:公認会計士法第2条・第47条の2、税理士法第2条・第52条、e-Gov法令検索。2026年8月30日確認。
境界線で最も注意が必要なのは「記帳代行はできるが、税務申告書の作成と税務相談はできない」という点で、独立したUSCPAが記帳から申告まで一貫して受けると税理士法違反になります。
記帳・決算までを受け、申告は提携の税理士に引き継ぐ形が、独立USCPAの経理受託の標準的な形です。
USCPAと税理士の違いは「USCPAと税理士どっち?難易度・年収・将来性比較」、税理士登録の可否は「USCPAで税理士登録はできる?法的根拠と税務に関わる3ルート」で扱っています。
「独立できる」と「独立して食べていける」は別問題
法律上できる業務があっても、それだけで独立が成立するわけではありません。
| 論点 | 日本の公認会計士・税理士 | USCPA |
|---|---|---|
| 独占業務 | あり(監査・税務)。企業が必ず依頼する業務がある | なし。企業が「必ず外注する」業務を持たない |
| 顧客の入口 | 法定監査・顧問契約という定型の入口 | 経理支援・コンサルなど、顧客の課題ごとに提案が必要 |
| 単価の決まり方 | 業界の相場がある | 実務経験と専門領域で個別に決まる |
| 独立の難易度 | 資格+数年の実務で開業する人が多い | 資格だけでは難しく、専門領域と顧客の入口が必須 |
つまりUSCPAの独立は、「資格で仕事が来る」独立ではなく「実務経験で仕事を取る」独立です。
日本の公認会計士との違いは「USCPAと日本の公認会計士の違い|どっちを取るべき?」で扱っています。
USCPAの現実的な独立モデルは?5つの型を比較
USCPAの独立モデルは、①業務委託型の決算・経理支援(月額固定で企業の経理に入る)
②US GAAP・IFRS・海外子会社管理のコンサル(英語×会計の専門性を売る)
③内部統制・IPO・M&A会計の支援(監査法人経験を売る)
④講師・執筆・翻訳(知識を売る)
⑤税理士・公認会計士と組む共同事務所(独占業務は提携先に任せる)の5つで、収入の柱になるのは①〜③、④は補助収入、⑤は事務所型を目指す人の選択肢である。
5つのモデルを、仕事の中身・求められる経験・単価・安定性で比較します。
| モデル | 仕事の中身 | 求められる経験 | 単価の目安 | 安定性 | 向く人 |
|---|---|---|---|---|---|
| ①業務委託型の決算・経理支援 | 月次・年次決算、経理体制の整備、経理責任者の代行(週2〜3日常駐やリモート) | 事業会社経理3年以上、または監査法人3年以上 | 月額30〜80万円(週2〜3日稼働) | 高(月額契約) | 安定収入を優先する人 |
| ②US GAAP・IFRS・海外子会社管理コンサル | US GAAP/IFRS決算の作成支援、海外子会社の連結パッケージ整備、英文会計の体制構築 |
監査法人・外資系経理・海外子会社管理の経験 | 時給8,000〜15,000円、月額50〜120万円 | 中〜高 | 英語×会計で差別化したい人 |
| ③内部統制・IPO・M&A会計支援 | J-SOX/US-SOX文書化・評価、IPO準備の経理体制構築、財務DD・PPA支援 | 監査法人のSOX・IPO経験、FAS経験 | 月額60〜150万円 | 中(案件単位) | 監査法人5年以上の人 |
| ④講師・執筆・翻訳 | 予備校講師、企業研修、記事執筆、財務資料の翻訳 | 合格実績、実務経験、発信力 | 講師1コマ数千円〜2万円、研修1日5〜15万円 | 低(単発) | 補助収入として組み合わせる人 |
| ⑤共同事務所 | 税理士・公認会計士と組み、記帳・決算・国際会計を担当。申告・監査は提携先 | 上記①〜③のいずれか+人脈 | 事務所の売上配分による | 中〜高 | 事務所型で長く続けたい人 |
出典:業務委託マッチングサービス・フリーランス会計人材の公開単価、経験者への聞き取り(2026年8月時点)。単価は目安で、経験・地域・稼働日数で変動します。
独立USCPAの多くは①を収入の柱にして、②③で単価を上げ、④を補助収入にする組み合わせで年収を作っています。
モデル別の「顧客の入口」
独立で最も難しいのは最初の顧客を得ることで、モデルごとに入口が違います。
| モデル | 顧客の入口 | 最初の1社を得る方法 |
|---|---|---|
| ①経理支援 | 業務委託マッチングサービス、前職・知人の紹介、税理士事務所からの紹介 | マッチングサービスに登録し、週2日程度の案件から始める |
| ②US GAAP・海外子会社 | 外資系企業の経理部門、海外展開する中堅企業、コンサル会社の業務委託 | 前職のネットワークと、コンサル会社の外部パートナー登録 |
| ③内部統制・IPO | 監査法人時代のクライアント(独立性ルールに注意)、IPO支援会社、VC | 監査法人の元同僚・上司からの紹介、IPO支援会社の業務委託 |
| ④講師・執筆 | 予備校、研修会社、メディア、SNS | 合格体験記・登壇から実績を作る |
| ⑤共同事務所 | 税理士・公認会計士の知人 | 前職・予備校のネットワークで組む相手を探す |
監査法人を辞めて独立する場合、辞めた直後に元クライアントと契約すると独立性の観点で問題になることがあるため、所属していた法人のルールを確認してから動いてください。
転職市場での評価は「USCPAの転職市場価値|評価される業界・されない業界の実態」、求人の探し方は「USCPA求人の探し方|サイト・エージェント・直接応募の使い分け」で扱っています。
USCPAの独立でいくら稼げる?収入の目安と会社員との手取り比較
独立USCPAの収入は、業務委託の月額単価30〜80万円(週2〜3日)を軸に、複数社を掛け持ちして年商800〜1,500万円が現実的なレンジで、専門領域が明確な人は2,000万円を超える例もある。ただし会社員と違い、社会保険料の全額負担・経費・案件の空白期間があるため、年商1,000万円の手取りは会社員の年収700〜750万円程度に相当する。
| 年商 | 稼働のイメージ | 手取りの目安(概算) | 会社員の年収に換算すると |
|---|---|---|---|
| 600万円 | 週2日の業務委託1社+単発案件 | 約420〜460万円 | 約450〜500万円 |
| 1,000万円 | 週2〜3日の業務委託2社 | 約650〜720万円 | 約700〜750万円 |
| 1,500万円 | 週2日×2社+コンサル案件 | 約950〜1,050万円 | 約1,000〜1,100万円 |
| 2,000万円 | コンサル案件中心、単価月額100万円超 | 約1,200〜1,350万円 | 約1,300〜1,500万円 |
※手取りは、経費(通信・交通・ソフト・保険・書籍等で年商の10〜15%)、国民健康保険・国民年金、所得税・住民税・個人事業税を差し引いた概算。青色申告控除・小規模企業共済等の節税は考慮していません。実際の額は所得・自治体・家族構成で変わります。
会社員と比べて見落としやすい負担を整理します。
| 項目 | 会社員 | 独立 |
|---|---|---|
| 社会保険料 | 会社と折半 | 国民健康保険+国民年金を全額自己負担(年商1,000万円で年80〜100万円前後) |
| 退職金・企業年金 | あり | なし(小規模企業共済・iDeCoで自分で積み立てる) |
| 賞与・昇給 | あり | なし(単価交渉で上げる) |
| 案件の空白期間 | なし | 契約終了から次の契約までの無収入期間が発生しうる |
| 経費 | 会社負担 | 自己負担(会計ソフト・PC・通信・交通・保険・書籍・CPE) |
| ライセンス維持費 | 会社が負担する場合あり | 自己負担(「USCPAの維持費 |
年商1,000万円で会社員の年収700〜750万円相当という換算を頭に置き、今の年収と比べて独立の損益分岐を判断してください。
USCPAの年収相場は「USCPAの年収はいくら?日本・米国の相場と筆者の推移を公開」で公開しています。
USCPAで独立する前に準備すべきことは?5つの条件と失敗パターン
独立前に準備すべきは、①実務経験(監査法人・経理・コンサルで最低3年、できれば5年)
②専門領域(US
GAAP・IFRS・海外子会社・内部統制・IPOなど「これなら任せられる」と言える1つ)
③顧客の入口(前職・知人・マッチングサービスで最初の1〜2社の見込み)
④ライセンスの要否(名刺に「USCPA」と書くには州のライセンスが必要な場合がある)
⑤資金(6ヵ月分の生活費)の5つで、これが揃わないまま独立すると1〜2年で会社員に戻る人が多い。
| 条件 | 目安 | なぜ必要か |
|---|---|---|
| ①実務経験 | 最低3年、できれば5年 | 企業が外注するのは「自社の経理を任せられる人」。合格直後の独立はほぼ成立しない |
| ②専門領域 | 「US GAAP決算」「海外子会社管理」「J-SOX」など1つ | 「会計全般できます」では選ばれない。課題を持つ企業に刺さる言葉が要る |
| ③顧客の入口 | 独立前に1〜2社の見込み | 独立後にゼロから探すと空白期間が長引く |
| ④ライセンス | 州のライセンス取得を推奨 | 「CPA」を名乗る条件は州法で定められ、ライセンスなしの表記は州によって制限がある。信用面でも有利 |
| ⑤資金 | 生活費6ヵ月分+開業費用 | 最初の入金まで2〜3ヵ月かかることがある |
ライセンスの取得要件は「USCPAライセンス取得の要件と流れ|合格後にやること」、実務経験のサインは「USCPAライセンスの実務経験要件とサインの依頼方法」で扱っています。
独立で失敗するパターンと対処
筆者と元同僚が見てきた「独立したが会社員に戻った」ケースには、共通する原因があります。
| 失敗パターン | 何が起きたか | 対処 |
|---|---|---|
| 合格直後に独立 | 実務経験がなく、顧客に「何ができるか」を示せない | 最低3年、監査法人か経理で実務を積む |
| 税務まで受けてしまう | 記帳から申告まで受け、税理士法の問題を指摘される | 申告・税務相談は提携税理士に引き継ぐ体制を先に作る |
| 専門領域がない | 「会計全般」で営業し、単価の安い記帳代行しか取れない | 前職で最も評価された業務を1つに絞って売る |
| 1社依存 | 業務委託1社が契約終了して収入がゼロに | 2〜3社に分散し、契約更新の3ヵ月前から次を探す |
| 単価を下げすぎる | 最初の案件を取るために時給3,000円で受け、上げられない | 相場(時給8,000円以上、月額30万円以上)を下回る案件は受けない |
ダブルライセンスで独占業務を持つ選択肢は「USCPAダブルライセンス戦略|11資格の追加コストと選び方」と「USCPAと中小企業診断士|ダブルライセンスの価値と取る順番」で扱っています。
筆者と元同僚の実例|コンサルで見た独立USCPAと、5年目に独立したGの3年間
筆者はコンサル会社で、独立したUSCPAと業務委託で同じプロジェクトに入ることがあり、彼らの共通点は「専門領域が1つに絞られている」「単価を下げない」の2つだった。監査法人の元同僚Gは5年目に独立し、US
GAAP決算支援と海外子会社の連結パッケージ整備を専門に、初年度年商約600万円→2年目約950万円→3年目約1,200万円と推移している。
筆者がコンサルで見た独立USCPAの働き方
筆者が現在のコンサル会社で一緒に働く独立USCPAは、会社の正社員ではなく業務委託でプロジェクトに入るパートナーです。
| 観察した点 | 内容 |
|---|---|
| 専門領域 | 「US GAAP転換」「海外子会社の決算早期化」「IFRS16のリース」など、名刺代わりに言える1テーマを持つ |
| 単価 | 月額で契約し、時給換算で1万円前後。「安く受けると次も安くなる」と言って下げない |
| 稼働 | 週2〜3日をコンサル案件、残りを別の企業の経理支援に充て、1社に依存しない |
| 入口 | 前職(監査法人・外資系経理)のネットワークとコンサル会社のパートナー登録 |
| ライセンス | 全員が州のライセンスを保持。「CPA」を名乗るために取ったと話す人が多い |
筆者自身は会社員のままですが、彼らと働いて感じるのは、独立USCPAは「会計士」として売っているのではなく「特定の課題を解決できる実務家」として売っているということです。
コンサルへの転職は「USCPAでコンサルに転職|監査法人3年から移った筆者の体験談」で扱っています。
元同僚Gの実例|監査法人5年目に独立、3年で年商1,200万円
監査法人の元同僚G(独立時31歳)は、外資系クライアントのUS
GAAP監査を4年担当した後に独立しました。
| 時期 | 内容 | 年商 |
|---|---|---|
| 独立前(5年目) | 独立の半年前から、業務委託マッチングサービスと元上司経由で見込み客を2社確保。ライセンスを取得 | ― |
| 1年目 | US GAAP決算支援1社(週2日・月額40万円)+海外子会社の連結パッケージ整備の単発案件。後半に2社目 |
約600万円 |
| 2年目 | 業務委託2社(週2日×2)+IPO準備企業のUS GAAP対応支援 | 約950万円 |
| 3年目 | 単価を月額50〜60万円に引き上げ、コンサル会社のパートナー登録で大型案件に参画 | 約1,200万円 |
Gが振り返る独立の要点は3つです。
| 要点 | Gの言葉 |
|---|---|
| 専門領域 | 「US GAAPと海外子会社に絞ったから、外資系と海外展開企業の課題に一発で刺さった。会計全般では埋もれていた」 |
| 税務との線引き | 「記帳と決算までは受けるが、申告と税務相談は提携の税理士に回す。この線引きを最初に説明すると、企業側も安心する」 |
| 手取り | 「年商1,000万円を超えた2年目でも、社会保険と経費を引くと会社員時代(年収約700万円)と大差なかった。3年目でようやく上回った」 |
Gは「独立して2年目までは会社員の方が得だった。3年目以降に単価を上げられるかで決まる」と話しており、独立は短期の年収より、3年後に単価を上げられる専門性を持てるかで判断する必要があります。
海外で働く選択肢は「USCPAで海外就職|国別の難易度マップ(ビザ・評価・求人・年収)」と「アメリカ就職とUSCPA|ビザ込みで見る2026年の現実4ルート」で扱っています。
独立を考えたら、まず「専門領域」と「実務経験」を会社員のうちに作る
USCPAの独立は、資格だけでは成立せず、実務経験と専門領域と顧客の入口が揃ってはじめて成り立ちます。
今、合格直後や実務経験3年未満の方は、独立を目標に置きつつ、監査法人・外資系経理・コンサルで「US
GAAP」「海外子会社」「内部統制」のいずれかを専門領域にできる職場を選ぶのが、独立への最短ルートです。
独立を見据えた転職先の選び方は「USCPAを活かせる転職先7選と転職のコツ|職種別の入り方を解説」と「USCPA向け転職エージェントおすすめ比較|失敗しない選び方」で確認してください。
独立の前段階として「US
GAAP」「海外子会社管理」「IPO準備」の経験が積める職場を探したい方は、MS
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GAAP決算・連結・内部統制・IPO)を扱う企業の有無を確認しておくと、今の職場で積むべき経験が具体的になります。
これから資格を取る方で、独立まで見据えて予備校を選びたい方は「USCPA予備校おすすめ比較|費用・教材・サポートで選ぶ3校」に進んでください。
よくある質問(FAQ)
Q1.
USCPAだけで会計事務所を開業できますか?
「会計事務所」という名称で開業すること自体は可能ですが、法定監査(公認会計士)と税務代理・税務書類作成・税務相談(税理士)はできません。
記帳・決算・会計コンサルティングを業務とし、申告は提携する税理士に引き継ぐ形になります。
税理士とUSCPAのダブルライセンスや、税理士と組む共同事務所であれば、申告まで一貫して受けられます。
「税理士事務所」「公認会計士事務所」の名称は、それぞれの資格者でないと使えません。
Q2.
USCPAの独立で記帳代行は受けられますか?
受けられます。
仕訳の入力・帳簿の作成・月次決算までは税理士の独占業務に該当しないため、USCPAでも業務として行えます。
ただし、税務申告書の作成、税額の計算を伴う相談、税務署への代理は税理士法で税理士に限定されており、記帳から申告まで一貫して受けることはできません。
申告は提携税理士に引き継ぐ前提で契約書と業務範囲を明確にしてください。
Q3.
独立するのにライセンスは必要ですか?
法律上、独立してコンサルや経理支援を行うだけならライセンスは必須ではありません。
ただし、「CPA」の称号を名乗る条件は米国各州の法律で定められており、ライセンスを持たずに「USCPA」と名乗ることを制限する州もあります。
独立USCPAの多くは信用面からライセンスを取得しているので、独立を考えるなら実務経験のサインを得てライセンスを取っておくことをすすめます。
Q4.
合格してすぐに独立するのは無理ですか?
現実的ではありません。
企業が外注するのは「自社の経理や決算を任せられる実務家」であり、合格直後で実務経験がない人には仕事が来ません。
例外的に、合格前から経理や監査の実務経験が5年以上ある人は、合格を機に独立する選択肢がありますが、その場合も専門領域と顧客の入口は必要です。
最低3年、できれば5年の実務経験を積んでから判断してください。
Q5.
独立USCPAの単価はどのくらいですか?
業務委託の月額単価は、経理支援で週2〜3日稼働30〜80万円、US
GAAP・海外子会社・内部統制などの専門コンサルで月額50〜150万円、時給換算で8,000〜15,000円が目安です。
経験年数・専門領域・地域で変動し、最初の案件を取るために相場を大きく下回る単価で受けると、その後も上げにくくなります。
年商1,000万円の手取りは会社員の年収700〜750万円程度に相当する点も踏まえて、単価を設定してください。
Q6.
独立とリモートワークの求人、どちらが自由度が高いですか?
働く場所と時間の自由度は独立の方が高いですが、収入の安定性はリモート可の正社員求人の方が高いです。
「場所の自由」だけが目的なら、リモートワーク可の求人や業務委託マッチングで会社員のまま柔軟に働く選択肢もあります。
独立は「単価を自分で決める」「複数社と契約する」「専門領域を売る」ことに意味があるので、目的が場所の自由だけなら、先にリモート求人を検討してください。
リモート求人は「USCPAのリモート求人の実態|職種別の出社頻度・年収・探し方」、柔軟な働き方は「USCPAの派遣・時短・非常勤という働き方|時給・年収と選び方」で扱っています。
Q7.
米国で独立するには何が必要ですか?
州のライセンス、就労できるビザ(または永住権・市民権)、そして米国での実務経験と顧客の入口が必要です。
米国ではCPAが税務申告を業務として行えるため、日本人向けの会計・税務事務所を開くUSCPAは実在しますが、ビザが前提になるため、まず米国企業や会計事務所に就職してから独立する順番が一般的です。
米国での就労は「アメリカ就職とUSCPA|ビザ込みで見る2026年の現実4ルート」、海外就職の全体像は「USCPAで海外就職|国別の難易度マップ(ビザ・評価・求人・年収)」で扱っています。
まとめ:USCPAの独立は「資格」ではなく「専門領域×実務経験」で成立する
この記事の要点を再掲します。
- USCPAだけで日本で独立することは法律上可能だが、法定監査(公認会計士法)と税務代理・税務書類作成・税務相談(税理士法)はできない。記帳・決算・会計コンサル・海外子会社管理・講師などは可能
- 現実的な独立モデルは①業務委託型の経理支援 ②US
GAAP・IFRS・海外子会社コンサル ③内部統制・IPO・M&A支援
④講師・執筆・翻訳
⑤税理士・公認会計士との共同事務所の5つ。①〜③が収入の柱 - 収入は業務委託の月額30〜80万円(週2〜3日)を軸に年商800〜1,500万円が現実的。年商1,000万円の手取りは会社員の年収700〜750万円相当
- 独立前に実務経験3〜5年・専門領域1つ・顧客の入口・ライセンス・生活費6ヵ月分を揃える。合格直後の独立と、税務まで受ける独立は失敗しやすい
- 元同僚Gは監査法人5年目に独立し、US
GAAPと海外子会社に絞って年商600万→950万→1,200万円。「2年目までは会社員の方が得、3年目に単価を上げられるかで決まる」
USCPAの独立は、事務所の看板で仕事が来る独立ではなく、会社員時代に作った専門領域を企業に切り売りする独立です。
まずは今の職場で「これなら任せられる」と言われる業務を1つ作り、それを独立後の名刺代わりにできるかを考えるところから始めてみてください。
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