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USCPAの相互承認制度とは|対象7団体と使うための条件

この記事でわかること

  • USCPAの相互承認制度(MRA)の仕組みと、NASBA/AICPAが協定を結んでいる7団体(CPA
    Australia・CA ANZ・CPA Canada・CAI・CPA
    Ireland・IMCP・SAICA)の一覧(2026年8月時点)
  • ACCA・ICAEW・HKICPA・日本の公認会計士など「相互承認がない資格」との関係と、よくある誤解
  • USCPA側が相互承認を使うための共通条件(州のライセンス保持・良好な状態・実務経験)と、団体ごとの追加要件・費用の目安
  • 逆方向(海外の会計士がUSCPAを取る)のIQEX試験の仕組みと、相互承認と「州のモビリティ」「実質的同等性」の違い
  • 相互承認を実際に使った先輩I(CA
    ANZ)の手続きの流れと、相互承認を「使う価値がある人・ない人」の判断表

著者情報:しわすゆう|USCPA(米国公認会計士)。大学在学時にアビタスのUSCPA講座を受講しUSCPAを取得。新卒でBIG4監査法人に就職し会計監査を3年経験。現在はコンサル会社に勤務。

最終更新日:2026年8月30日

「USCPAは他の国の会計士資格に書き換えられる?」「ACCAやICAEWとも相互承認があるの?」「相互承認を使うには何が必要?」と検索している方に向けて、USCPAの相互承認制度を整理した記事です。

結論から言うと、USCPAの相互承認制度は、NASBA/AICPAの国際資格評価委員会(IQAB)が海外の会計士団体と結ぶ協定(MRA)で、2026年8月時点の対象はCPA
Australia・CA ANZ・CPA Canada・Chartered Accountants Ireland・CPA
Ireland・メキシコ公認会計士協会(IMCP)・南アフリカ勅許会計士協会(SAICA)の7団体です。ACCA・ICAEW・香港(HKICPA)・日本の公認会計士との相互承認はなく、協定を使うには「州のライセンス保持」が前提になります。

相互承認は「USCPAを持っていれば世界中で会計士になれる」制度ではなく、「特定の国の会計士資格を、試験の一部免除や短縮で取れる」制度で、対象国の就労ビザや英語要件を免除するものでもありません。

筆者は相互承認を使った経験はありませんが、監査法人の先輩Iがオーストラリア赴任中にCA
ANZの会員資格を相互承認で取得しており、その手続きを聞いています。

この記事では、NASBAの相互承認ページと各協定の原文、IQEXの候補者ガイドを一次情報に、制度の仕組み、対象7団体、使うための条件、相互承認がない資格との関係、実例を解説します。

海外就職の全体像は「USCPAで海外就職|国別の難易度マップ(ビザ・評価・求人・年収)」、オーストラリアは「USCPAでオーストラリアで働く|相互承認・ビザ・年収の現実」で扱っているので、本記事は「相互承認制度そのもの」に絞ります。

目次 閉じる

USCPAの相互承認制度(MRA)とは?仕組みと対象7団体

USCPAの相互承認制度とは、NASBA/AICPAの米国国際資格評価委員会(U.S.
IQAB)が、海外の会計士団体との間で「相手国の資格保持者が、再教育・全科目の再受験なしに自国の資格を取れる」ことを取り決めた相互承認協定(Mutual
Recognition
Agreement、MRA)である。2026年8月時点で、NASBAが「現行の協定」として掲載しているのはCPA
Australia・CA ANZ・CPA Canada・CAI・CPA
Ireland・IMCP・SAICAの7団体で、協定ごとに有効期間があり、更新・失効がある。

まず、7団体を国・資格・協定の状況で整理します。

団体 国・地域 取得できる資格 協定の状況(2026年8月時点) 日本人USCPAにとっての意味
CPA Australia オーストラリア(NZでも活動) CPA(オーストラリア) 2018年7月締結 オーストラリア・NZでの就労時に現地資格を名乗れる
CA ANZ(Chartered Accountants Australia and New Zealand) オーストラリア・ニュージーランド CA(勅許会計士) 2018年に更新、2024年に改定・再締結 同上。監査法人ではCAが優勢
CPA Canada カナダ CPA(カナダ) 継続中(州の会計士団体を通じて登録) カナダでの就労・永住時に有用
CAI(Chartered Accountants Ireland) アイルランド(北アイルランド含む) ACA(勅許会計士) 継続中 アイルランド・英国の一部で通用
CPA Ireland アイルランド CPA(アイルランド) 2022年締結 同上
IMCP(Instituto Mexicano de Contadores Públicos) メキシコ Contador Público Certificado 継続中 メキシコ駐在時の現地資格
SAICA(South African Institute of Chartered Accountants) 南アフリカ CA(SA) 2020年締結、2026年1月から2031年6月まで延長 南アフリカでの就労時

出典:NASBA「Mutual Recognition
Agreements」ページ(2025年7月更新)、各協定の原文(NASBA
Publications)、SAICAの延長発表(2026年)。2026年8月30日確認。協定は更新・失効があるため、利用時にNASBAの最新ページで確認してください。

相互承認で「できること」と「できないこと」

できること できないこと
対象国の会計士団体の会員資格を、試験の免除・短縮で取得する 対象国以外(英国のACCA/ICAEW、香港、シンガポール、日本など)の資格を取得する
対象国で「CPA」「CA」等の称号を名乗る 対象国の就労ビザを取得する(別途必要)
対象国の会計事務所・企業での資格要件を満たす 英語要件を免除する(スキルアセスメントやビザで別途要求される場合がある)
対象国のCPD(継続教育)制度に参加する 監査報告書への署名権を自動で得る(公開実務証明が別途必要な団体が多い)
逆方向:対象国の会計士がIQEX試験でUSCPAを取得する 日本の公認会計士・税理士の独占業務を行う

相互承認は「働く資格」ではなく「働くときに評価される肩書」を得る制度で、実際に働く許可(ビザ)は別に必要です。

USCPAの独占業務と日本でできることは「USCPAの独占業務とは|日本でできること・できないこと」で扱っています。

相互承認を使うための条件は?USCPA側の共通要件と団体別の追加要件

USCPA側が相互承認を使うための共通条件は、①州の会計委員会が発行するライセンスを保持し、良好な状態(good
standing)にあること ②Uniform CPA
Examination(USCPA試験)に合格していること
③USCPA自体を相互承認やIQEXで取得したのではないこと
④所定の実務経験(団体により1〜3年程度)の4つで、団体ごとに追加科目・面接・会員費などの要件が加わる。試験合格だけ(ライセンスなし)では対象にならない。

共通条件 内容 日本人USCPAが注意する点
①ライセンス 州の会計委員会のライセンスを保持し、懲戒・調査中でないこと 合格後にライセンスを取得していない人は対象外。ライセンス取得には実務経験と倫理試験が必要
②試験合格 Uniform CPA Examinationの全科目合格 旧制度・新制度どちらの合格も対象
③取得経路 相互承認・IQEX等の相互協定で取得したUSCPAでないこと 日本人で通常の試験で取得した人は該当しない
④実務経験 会計・監査等の実務経験(団体の規定による) 監査法人・経理の経験が対象。証明書が必要
⑤証明書類 州の会計委員会からの「letter of good
standing」(ライセンス・試験合格・実務経験の証明)
取得に数週間かかるため早めに依頼

出典:各協定の原文(NASBA Publications)、CPA Australia「AICPA / NASBA
membership pathway」。

団体別の追加要件と費用の目安

団体 追加要件(概要) 費用の目安 期間の目安
CPA Australia オンライン申請、州ボードの証明書、必要に応じて所定の科目・研修(要確認)。公開実務(監査等)は別途要件 申請料+年会費で数百〜1,000豪ドル程度(要確認) 1〜3ヵ月
CA ANZ CA
ANZ規則で定める要件(実務経験・追加科目等)。公開実務証明(CPP)は別途
申請料+年会費(要確認) 1〜3ヵ月
CPA Canada 州のCPA団体(オンタリオ等)を通じて申請。現地の税法・会社法の科目や実務経験の確認 申請料+年会費(要確認) 2〜4ヵ月
CAI・CPA Ireland 申請と証明書、必要に応じてアイルランドの税法・会社法の科目 申請料+年会費(要確認) 1〜3ヵ月
IMCP 申請と証明書、メキシコの法規の要件 要確認 要確認
SAICA SAICA外国資格ワークグループへの申請、面接による能力評価(SAICA
Competency Framework)。登録監査人(IRBA)は別途
要確認 2〜6ヵ月

出典:各協定の原文と各団体の案内(2026年8月時点)。費用・追加科目は改定されるため、申請時に各団体の最新要項で確認してください。

共通して「現地の税法・会社法」の追加科目や研修を求める団体が多いので、「USCPAを持っていれば無条件で書き換え」ではありません。

ライセンスの取得は「USCPAライセンス取得の要件と流れ|合格後にやること」、実務経験のサインは「USCPAライセンスの実務経験要件とサインの依頼方法」、維持費は「USCPAの維持費|ライセンス更新・CPE・年会費の実額を公開」で扱っています。

ACCA・ICAEW・香港・日本の公認会計士との相互承認はある?よくある誤解

USCPAとACCA(英国勅許公認会計士協会)・ICAEW(イングランド・ウェールズ勅許会計士協会)との相互承認は2026年8月時点で存在せず、香港(HKICPA)とスコットランド(ICAS)は過去に協定があったがNASBAの現行リストには載っていない。日本の公認会計士との相互承認もなく、USCPAを日本の公認会計士に書き換えることも、その逆もできない。

日本語のブログには「USCPAはACCAに書き換えられる」といった不正確な情報があるので、資格ごとに整理します。

資格・団体 相互承認の有無(2026年8月時点) 補足
ACCA(英国) なし ACCAとAICPAの間に相互承認協定はない。ACCAが独自に他資格保持者への科目免除を設けることはあるが、USCPAからACCAへの一括書き換えではない(免除の範囲はACCAに要確認)
ICAEW(英国) なし ICAEWは相互承認の協議を進めてきたとされるが、NASBAの現行リストに掲載なし。ICAEWは他資格保持者向けの「Pathways
to Membership」等を持つ(要確認)
ICAS(スコットランド) 現行リストに掲載なし 過去に協定があったが、NASBAの現行の協定一覧には含まれていない
HKICPA(香港) 現行リストに掲載なし 過去に協定があったが、NASBAの現行の協定一覧には含まれていない
ISCA(シンガポール) なし シンガポールでの就労時は求人市場での評価に依存
日本の公認会計士(JICPA) なし 日本の公認会計士試験を受け直す必要がある。逆に日本の公認会計士がUSCPAを取る場合も通常の試験
日本の税理士 なし 税理士登録はできない
CIMA(英国管理会計士) 別枠 AICPAとCIMAは「CGMA」の共同資格を持つが、これは相互承認ではなく、USCPA保持者向けのCGMA取得ルートがある

出典:NASBA「Mutual Recognition
Agreements」、各団体の公開情報(2026年8月時点)。

相互承認と混同しやすい3つの制度

制度 内容 相互承認との違い
州のモビリティ(Mobility) 米国内で、ある州のライセンス保持者が他州で業務を行える仕組み 米国内の州間の話で、国際的な資格の書き換えではない
実質的同等性(Substantial Equivalency) 州のライセンス要件が統一会計士法(UAA)の基準と実質的に同等であるとNASBAが認めること モビリティの前提となる概念で、国際的な相互承認とは別
NIES(NASBA国際教育評価) 海外の学歴をUSCPA受験・ライセンスの要件として評価するサービス 海外の学位を持つ人がUSCPAを受けるための評価で、資格の書き換えではない

日本のUSCPA受験者が海外の学歴を評価してもらう場面は「海外在住からのUSCPA受験ガイド|受験地・出願・予備校の選び方」で扱っています。

逆方向の相互承認|海外の会計士がUSCPAを取るIQEX試験

逆方向の相互承認では、対象7団体の会員が「IQEX(International
Qualification
Examination)」という試験を受けてUSCPAを取得できる。IQEXはUSCPA試験のREG(税法と規制)相当の1科目で、会員資格・実務経験・州ごとの要件を満たせば、FAR・AUD・選択科目の受験が免除される。どの州がIQEX経由の申請を受け付けるかは州法で決まり、全州ではない。

項目 内容
試験 IQEX(REG相当の1科目、4時間)。年間を通じて受験可能(日程はNASBAの候補者ガイドで確認)
受験資格 対象団体の会員で良好な状態にあり、協定の要件(学歴・実務経験・団体の試験合格)を満たすこと
申請先 NASBAのIQEX申請。受験後、IQEX経由の申請を受け付ける州の会計委員会にライセンスを申請
受け付ける州 州法により異なる。NASBAの「IQEX Candidate Guide」に一覧がある
日本人との関係 日本の公認会計士は対象外のため、日本人が使う場面はほぼない。オーストラリア等で現地資格を取った後に米国へ移る場合に関係する

出典:NASBA「International Qualification Examination (IQEX)」、IQEX
Candidate Guide。

IQEXは「海外の会計士が米国で働くための入口」であり、日本の公認会計士はIQEXを使えないため、日本人が米国CPAを取るには通常のUSCPA試験を受けることになります。

USCPAと日本の公認会計士の違いは「USCPAと日本の公認会計士の違い|どっちを取るべき?」で扱っています。

相互承認を使う価値がある人・ない人は?判断表と先輩Iの実例

相互承認を使う価値があるのは、対象国(オーストラリア・NZ・カナダ・アイルランド・メキシコ・南アフリカ)で働く予定があり、現地の会計事務所・企業で「現地資格」を求められる人、または現地での永住・監査業務を視野に入れる人である。対象国で働く予定がない人、日本国内でキャリアを続ける人、英国・シンガポール・香港を目指す人には、相互承認は使う場面がない。

状況 相互承認を使う価値 理由
オーストラリア・NZ・カナダで働く予定がある 高い 現地の会計事務所・企業で現地資格が求められ、CA/CPAの称号が評価に直結する
対象国で永住・監査業務を視野に入れる 高い 公開実務証明・登録監査人の前提として現地の会員資格が必要
対象国に駐在で数年行く 中 駐在中は日本本社の肩書で足りることが多いが、現地スタッフとの関係や現地監査人対応で有利
日本国内でキャリアを続ける 低い 日本では現地資格は評価されず、会費がかかるだけ
英国・シンガポール・香港を目指す なし(対象外) 相互承認がなく、現地の求人市場でのUSCPAの評価に依存する
米国で働く なし(不要) USCPAそのものが米国の資格。州間はモビリティで対応

先輩Iの実例|オーストラリア赴任中にCA
ANZの会員資格を相互承認で取得

監査法人の先輩I(BIG4シドニー事務所に赴任、後に現地採用)が、相互承認でCA
ANZの会員資格を取った流れです。

順番 やったこと 期間 ポイント
① 日本で州のライセンスを取得(実務経験のサインを法人の上司に依頼) 赴任の1年前 相互承認の前提。合格だけでは対象外
② 州の会計委員会に「letter of good standing」を依頼 赴任前、約3週間 日本にいる間に取っておくと現地で速い
③ 赴任後、CA
ANZの相互承認ルートで申請(申請書・証明書・実務経験の証明・申請料)
赴任後2ヵ月目 実務経験は監査法人の在籍証明で対応
④ CA ANZの規定に基づく追加要件(現地の法規に関する科目)を受講 約2ヵ月 オーストラリアの税法・会社法の基礎
⑤ 会員資格の付与。名刺に「CA」を記載 申請から約3ヵ月 現地の監査チームとクライアントへの信頼が上がった
⑥ 年会費とCPDの継続。USCPAのライセンスも並行して維持 毎年 2つの資格の維持費と継続教育の管理が必要

Iの言葉で印象に残っているのは、「相互承認は手続き自体は難しくないが、日本にいる間にライセンスを取っていなければ、現地で1年遅れていた」という一言です。

オーストラリアでの働き方は「USCPAでオーストラリアで働く|相互承認・ビザ・年収の現実」、海外駐在は「海外駐在への近道としてのUSCPA|駐在候補に選ばれる3条件」で扱っています。

相互承認を視野に入れるなら、合格後に「ライセンス」まで取っておく

USCPAの相互承認制度は、対象7団体の国で働くときに現地資格を短縮で取れる制度で、使うためには州のライセンスが前提です。

対象国で働く予定がある人も、まだ決めていない人も、合格後にライセンスまで取得しておくと、相互承認・海外赴任・独立のいずれにも選択肢が残ります。

海外就職の国別比較は「USCPAで海外就職|国別の難易度マップ(ビザ・評価・求人・年収)」、シンガポール・東南アジアは「シンガポール・東南アジアのUSCPA求人事情|職種・年収・ビザ」、米国は「アメリカ就職とUSCPA|ビザ込みで見る2026年の現実4ルート」で扱っています。

海外赴任や海外子会社担当の経験が積める職場を日本で探し、ライセンスの実務経験と海外行きの実績を同時に作りたい方は、MS
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GAAP」を条件に会計人材の求人を確認しておくと、相互承認を使う国と、そこまでの道筋が具体的になります。

これから資格を取る段階で、海外まで見据えて予備校を選びたい方は「USCPA予備校おすすめ比較|費用・教材・サポートで選ぶ3校」に進んでください。

よくある質問(FAQ)

Q1.
USCPAに合格しただけで相互承認は使えますか?

使えません。

相互承認の共通条件は「州の会計委員会が発行するライセンスを保持し、良好な状態にあること」で、試験合格だけでは対象外です。

ライセンスには実務経験(州により1〜2年)と倫理試験などの要件があるので、相互承認を視野に入れる人は合格後にライセンスまで取得してください。

Q2.
USCPAはACCAに書き換えられますか?

書き換えられません。

ACCAとAICPA/NASBAの間に相互承認協定はなく、USCPAからACCAへの一括の書き換えはありません。

ACCAが他資格保持者に一部科目の免除を設けることはありますが、免除の範囲と条件はACCAに直接確認してください。

英国で働く場合は、相互承認ではなく求人市場でのUSCPAの評価に依存します。

Q3.
相互承認で取った現地資格で監査報告書に署名できますか?

自動ではできません。

多くの団体で、会員資格と「公開実務証明(Public Practice
Certificate等)」や「登録監査人」は別の要件で、追加の実務経験・科目・登録が必要です。

例えばSAICAでは、登録監査人(IRBA)は協定の対象外で、別途登録が必要と協定に明記されています。

監査業務を行う予定がある人は、会員資格の取得後に公開実務の要件を確認してください。

Q4.
相互承認の対象団体は増えますか?減りますか?

どちらもあります。

協定には有効期間があり、更新されるもの(CA
ANZは2024年改定、SAICAは2026年に2031年まで延長)と、現行リストから外れるもの(過去に協定があったHKICPA・ICASは2026年8月時点の現行リストに掲載なし)があります。

利用を考えるときは、NASBAの「Mutual Recognition
Agreements」ページで最新の一覧と各協定の有効期間を確認してください。

Q5.
日本の公認会計士とUSCPAは相互承認がありますか?

ありません。

日本の公認会計士協会(JICPA)とAICPA/NASBAの間に相互承認協定はなく、USCPAを日本の公認会計士に書き換えることも、日本の公認会計士がIQEXでUSCPAを取ることもできません。

日本の公認会計士がUSCPAを取る場合は、通常のUSCPA試験を受験します。

ダブルライセンスの考え方は「公認会計士×USCPAのダブルライセンス|効く場面と費用対効果」で扱っています。

Q6.
相互承認で取得した資格の維持費はどのくらいですか?

団体ごとに年会費とCPD(継続教育)の要件があり、年会費は数百〜1,000豪ドル(カナダドル・ユーロ等)程度が目安です(要確認)。

USCPAのライセンスも並行して維持するなら、2つの資格の年会費・CPE/CPD・更新手続きを管理する必要があります。

対象国で働かなくなった後も維持するかは、費用と将来の再利用の可能性で判断してください。

USCPAの維持費は「USCPAの維持費|ライセンス更新・CPE・年会費の実額を公開」で扱っています。

Q7.
カナダの相互承認は州ごとに違いますか?

はい。

CPA
Canadaとの協定に基づく登録は、各州のCPA団体(オンタリオ・ブリティッシュコロンビア等)を通じて行い、州ごとに追加科目や実務経験の確認が異なる場合があります。

働く予定の州のCPA団体の要件を確認してから申請してください。

まとめ:USCPAの相互承認は「7団体・ライセンス前提・ビザは別」

この記事の要点を再掲します。

  • USCPAの相互承認制度(MRA)は、NASBA/AICPAのIQABが海外の会計士団体と結ぶ協定。2026年8月時点の対象はCPA
    Australia・CA ANZ・CPA Canada・CAI・CPA
    Ireland・IMCP・SAICAの7団体
  • ACCA・ICAEW・シンガポール・日本の公認会計士との相互承認はない。HKICPA・ICASは過去に協定があったが現行リストに掲載なし
  • 使うための共通条件は州のライセンス保持・良好な状態・試験合格・実務経験。試験合格だけでは対象外で、団体ごとに現地の税法・会社法の追加科目がある
  • 相互承認で得られるのは現地資格の称号と会員資格で、就労ビザ・英語要件・監査の署名権は別途必要
  • 逆方向はIQEX試験(REG相当1科目)で海外の会計士がUSCPAを取得。日本の公認会計士は対象外
  • 使う価値があるのは対象国で働く人。先輩Iは「日本にいる間にライセンスを取っていなければ現地で1年遅れていた」

相互承認は、USCPAを世界共通の資格にする魔法ではなく、7つの国で現地資格への近道を開く制度です。

その近道を使えるかどうかは、合格後にライセンスまで取るかで決まるので、まずは実務経験のサインを依頼するところから始めてみてください。

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