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ニューヨーク州のUSCPA要件|受験資格・ライセンス・改正点

この記事でわかること

  • ニューヨーク州のUSCPA受験資格(120単位+会計4分野各1科目)と、2027年8月から5分野+5分野に変わる改正内容
  • ライセンス要件(150単位+会計33・ビジネス36単位+米国CPA監督下の実務1年)と、2026年11月21日から加わる「120単位+実務2年」ルート
  • 出願手順・費用(評価料96ドル・出願料96ドル・受験料)と、ライセンス申請料427ドル・更新料292ドル/3年
  • 倫理試験なし・SSN不要・合格実績が失効しない、というニューヨーク州ならではの特徴と、海外学歴は州教育局が直接審査するという最大の注意点
  • ニューヨーク州が向く人・向かない人の判断表と、監査法人の先輩がニューヨーク州ライセンスを選んだ実例

著者情報:しわすゆう|USCPA(米国公認会計士)。大学在学時にアビタスのUSCPA講座を受講しUSCPAを取得。新卒でBIG4監査法人に就職し会計監査を3年経験。現在はコンサル会社に勤務。

最終更新日:2026年8月28日

「ニューヨーク州でUSCPAを取りたいが要件が複雑で分からない」「他の州と何が違うのか」と調べている方に向けた記事です。

結論から言うと、ニューヨーク州は「120単位+会計4分野の科目」で受験でき、ライセンスは「150単位+米国CPA監督下の実務1年」が基本ですが、2026年11月21日から「120単位+実務2年」のルートが加わり、2027年8月1日には受験・ライセンスの科目要件が5分野+5分野の新モデルに変わります。

倫理試験が不要、SSN(米国社会保障番号)が不要、4科目合格後に合格実績が失効しない、という他州にない利点がある一方、海外(日本)の学歴はNASBAではなくニューヨーク州教育局(NYSED)が直接審査するため、ライセンスまでの手続きは日本の受験生にとって最も重い部類です。

この記事では、NYSEDとNASBA(全米州会計委員会協会)の公開情報を一次情報として、受験資格・ライセンス要件・改正スケジュール・費用を整理し、ニューヨーク州が向く人・向かない人を判断表で解説します。

出願州の全体像は「USCPA出願州の選び方|結局どこがいい?学歴・目的別に即答」で扱っているので、本記事はニューヨーク州に絞ります。

目次 閉じる

ニューヨーク州の受験資格は?120単位と会計4分野の科目

ニューヨーク州でUSCPAを受験するには、2027年7月31日までは「120単位+財務会計・原価/管理会計・税務・監査の4分野で各1科目」を満たせばよく、学士号の取得前でも出願できる(120-to-sitルール)。2027年8月1日からは「会計5分野+ビジネス5分野で各1科目」に変わる。

ニューヨーク州は「受験できる要件」と「ライセンスを取れる要件」が明確に分かれています。

まず受験要件を、改正の前後で並べます。

項目 2027年7月31日まで 2027年8月1日から(CPA Evolution Model)
総単位 120単位 120単位
会計科目 4分野で各1科目(財務会計・原価/管理会計・税務・監査) 5分野で各1科目(上記4分野+会計情報システム)
ビジネス科目 要件なし 5分野で各1科目(情報システム/技術・商法・ビジネスデータ分析・経済・ファイナンス)
学士号 受験時点では不要(120単位があればよい) 同左
海外学歴の評価 NASBA国際学歴評価(NIES)で受験資格のみ判定可 同左

出典:NYSED「Initial License for Certified Public Accountants」、NASBA
CPAES「New York」(2026年8月28日確認)

日本の受験生にとってのポイントは3つです。

  • 総単位120は日本の4年制大学卒業で満たせる(日本の学士は120〜124単位が標準)
  • 会計4分野の科目は、大学の会計科目か予備校の単位認定試験で揃える。ワシントン州(会計24+ビジネス24)より単位数は少ないが、「分野ごとに1科目」という指定がある
  • 2027年8月以降は会計情報システム・ビジネスデータ分析など5分野+5分野の指定になり、予備校の単位認定試験のラインナップで揃えられるかを確認する必要がある

受験資格の一般論は「USCPAの受験資格|高卒・短大卒・在学中でも受けられる?」で解説しています。

「120-to-sit」の落とし穴

120単位で受験できても、ライセンスは150単位(または2026年11月以降の120単位+実務2年)を満たすまで発行されません。

NYSEDは「120-to-sitで受験を始めた人は、ライセンス申請時点で有効な150単位要件を満たすまで発行されない」と明記しています。

「受験できる=ライセンスを取れる」ではない点は、モンタナ州と同じ構造です。

ニューヨーク州のライセンス要件は?150単位・実務1年と2026年11月の新ルート

ニューヨーク州のライセンスは、「150単位(会計33単位・ビジネス36単位を含む)+米国CPA監督下の実務1年+21歳以上」が基本ルート。2026年11月21日施行の州法(A7613B)で「学士号+120単位+実務2年」のルートが加わり、2027年8月1日からは科目要件が新モデルに変わる。倫理試験はなく、SSNも不要である。

ライセンス要件を、ルート別に整理します。

ルート別の要件

ルート 単位 科目要件 実務経験 適用時期
① 150単位ルート(現行) 150単位 会計33単位(財務会計・原価/管理会計・税務・監査を各1科目)+ビジネス36単位+コミュニケーション・倫理・会計リサーチ 米国CPA監督下で1年(フルタイム週35時間以上) 2027年7月31日まで
② 120単位+実務2年ルート(新設) 学士号+120単位 州の規則に従う(NYSEDが詳細を公表予定) 米国CPA監督下で2年 2026年11月21日から
③ 150単位ルート(新モデル) 150単位 会計33単位(うち上級18単位、5分野+不正検査・内部統制・会計倫理・データ分析)+ビジネス36単位(5分野) 1年 2027年8月1日から
④ 15年実務ルート 不問 不問 米国CPA監督下で15年 継続

出典:NYSED、300Hours「New York CPA
Requirements」(2026年8月28日確認)。②の科目要件はNYSEDの規則が未公表の部分があるため、申請前に公式で確認してください。

共通要件は次のとおりです。

項目 内容
年齢 21歳以上
倫理試験 不要(AICPA倫理試験を課す州が多い中、ニューヨーク州は課さない)
SSN 不要
米国居住・市民権 不要
実務経験の監督者 米国CPAで、申請者と同じ組織に所属していること(社外のCPAによる証明は不可)
実務経験の内容 会計・監査・税務・アドバイザリー等。会計事務所・企業・政府のいずれも可
合格実績の有効期間 4科目合格後は失効しない。ライセンス申請の期限もない
申請料 427ドル(ライセンス+初回登録)
更新 3年ごと、292ドル
CPE 毎年24時間(1分野に集中)または40時間(複数分野)、倫理4時間/3年。初回登録期間中はCPE不要

日本の受験生に最も重要な注意点:海外学歴はNYSEDが直接審査する

ニューヨーク州で日本の受験生が最も詰まるのが、学歴審査の仕組みです。

用途 審査機関 内容
受験資格(120-to-sit) NASBAのCPAES/NIES 他州と同様、NIESの評価で判定できる
ライセンス(150単位等) NYSEDが直接審査 NIESなど第三者機関の評価は使えない。日本の大学からNYSEDへ成績証明書を直送し、州の科目要件に照らして審査される

多くの州はライセンス審査もNASBAの学歴評価を使いますが、ニューヨーク州は州教育局が自ら審査するため、審査に数ヵ月かかる・科目の読み替えが厳しい・予備校の単位の扱いが個別判断になる、という声が受験生から多く聞かれます。

「受験まではスムーズだが、ライセンスで時間がかかる」というのがニューヨーク州の実態です。

ライセンス取得の一般的な流れは「USCPAライセンス取得の要件と流れ|合格後にやること」、実務経験の証明は「USCPAライセンスの実務経験要件とサインの依頼方法」で解説しています。

ニューヨーク州の出願手順と費用

ニューヨーク州の出願は、①NASBAのCPAポータルでアカウント作成→②日本の大学の成績証明書と予備校の単位をNIESへ直送→③学歴評価申請(96ドル)→④科目ごとに出願(96ドル/科目)→⑤受験料を支払い→⑥NTS(受験票、有効6ヵ月)を受けてプロメトリックで予約。4科目1回合格の費用は約3,040ドル(約48万円)で、CPAES州の標準額である。

手順と費用を整理します。

出願手順

手順 やること 費用
① アカウント作成 NASBAのCPAポータルでアカウントを作る 無料
② 学歴評価の依頼 日本の大学の英文成績証明書・卒業(在籍)証明書と予備校の単位をNIESへ直送 NIESの評価料(別途、要確認)
③ 学歴評価申請 ポータルでニューヨーク州のEducation Evaluationを申請 96ドル
④ 科目出願 1科目ずつ出願(ニューヨーク州は科目ごとにNTSが発行される) 96ドル/科目
⑤ 受験料の支払い NASBAからの請求に従って支払う 受験料×科目数
⑥ NTS受領・予約 NTS(有効6ヵ月)を受け、プロメトリックで日本会場(東京・大阪)を予約 国際会場手数料

出典:NASBA CPAES「New York」(2026年8月28日確認)

費用の内訳

項目 金額 4科目合計 備考
学歴評価料 96ドル(1回) 96ドル CPAES州の標準額
出願料 96ドル/科目 384ドル 標準額
受験料 262.64ドル/科目 1,050.56ドル NASBAの標準額。2026年7月4日以降268.59ドルへ改定との情報あり(要確認)
国際会場手数料(日本受験) 390ドル/科目 1,560ドル 日本のプロメトリックで受ける場合
受験までの合計 約3,090ドル(約49万円) 1ドル157円換算、NIES評価料を除く
ライセンス申請料 427ドル − ライセンス+初回登録。合格後
ライセンス更新料 292ドル/3年 − ワシントン州(230ドル/3年)よりやや高い

出典:NASBA
CPAES、NYSED(2026年8月28日確認)。受験料はNASBAが毎年改定するため、支払い時点の請求額が正となります。

受験までの費用はアラスカ州・モンタナ州とほぼ同額で、費用で州を選ぶ意味はありません。

差が出るのはライセンス申請料(427ドル)と、NYSEDの審査に要する時間です。

受験料の内訳と値上げの推移は「USCPA受験料の内訳と値上げ動向|日本受験は1科目約12万円」、総額は「USCPAの費用総額|予備校・受験料・出願費の内訳と試算表」で試算しています。

ニューヨーク州の改正スケジュール|2026年11月と2027年8月に何が変わるか

ニューヨーク州は2026年11月21日に「学士号+120単位+実務2年」のライセンスルートを追加し、2027年8月1日に受験・ライセンスの科目要件を「会計5分野+ビジネス5分野」の新モデルへ切り替える。現行の150単位ルートで申請する人は、NYSEDが2027年5月1日までの申請書類提出を推奨している。

改正を時系列で整理します。

時期 変更内容 影響
2026年11月21日 州法A7613B施行。「学士号+120単位+実務2年」のライセンスルートを追加 150単位に届かない日本の大卒が、実務2年でライセンスを取れるようになる
2027年5月1日 NYSEDが現行150単位ルートでの申請書類提出の推奨期限とする日 現行ルートで申請したい人はこの日までに提出
2027年7月31日 現行の受験要件(会計4分野)・ライセンス要件(150単位ルート)の最終日 −
2027年8月1日 CPA Evolution
Model施行。受験は会計5分野+ビジネス5分野、ライセンスは会計33単位(上級18単位・不正検査・内部統制・会計倫理・データ分析を含む)+ビジネス36単位
予備校の単位認定試験で新分野(会計情報システム・データ分析等)を揃えられるかが課題になる

出典:NYSED、300Hours「New York CPA
Requirements」(2026年8月28日確認)

2027年8月以降に受験を始める人は、新モデルの科目要件で出願することになります。

「会計情報システム」「ビジネスデータ分析」を含む10分野の科目を、日本の大学と予備校の単位でどう揃えるかは、予備校各社が2026〜2027年に対応を公表すると見込まれます。

ニューヨーク州を検討する人は、受講前に予備校で「2027年8月以降の新モデルに対応した単位が取れるか」を確認してください。

制度変更の経緯は「USCPA試験の制度変更ニュースまとめ【2026年8月更新】」で随時更新しています。

ニューヨーク州ライセンスを選んだ監査法人の先輩の実例

筆者の監査法人時代の先輩(米国駐在経験あり)は、「米国で通用する知名度」と「倫理試験がない」ことを理由にニューヨーク州ライセンスを選び、日本の大学の成績証明書をNYSEDへ直送して約5ヵ月の審査を経てライセンスを取得した。監督者は同じ法人の米国CPAのマネージャーだった。

筆者自身はアラスカ州で受験し、ワシントン州でライセンスを取ったため、ニューヨーク州の経験はありません。

ここでは、監査法人時代の先輩(当時シニア・米国駐在経験あり)の実例を紹介します(本人の了承を得て、特定されない範囲で記載しています)。

選んだ理由と取得までの経緯

項目 内容
ニューヨーク州を選んだ理由 ①米国のクライアントや駐在先で「ニューヨーク州CPA」の知名度が高い
②AICPA倫理試験が不要
③4科目合格後に合格実績が失効しないため、駐在中に落ち着いて申請できた
受験州 ニューヨーク州(会計4分野の科目は大学の会計科目と予備校の単位で充足)
実務経験の証明 同じ法人に所属する米国CPAのマネージャーが監督者として証明。「同じ組織の米国CPA」という条件は監査法人なら満たしやすい
学歴審査 日本の大学からNYSEDへ成績証明書を直送。科目の読み替えで追加の問い合わせが1回あり、審査完了まで約5ヵ月
合格からライセンスまで 約8ヵ月

実例から見えたニューヨーク州の注意点

注意点 何が起きたか
NYSEDの審査が長い 他州の1〜2ヵ月に対して約5ヵ月。「ライセンスが必要な時期」の半年前には申請が必要
監督者が「同じ組織」に限られる 転職後に前職の経験を証明してもらう場合、前職に米国CPAがいなければ証明できない。監査法人在籍中に証明を取っておくのが安全
科目の読み替えが厳しい 日本の大学の科目名がNYSEDの分野名と対応しない場合、シラバスの英訳提出を求められた

先輩の言葉では、「ニューヨーク州は取れれば強いが、取るまでの手続きは最も重い。監査法人にいる間に監督者の証明を取っておくのが唯一の近道」とのことでした。

筆者がワシントン州を選んだ経緯との比較は「USCPAライセンス取得の要件と流れ|合格後にやること」の体験談で書いています。

ニューヨーク州を選ぶべき人・別の州を選ぶべき人

ニューヨーク州が向くのは、米国(特に東海岸)で働く予定がある人、同じ組織に米国CPAの監督者がいる人、倫理試験を避けたい人。向かないのは、日本在住で早くライセンスを取りたい人と、社外のCPAに実務経験を証明してもらう必要がある人である。

日本の受験生が候補にする主な州と比べます。

州 受験資格の目安 ライセンス要件の目安 倫理試験 実務の証明者 向く人
ニューヨーク 120単位+会計4分野各1科目(2027年8月から5+5分野) 150単位+実務1年(2026年11月から120単位+実務2年も) 不要 同じ組織の米国CPA 米国勤務予定、監督者が社内にいる人
ワシントン 学士+会計24+ビジネス24 3ルート(120単位+実務2年 等)。Inactive制度あり 必要(AICPA 90%) 社外の米国CPAでも可 実務経験があり日本で維持したい人
アラスカ 学士(または卒業まで18単位以内)+会計15 学士+会計24+ビジネス9+実務2年。2028年から更新時に米国居住要件 必要 直属の上司の米国CPA 学士号があり単位が少ない人(受験州として)
モンタナ 会計24+ビジネス24(学位不要) 3ルート(学士+実務1〜2年等)。SSN不要 必要 米国CPA(直属でなくても可) 学士号がない人
グアム 学士+会計24+ビジネス24 等 実務なしでInactiveライセンス可 必要 − 実務経験がなく肩書がほしい人

※各州の要件は改定されるため、出願前にNASBA・各州の最新情報で確認してください。

状況別の判断表

あなたの状況 おすすめ 理由
米国東海岸への駐在・転職予定がある ニューヨーク 現地での知名度が高く、合格実績が失効しないため駐在中に申請できる
監査法人・外資系で、同じ組織に米国CPAの上司がいる ニューヨークまたはワシントン ニューヨーク州の「同じ組織の監督者」要件を満たせる
事業会社の経理で、社内に米国CPAがいない ワシントン 社外のCPAによる証明が認められる
日本在住で、できるだけ早くライセンスを取りたい ワシントン NYSEDの審査(数ヵ月)を避けられる
倫理試験(90%基準)を避けたい ニューヨーク 倫理試験を課さない数少ない州
150単位に届かない大卒 ニューヨーク(2026年11月以降)またはワシントン いずれも120単位+実務2年のルートがある

「米国で働くならニューヨーク、日本で維持するならワシントン」が、筆者の周囲の選択とも一致する基本の分かれ目です。

アラスカ州は「アラスカ州でUSCPA出願|受験資格・費用・ライセンスの注意点」、モンタナ州は「モンタナ州のUSCPA出願ガイド|学位不要の受験資格と費用」、ワシントン州は「ワシントン州のUSCPA|受験資格とライセンス要件・更新まで解説」で個別に解説しています。

州選びは「ライセンスをどこで、誰に証明してもらうか」から逆算する

ニューヨーク州は、倫理試験なし・SSN不要・合格実績が失効しない、という他州にない利点を持つ一方、学歴審査をNYSEDが直接行うため、日本の受験生にとって手続きが最も重い州です。

2026年11月の「120単位+実務2年」ルートと2027年8月の新モデルで要件が動くので、ニューヨーク州を検討する人は「いつ受験を始め、いつライセンスを申請するか」を改正日と照らして決めてください。

そして、どの州を選ぶにしても、決め手は「実務経験を誰に証明してもらえるか」です。

予備校を比較してから決めたい方は「USCPA予備校おすすめ比較|費用・教材・サポートで選ぶ3校」を、自分の学歴と職場環境でどの州が現実的かを相談したい方はアビタスの無料説明会で「合格後にどの州でライセンスを取れるか」まで聞いておくと、受講中に取るべき単位と2027年改正への対応が明確になります。

よくある質問(FAQ)

Q1.
ニューヨーク州のUSCPA受験資格は何ですか?

2027年7月31日までは、120単位と、財務会計・原価/管理会計・税務・監査の4分野で各1科目を満たせば受験できます(学士号の取得前でも可)。

2027年8月1日からは、会計5分野(上記4分野+会計情報システム)とビジネス5分野(情報システム/技術・商法・ビジネスデータ分析・経済・ファイナンス)で各1科目に変わります。

日本の4年制大学卒なら総単位120は満たせるので、分野ごとの科目を大学の単位か予備校の単位認定試験で揃えることになります。

Q2.
ニューヨーク州のライセンス要件は何ですか?

基本は150単位(会計33単位・ビジネス36単位を含む)+米国CPA監督下の実務1年+21歳以上です。

2026年11月21日からは「学士号+120単位+実務2年」のルートが加わり、2027年8月1日からは科目要件が新モデルに変わります。

AICPA倫理試験は不要、SSNも不要です。

実務経験の監督者は「申請者と同じ組織に所属する米国CPA」に限られる点が、社外のCPAでも可のワシントン州との大きな違いです。

Q3.
ニューヨーク州は倫理試験が不要というのは本当ですか?

本当です。

多くの州がライセンス申請時にAICPA倫理試験(合格基準90%)を課しますが、ニューヨーク州は課していません。

代わりに、ライセンス取得後のCPEで3年ごとに倫理4時間が必要です。

倫理試験で2回目に合格した筆者の経験からも、90%基準の試験を避けられるのは実務上のメリットです。

Q4.
日本の大学の学歴はニューヨーク州でどう審査されますか?

受験資格(120-to-sit)はNASBAの国際学歴評価(NIES)で判定できますが、ライセンスの学歴審査はNYSED(ニューヨーク州教育局)が直接行います。

日本の大学からNYSEDへ成績証明書を直送し、州の科目要件に照らして審査されるため、数ヵ月かかるのが一般的です。

筆者の先輩は審査に約5ヵ月かかり、科目名の読み替えでシラバスの英訳を求められました。

ライセンスが必要な時期の半年以上前に申請してください。

Q5.
合格実績はいつまで有効ですか?

4科目すべてに合格した後は失効せず、ライセンス申請の期限もありません。

科目合格の段階では、最初の科目の合格発表から30ヵ月以内に4科目合格が必要です(2024年以降の制度)。

合格後の期限がないのは、駐在や育児で申請が遅れる人にとってニューヨーク州の大きな利点です。

ただし、合格から10年以上経ってから申請する場合は、申請前12ヵ月に40時間のCPEが追加で必要になります。

Q6.
ニューヨーク州の費用はいくらですか?

受験までは、学歴評価料96ドル、出願料96ドル/科目、受験料262.64ドル/科目(2026年7月以降268.59ドルへ改定との情報あり、要確認)、日本会場の国際手数料390ドル/科目で、4科目1回合格で約3,090ドル(約49万円)です。

ライセンス申請料は427ドル、更新は3年ごと292ドルです。

受験までの費用は他州とほぼ同じで、ライセンス申請料がやや高い程度なので、費用で州を選ぶ意味は小さいです。

Q7.
2027年8月以降に受験を始める場合、何が変わりますか?

受験要件が「会計5分野+ビジネス5分野で各1科目」に、ライセンス要件が「会計33単位(上級18単位、不正検査・内部統制・会計倫理・データ分析を含む)+ビジネス36単位」に変わります。

会計情報システムやビジネスデータ分析など新しい分野の科目が必要になるため、予備校の単位認定試験で揃えられるかを受講前に確認してください。

現行ルートで申請したい人は、NYSEDが推奨する2027年5月1日までに書類を提出する計画にしてください。

まとめ:ニューヨーク州は「取れれば強いが、取るまでが重い」州

この記事の要点を再掲します。

  • 受験資格は120単位+会計4分野各1科目(学士号取得前でも可)。2027年8月1日から会計5分野+ビジネス5分野に変わる
  • ライセンスは150単位+同じ組織の米国CPA監督下の実務1年が基本。2026年11月21日から「学士号+120単位+実務2年」が加わる
  • 倫理試験なし・SSN不要・4科目合格後は合格実績が失効しない、という他州にない利点がある
  • 最大の注意点は海外学歴をNYSEDが直接審査すること。審査に数ヵ月かかり、科目の読み替えが厳しい
  • 費用は受験まで約3,090ドル(約49万円)で他州と同水準。ライセンス申請料427ドル、更新292ドル/3年
  • 向くのは米国勤務予定の人・同じ組織に米国CPAの監督者がいる人。日本在住で早く取りたいならワシントン州
  • 監査法人の先輩の実例では、NYSEDの審査に約5ヵ月、合格からライセンスまで約8ヵ月。「監査法人にいる間に監督者の証明を取る」が近道

ニューヨーク州のライセンスは、米国で働くなら最も通用する肩書の1つです。

その代わり、日本の受験生にとっては手続きが最も重い州でもあるので、「誰に実務経験を証明してもらえるか」と「改正日に対していつ申請するか」を先に決めてください。

まず自分の職場に米国CPAの上司がいるかを確認するところから始めてみてください。

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