この記事でわかること
- FAR(Financial Accounting and
Reporting)で問われる内容と、3つの出題領域(財務報告・貸借対照表項目・個別取引)の配点比率 - 試験形式(4時間・MCQ50問・TBS7問・配点50:50)と、コア3科目で唯一「計算が多い」科目である理由
- FARの合格率(2025年42.1%)が10年間コアで最低であり続ける3つの構造的要因
- 企業会計に加えて政府会計・非営利会計が含まれる範囲の広さと、頻出論点の優先順位
- 会計単位ゼロから始めてFARに1回で合格した筆者が、「一番きつかった」この科目をどう越えたか
著者情報:しわすゆう|USCPA(米国公認会計士)。大学在学時にアビタスのUSCPA講座を受講しUSCPAを取得。新卒でBIG4監査法人に就職し会計監査を3年経験。現在はコンサル会社に勤務。
最終更新日:2026年8月28日
「FARは何を勉強する科目か」「なぜ一番難しいと言われるのか」「最初に受けるべきか」を、学習を始める前に把握したい方に向けた記事です。
結論から言うと、FARは「財務諸表をどう作るか」を問うUSCPAの土台科目で、企業会計だけでなく政府会計・非営利会計まで含む範囲の広さと計算の多さから、コア3科目で合格率が最も低い(2025年42.1%)科目です。
一方で、FARを越えると残りの科目は同じ学習の型で進められるため、USCPAの難易度はFARでほぼ決まると言えます。
筆者は会計単位ゼロ・簿記未経験から大学3年の秋にFARを始め、4科目で最も時間をかけて1回で合格しました。
この記事では、AICPAの公表情報を一次情報にFARの範囲・形式・難易度を整理し、範囲の広さにどう優先順位をつけるか、筆者がどう越えたかまで解説します。
FARとは?USCPAの土台となる「財務会計・報告」
FAR(Financial Accounting and
Reporting)とは、USCPAのコア3科目(FAR・AUD・REG)の1つで、米国会計基準(US
GAAP)に基づいて財務諸表を作成・報告するための会計処理を問う科目である。日本の簿記1級の商業簿記・会計学に相当し、AUD(監査)とBAR(選択科目)の前提知識にもなる。
まず、FARの位置づけを他科目との関係で整理します。
| 科目 | 何を問うか | FARとの関係 |
|---|---|---|
| FAR | 財務諸表をどう作るか(会計基準の適用と計算) | 土台 |
| AUD | 財務諸表が正しいかをどう検証するか | FARで作った財務諸表を「疑う側」から見る。FARの後に受けるのが定石 |
| REG | 税額の計算と法律の判断 | 税効果会計など一部で接点があるが、独立性が高い |
| BAR(選択) | 財務諸表の分析と応用論点(リース・年金・デリバティブの深掘り、公的セクター) | FARの応用編。FARの理解が不十分だとBARは厳しい |
FARは「最初に受ける科目」として設計されているわけではありませんが、AUDとBARの前提になるため、多くの受験生が最初に受けます(受験順序は「USCPA科目の受験順番|FARが最初の理由と選択科目別ルート」参照)。
なお、FARで使う会計基準はUS
GAAP(米国会計基準)で、IFRS(国際会計基準)との差異は出題範囲から大幅に縮小されています。
日本の会計基準の知識は不要で、簿記の学習経験がなくても予備校の入門講義から始められます(「簿記知識ゼロからUSCPAは無謀?」参照)。
USCPA全体の科目構成は「USCPA試験科目とは|コア3科目+選択1科目の内容と難易度」で解説しています。
FARの出題範囲は?AICPAブループリントの3領域と配点
FARの出題範囲は、AICPAのブループリントで①財務報告(30〜40%)
②貸借対照表の主要項目(30〜40%)
③主要な取引(25〜35%)の3領域に分かれる。①には企業の財務諸表に加えて政府会計・非営利会計が含まれ、②③は個別の勘定科目と取引の会計処理を問う。
出題範囲の一次情報は、AICPAが公表する「Uniform CPA Examination
Blueprints」です。
| 領域 | 内容 | 配点比率 | 具体的な論点の例 |
|---|---|---|---|
| Area I 財務報告 | 財務諸表の構成と作成(一般企業・非営利組織・州政府と地方政府)、公開企業の報告(SEC提出書類・セグメント等)、特殊目的の財務諸表 | 30〜40% | 貸借対照表・損益計算書・包括利益・キャッシュフロー計算書、注記、非営利の純資産分類、政府会計の基金と財務諸表 |
| Area II 貸借対照表の主要項目 | 現金・売掛金・棚卸資産・有形固定資産・無形資産・投資・負債・持分の会計処理 | 30〜40% | 貸倒引当金、棚卸の評価(低価法)、減価償却、減損、のれん、社債の発行と償却、株式報酬 |
| Area III 主要な取引 | 個別の取引と事象の会計処理 | 25〜35% | 収益認識(5ステップ)、リース、年金・退職後給付、税効果会計、外貨換算、会計方針の変更と誤謬の訂正、後発事象、公正価値測定 |
範囲を見て圧倒される方が多いのは、Area
Iの「政府会計・非営利会計」です。
日本の簿記にはない領域で、企業会計とは考え方(基金会計・修正発生主義など)が異なります。
配点は全体の中で限定的(Area
I内の一部)ですが、独自の用語と体系があるため、後回しにしすぎると直前期に苦しみます。
ブループリントは改訂されることがあるため、最新版はAICPA公式で確認してください。
FARの試験形式は?4時間・MCQ50問・TBS7問
FARの試験は4時間で、四択問題(MCQ)50問とシミュレーション問題(TBS)7問で構成され、配点はMCQ50%・TBS50%である。MCQの問題数はコア3科目で最も少ないが、1問あたりの計算量が多く、TBSでは複数年の減価償却表や連結の相殺消去など段階の多い計算を画面上のスプレッドシートで処理する。
試験形式を、他のコア科目と並べて整理します。
| 項目 | FAR | AUD | REG |
|---|---|---|---|
| 試験時間 | 4時間 | 4時間 | 4時間 |
| MCQ(四択)の問題数 | 50問 | 78問 | 72問 |
| TBS(シミュレーション)の問題数 | 7問 | 7問 | 8問 |
| 配点比率 | MCQ50%・TBS50% | MCQ50%・TBS50% | MCQ50%・TBS50% |
| 計算の量 | 最も多い | ほぼなし | 中程度 |
| 英文の量 | 少ない | 最も多い | 中程度 |
FARの特徴は、MCQが50問と少ない代わりに、1問ごとの計算に時間がかかることです。
英文の量は少なく、問題文は「取得原価◯、耐用年数◯年、残存価額◯の資産の当期減価償却費は?」のような定型文が中心なので、英語の負荷はコア3科目で最も軽い科目です。
TBSでは、画面上のスプレッドシート(Excelに似た表計算機能)に数式を入れて解く問題が多く、暗算や筆算の速さは問われません(「数学が苦手でもUSCPAは受かる?必要な計算レベルと対策を解説」参照)。
英語に不安がある人ほど、FARから始めて「英語の負荷が軽い科目で英文に慣れる」戦略が有効です(「USCPAは英語できないと無理?7つの型で読解を突破する攻略法」参照)。
なお、2025年からコア科目は通年で受験でき、スコアは受験後1〜2週間で発表されます(「【2026年】USCPAスコアリリース日程|日本時間と確認方法」参照)。
FARの難易度は?合格率42%が10年間コアで最低の理由
FARの合格率は2025年通年で42.1%、2026年上半期は約43%で、10年間一貫してコア3科目で最も低い。理由は、①出題範囲が最も広い(企業会計+政府・非営利)
②計算の段階が多く部分点がない
③最初に受ける科目で英語と会計の両方の慣れが不足している、の3つの構造的要因による。
FARの難易度を数字で確認します。
| 年 | FARの合格率 | AUD | REG | コア内の順位 |
|---|---|---|---|---|
| 2019年 | 約46% | 約51% | 約56% | 最下位 |
| 2020年 | 約50% | 約53% | 約62% | 最下位 |
| 2023年 | 約43% | 約47% | 約59% | 最下位 |
| 2024年 | 約40% | 約46% | 約63% | 最下位 |
| 2025年 | 42.1% | 48.2% | 63.1% | 最下位 |
| 2026年上半期 | 約43% | 約49% | 約67% | 最下位 |
合格率はAICPA公表の四半期データの累計で、推移は「USCPA合格率の推移|科目別10年データと日本人の実態を解説」でまとめています。
FARが10年間コアで最低であり続ける理由は、試験の難しさというより構造にあります。
| 要因 | 内容 | 対策の方向 |
|---|---|---|
| ①範囲の広さ | 企業会計(収益認識・リース・年金・税効果・連結等)に加え、政府会計・非営利会計という別体系を含む。論点数がコア3科目で最多 | 頻出論点に優先順位をつける。予備校のカリキュラムで「捨てる範囲」を明確にする |
| ②計算の段階と部分点 | 減価償却→減損→売却損益のように段階が連なる計算で、途中で1つ間違えると最終値が合わない。MCQは部分点なし | 「式の形」を論点ごとに覚え、スプレッドシートで段階を分けて計算する |
| ③最初の科目 | 多くの受験生が1科目目にFARを受けるため、英語の問題文と会計の両方に慣れていない状態で臨む | 最初の1〜2ヵ月を「仕訳と財務諸表のつながり」に絞る。焦って受けない |
つまり、FARの合格率が低いのは「FARが特別に難しい」からではなく、「最も範囲が広い科目を、最も準備が整っていない時期に受ける」構造があるからです。
この構造を理解すると、対策は「FARに最も時間を配分する」「模試で合格ラインを確認してから受ける」の2点に集約されます。
難易度の全体像は「USCPAの難易度|合格率・偏差値・他資格比較で見る本当の位置」で扱っています。
FARの頻出論点と優先順位|範囲の広さにどう対応するか
FARの範囲は広いが、配点の中心は「収益認識・リース・固定資産と減損・棚卸資産・連結・税効果・キャッシュフロー計算書」の企業会計の主要論点にあり、まずここを固める。政府・非営利会計は独自体系だが出題数は限られるため、中盤以降に集中して短期で仕上げるのが効率的である。
範囲の広さに対応するには、優先順位が必要です。
| 優先度 | 論点 | なぜ優先するか |
|---|---|---|
| 最優先(序盤で固める) | 仕訳と財務諸表のつながり、発生主義、貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書の構造 | すべての論点の土台。簿記ゼロの人はここに1〜2ヵ月 |
| 高(頻出・配点大) | 収益認識(5ステップ)、リース(借手の会計)、有形固定資産(取得・減価償却・減損・売却)、棚卸資産(原価配分・低価法)、売掛金と貸倒引当金 | MCQ・TBSともに頻出。計算パターンが決まっているので得点源にしやすい |
| 高(応用・TBS頻出) | 連結(のれん・非支配持分・相殺消去)、税効果会計、社債(実効金利法)、株主資本 | TBSで段階の多い計算として出やすい。スプレッドシートで練習 |
| 中(独自体系) | 政府会計(基金・修正発生主義・政府全体財務諸表)、非営利会計(純資産の分類・寄付) | 出題数は限られるが独自の用語と体系。中盤以降に集中して短期で |
| 中(理解中心) | 年金・退職後給付、外貨換算、公正価値測定、会計方針の変更と誤謬の訂正、後発事象 | 計算より概念の理解。AUD・BARにもつながる |
| 低(概要把握) | SEC報告、セグメント、特殊目的財務諸表、IFRSとの差異 | 出題頻度が低い。テキストの要点のみ |
筆者は、最優先の「土台」に最初の2ヵ月を使い、高優先の企業会計論点を3〜4ヵ月で固めてから、政府・非営利会計を集中して2〜3週間で仕上げました。
政府会計を早い段階で企業会計と並行すると、考え方が混ざって混乱するため、まとめて別枠で扱うのが筆者のおすすめです。
論点ごとの具体的な進め方は「FARの勉強法と必要勉強時間」で解説しています。
会計単位ゼロからFARに1回で合格した筆者の「一番きつかった科目」の越え方
筆者は簿記未経験・会計単位ゼロから大学3年の秋にFARを始め、「借方・貸方」の理解に最初の2ヵ月、企業会計の主要論点に4ヵ月、政府・非営利会計に3週間をかけ、模試で合格ラインを確認してから受験して1回で合格した。4科目で最も時間をかけたのはFARで、FARを越えた後の3科目は同じ型で進められた。
ここからは、筆者の実体験です。
最初の2ヵ月:「終わりが見えない」科目
大学3年の秋、FARの学習を始めた筆者は、経済学部でしたが会計は未履修で、借方・貸方の意味を入門講義で初めて知りました。
最初の2ヵ月は、仕訳が財務諸表のどこに反映されるか、発生主義とは何かを理解するだけで精一杯でした。
3ヵ月目に入ると論点が増え続け、リース・年金・税効果と進むうちに「いつ終わるのか」が見えなくなり、手が止まりかけました。
このとき、予備校のカリキュラムで論点の総数を数えて「今◯/◯」を紙に書いたことで、残りが「多い」から「あと◯個」に変わり、手が動き始めました。
中盤:論点の「式の形」を覚えてスプレッドシートで解く
FARの計算問題で意識したのは、「その場で計算方法を考えない」ことです。
減価償却・実効金利法・のれんの計算などは、論点ごとに「式の形」を日本語テキストで覚え、問題では数字を当てはめて画面上のスプレッドシートで計算しました。
段階の多い計算(リースの負債と使用権資産、年金の費用など)は、セルを分けて途中の値を残すことで、どこで間違えたかを見返せるようにしました。
政府・非営利会計:別枠で3週間
企業会計の主要論点を固めた後、政府会計と非営利会計を3週間で集中して学びました。
「基金」「修正発生主義」「純資産の分類」など、企業会計と用語も考え方も違うため、並行せずに別枠で扱ったのが正解でした。
配点は限られていますが、「知らないと1問も取れない」領域なので、捨てずに短期で仕上げる方針にしました。
受験の1ヵ月前:模試が合格ラインぎりぎりで、1ヵ月延ばした
仮置きした受験日の1ヵ月前、模試の点数が合格ラインぎりぎりで、「もう1ヵ月延ばしたい」と思いました。
予備校のカウンセリングで相談し、「延ばすなら1ヵ月だけ、その受験日は確定」という条件で先延ばしを1回に限定しました。
1ヵ月後の模試で合格ラインを超え、本番で1回で合格しました。
振り返り:FARを越えたら、残りは同じ型で進んだ
FARに合格した後、REG・AUD・選択科目は、「日本語で理解→英語で演習→間違いを日本語で復習」という同じ型で、想定より早く進みました。
英語に慣れ、会計の土台ができ、学習の型が固まっていたからです。
USCPAの難易度は「FARを越えられるか」でほぼ決まる、というのが筆者の実感です。
在学中の学習全体は「大学生のUSCPA|在学中合格のリアルと就活での使い方」で、学習中の挫折ポイントは「USCPAの難易度は偏差値でいくつ?挫折ポイントと乗り越え方」で書いています。
FARの学習を始める前に確認したいこと
FARは、範囲の広さと計算の多さから、USCPAで最も時間をかける科目です。
学習を始める前に、次の3点を確認しておくと立ち上がりが速くなります。
- 簿記の基礎(仕訳・財務諸表のつながり)を、日本語で理解できる入門講義があるか。簿記ゼロの人は最初の1〜2ヵ月をここに使う
- 論点ごとの「式の形」を日本語で整理したテキストか。計算問題は式の形を知っているかで決まる
- 政府・非営利会計が企業会計と分けて解説されているか。混ぜて学ぶと混乱する
この3点は、テキストと講義のサンプルで確認できます。
\FARの入門講義・テキストのサンプルで「日本語での論点整理」を確認/
FARの具体的な勉強法と時間配分を先に知りたい方は「FARの勉強法と必要勉強時間」を、予備校を比較してから決めたい方は「USCPA予備校おすすめ比較|費用・教材・サポートで選ぶ3校」をどうぞ。
よくある質問(FAQ)
Q1. FARとは何の科目ですか?
USCPAのコア3科目の1つ「Financial Accounting and
Reporting(財務会計・報告)」で、米国会計基準(US
GAAP)に基づいて財務諸表を作成・報告するための会計処理を問う科目です。
出題範囲はAICPAのブループリントで、財務報告(30〜40%)、貸借対照表の主要項目(30〜40%)、主要な取引(25〜35%)の3領域に分かれ、企業会計に加えて政府会計・非営利会計も含まれます。
AUD・BARの前提知識になるため、最初に受ける受験生が多い科目です。
Q2.
FARの試験形式はどうなっていますか?
試験時間は4時間で、四択問題(MCQ)50問とシミュレーション問題(TBS)7問、配点はMCQ50%・TBS50%です。
MCQの問題数はコア3科目で最も少ない代わりに、1問あたりの計算量が多く、TBSでは複数年の減価償却表や連結の相殺消去など段階の多い計算を画面上のスプレッドシートで処理します。
英文の量は少なく定型的なので、英語の負荷はコア3科目で最も軽い科目です。
Q3.
FARの合格率はどのくらいですか?
AICPA公表の2025年通年で42.1%、2026年上半期は約43%です。
10年間一貫してコア3科目で最も低く、AUD(48.2%)より6ポイント、REG(63.1%)より21ポイント低い水準です。
理由は、出題範囲が最も広いこと、計算の段階が多く部分点がないこと、多くの受験生が最初に受ける科目で準備が整っていないこと、の3つの構造的要因によります。
Q4.
FARは最初に受けるべきですか?
多くの場合、最初に受けるのがおすすめです。
FARはAUD(監査)とBAR(選択科目)の前提知識で、財務諸表の構造を理解してから他の科目に進む方が論点がつながります。
また、英文の量が少なく定型的なので、英語に慣れる最初の科目にも向いています。
ただし範囲が広く時間がかかるため、「早く1科目取りたい」という理由でREGから始める人もいます(「USCPA科目の受験順番|FARが最初の理由と選択科目別ルート」参照)。
Q5.
簿記の知識がなくてもFARは大丈夫ですか?
大丈夫です。
筆者は会計単位ゼロ・簿記未経験からFARを始め、1回で合格しました。
簿記ゼロの不利はFARの序盤(仕訳・財務諸表のつながり・発生主義の理解)に集中しており、最初の1〜2ヵ月をここに厚く配分すれば、中盤以降の論点(リース・年金・連結など)は簿記保有者も初見のものが多く、差はほぼ消えます。
詳細は「簿記知識ゼロからUSCPAは無謀?」をご覧ください。
Q6.
政府会計・非営利会計は捨ててもいいですか?
おすすめしません。
配点は限られていますが、独自の用語と体系があるため「知らないと1問も取れない」領域です。
企業会計の主要論点を固めた後、2〜3週間で集中して仕上げるのが効率的で、企業会計と並行すると考え方が混ざって混乱します。
筆者は別枠で3週間かけて対応しました。
Q7.
FARの勉強時間はどのくらい必要ですか?
4科目の中で最も長く、350〜500時間が目安です。
簿記ゼロの人は序盤の理解に150〜200時間程度の上乗せを見込んでください。
範囲の広さと最初の科目であることから、「早く受けたい」と焦って準備不足で受けると不合格になりやすいため、模試で合格ライン(75点相当)を確認してから受験することが、結果的に最短ルートになります。
具体的な時間配分は「FARの勉強法と必要勉強時間」で解説しています。
まとめ:FARはUSCPAの土台科目、範囲の広さは優先順位と時間配分で越える
この記事の要点を再掲します。
- FARはコア3科目の1つ「財務会計・報告」。US
GAAPで財務諸表を作る会計処理を問い、AUD・BARの前提になる - 出題範囲は財務報告30〜40%・貸借対照表項目30〜40%・主要取引25〜35%の3領域(AICPAブループリント)。企業会計に加えて政府・非営利会計を含む
- 試験形式は4時間・MCQ50問・TBS7問・配点50:50。計算はコア最多、英文はコア最少
- 合格率は2025年42.1%で10年間コア最低。理由は範囲の広さ・段階の多い計算・最初の科目という構造
- 頻出論点は収益認識・リース・固定資産・棚卸・連結・税効果。政府・非営利は別枠で短期集中
- 筆者は簿記ゼロから最初の2ヵ月を土台、4ヵ月を企業会計、3週間を政府・非営利に配分し、模試で合格ラインを確認してから1回で合格
- USCPAの難易度はFARを越えられるかでほぼ決まる
FARは、最も範囲が広い科目を、最も準備が整っていない時期に受ける構造になっています。
その構造を知ったうえで、時間を厚く配分し、模試で確認してから受けてください。
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