この記事でわかること
- EY
Japanの構成(EY新日本有限責任監査法人・EYストラテジー・アンド・コンサルティング・EY税理士法人など)と、USCPAが入れる法人・部門 - EY新日本有限責任監査法人の採用要件でUSCPAがどう扱われているか(公開求人ベース。US
IPO・PCAOB監査の専門枠を含む) - 年収レンジ(公開求人の400〜1,000万円)と職階別の目安、USCPAと日本の公認会計士で差が出る点
- 「監査・保証業務が主業務で、全国16都道府県に拠点」というEY新日本の特徴と、USCPAにとっての意味
- 働き方(所定労働7時間・在宅・フレックス)と、BIG4の中でEY新日本を選ぶ判断軸
著者情報:しわすゆう|USCPA(米国公認会計士)。大学在学時にアビタスのUSCPA講座を受講しUSCPAを取得。新卒でBIG4監査法人に就職し会計監査を3年経験。現在はコンサル会社に勤務。
最終更新日:2026年8月28日
「EY新日本はUSCPAを採用している?」「監査に強い法人と聞くけど、USCPAの居場所はある?」「年収や働き方は他のBIG4と同じ?」と検索している方に向けて、公開情報と筆者のBIG4経験をもとに整理します。
結論から言うと、EY新日本有限責任監査法人は監査スタッフの応募要件に「米国公認会計士、または全科目合格者」を明記しており、USCPAで入所できます。特徴は監査・保証業務が主業務であることと、US
IPO・PCAOB基準監査などUSCPAの知識が直接効く専門枠があることです。
筆者はBIG4の1社に新卒でUSCPAとして入所し、3年間会計監査を担当しました(自法人名は伏せます)。
この記事では、EY新日本有限責任監査法人の公開情報(法人案内・定期採用サイト)と各転職サイトの公開求人を一次情報に、グループの構成、採用要件、年収、働き方、選考のポイントを解説します。
BIG4全体の比較は「BIG4監査法人の違いを比較|規模・年収・働き方・USCPA採用」で、監査法人への入り方は「USCPAで監査法人に入る方法|採用要件・4つの入り方・選考対策」で扱っています。
EY新日本とは?EY
Japanの構成とUSCPAが入れる法人
EY新日本有限責任監査法人とは、EY(Ernst &
Young)の日本における監査法人で、社員535名・職員5,982名(2025年6月30日現在)を擁し、監査・保証業務を主業務とする。EY
Japanには他にEYストラテジー・アンド・コンサルティング、EY税理士法人などがあり、USCPAの主な入口は監査法人の監査職と、監査法人内のアドバイザリー(IPO支援・US
IPO・サステナビリティ等)、コンサル法人の会計系職種である。
EY Japanも複数の法人で構成されています。
USCPAに関係する法人を整理します。
| 法人 | 主な業務 | USCPAの入口 |
|---|---|---|
| EY新日本有限責任監査法人 | 財務諸表監査、内部統制監査、US IPO・PCAOB基準監査、IPO支援、サステナビリティ関連のアドバイザリー |
監査スタッフ(USCPA全科目合格で応募可)、US IPO/PCAOB監査の専門枠、公的機関向けアドバイザリー |
| EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC) | 戦略・業務・IT・M&A(FAS)コンサルティング | 会計・財務領域、FASでUSCPA歓迎 |
| EY税理士法人 | 税務、国際税務、移転価格 | 国際税務でUSCPA歓迎 |
| EY弁護士法人 | 法務 | ― |
出典:EY Japan「EY新日本有限責任監査法人
法人案内」、各転職サイトの公開求人(2026年8月確認)
EY新日本の特徴は、他のBIG4と比べて監査法人の中に大きなコンサル部門を持たず、監査・保証業務に軸足を置いている点です。
コンサル・FASはEYストラテジー・アンド・コンサルティングという別法人が担っており、監査法人からコンサルへ移る場合は法人をまたぐ異動になります。
EY新日本有限責任監査法人の基本データ
公開情報から特徴をまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立 | 2000年4月(太田昭和監査法人とセンチュリー監査法人の合併)。前身の太田哲三事務所は1950年代から |
| 有限責任化 | 2008年7月、日本で最初の有限責任監査法人 |
| 人員 | 社員535名・職員5,982名(2025年6月30日現在、非常勤除く) |
| 代表 | 理事長 松村洋季(2025年7月就任) |
| 拠点 | 東京・北海道・宮城・山形・福島・新潟・富山・石川・長野・静岡・愛知・大阪・広島・香川・福岡・沖縄の16都道府県 |
| 主業務 | 監査・保証業務。加えてIPO支援、気候変動・サステナビリティのアドバイザリー |
| デジタル | 「Assurance 4.0」を掲げ、AI・データ分析による監査の高度化に投資 |
| グローバル | EYのメンバーファーム。世界150ヵ国以上のネットワーク |
出典:KOTORA
JOURNAL(2025年9月)、EY新日本定期採用サイト、Wikipedia(2026年8月確認)。人員数は法人公表値の転載のため、最新値は定期採用サイトで確認してください。
USCPAの観点で注目すべきは、「監査が主業務」と「拠点が全国16都道府県」の2点です。
前者は「監査に集中して型を身につけたい」USCPAに向き、後者は地方で監査法人に入りたいUSCPAにとって選択肢が広いことを意味します。
EY
Japanを含むBIG4の求人を横断して確認したい方は、会計士・USCPA専門のMS-Japanの無料登録で、監査・コンサル・税理士法人の公開・非公開求人を比較できます。
EY新日本はUSCPAを採用している?公開求人の採用要件
EY新日本有限責任監査法人の監査職(スタッフ)の公開求人は、必須要件を「日本公認会計士または論文式試験全科目合格者」「米国公認会計士または全科目合格者」のいずれかと明記している(2026年8月時点)。US
IPO・PCAOB基準監査の専門枠では「USCPA有資格者」を公認会計士と並列で募集しており、USCPAの知識が直接活きる求人がある点がBIG4の中でも特徴的である。
公開求人のUSCPAに関する記載を整理します。
| 求人の職種 | 必須要件(USCPA関連の記載) | 年収レンジ・条件 |
|---|---|---|
| 監査職 会計士(スタッフ)※静岡ほか | 日本公認会計士または論文式全科目合格者/米国公認会計士または全科目合格者のいずれか | 所定労働時間7時間、土日休み。事業会社の経理経験は尚可 |
| 監査スタッフ(シニア)※東京 | 登録公認会計士(日本・US等)+監査・会計実務経験 | 500〜1,000万円。英語力・グローバル案件・IPO経験は歓迎 |
| US IPO監査・支援業務※東京 | 公認会計士/論文式全科目合格者、もしくはUSCPA有資格者。US-SOX含むPCAOB基準監査 | 英語力歓迎。US IPO支援に興味がある方 |
| 公的機関向けアドバイザリー※大阪 | 公認会計士、公認会計士試験合格、USCPA | 400〜1,000万円。未経験可、転勤なし、在宅・フレックスあり |
| 監査職※名古屋 | 公認会計士、USCPA、公認会計士試験合格 | 500〜800万円。在宅・フレックスあり |
出典:マイナビ会計士・doda・スタンバイ掲載のEY新日本有限責任監査法人公開求人(2026年8月確認)。要件は時期により変わるため、応募時に最新の求人票を確認してください。
この表から分かることは3つあります。
- スタッフ枠はUSCPA全科目合格でJCPA論文式合格者と同列に応募できる
- シニア枠は「登録公認会計士(日本・US等)」と、USの登録(ライセンス)も含めて評価している
- US
IPO・PCAOB基準監査の枠では、USCPAが「あれば尚可」ではなく必須要件の1つとして並んでいる
3点目はUSCPAにとって重要です。
USCPAの試験科目AUDで学ぶPCAOB基準やUS-SOXは、日本の監査法人では通常「知っていれば有利」程度の扱いですが、US
IPOを支援する部門ではそのまま業務の中心になります。
筆者が在籍したBIG4でも、米国上場企業の子会社やUS
IPO準備企業のチームにはUSCPAが集まっており、「USCPAでよかった」と最も感じる配属先でした。
科目合格段階での動き方は「USCPA科目合格で監査法人に入れる?入口3つと動くべき合格数」、新卒での入り方は「新卒でUSCPAから監査法人へ|就活の流れと在学中合格の実例」で解説しています。
定期採用(新卒)でのUSCPAの扱い
EY新日本の定期採用サイトは、日本の公認会計士試験合格者を主な対象に、全国の事務所ごとに採用情報を発信しています。
USCPAでの新卒入所は、定期採用の論文式合格者向け日程とは別に、キャリア採用ページやエージェント経由で「全科目合格(見込み)」を示して応募するのが一般的です。
筆者も新卒時は論文式合格者向け選考とは別ルートで、USCPA全科目合格を前提に選考を受けました。
公開求人では地方事務所(静岡・名古屋・大阪など)でもUSCPAを応募要件に含めているので、首都圏以外で新卒・第二新卒として入りたいUSCPAには入口が多い法人です。
EY新日本の年収は?公開求人のレンジと職階別の目安
EY新日本有限責任監査法人の公開求人は、スタッフ〜シニア級で年収400〜1,000万円のレンジを示しており、職階別の目安はスタッフ450〜650万円・シニア650〜850万円・マネージャー850〜1,100万円とBIG4共通の水準である。USCPAとJCPAで入所時の給与に差はなく、シニア枠では「登録公認会計士(US等)」も評価対象に含まれる。
年収は法人が職階別に公表していないため、公開求人のレンジと筆者の経験(同世代のBIG4水準)から目安を示します。
| 職階 | 年次の目安 | 年収の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| スタッフ | 1〜3年目 | 450〜650万円 | 公開求人の400〜500万円は地方・未経験枠の下限。残業代で変動 |
| シニア | 4〜7年目 | 650〜850万円 | 公開求人「シニア500〜1,000万円」。現場責任者 |
| マネージャー | 8〜12年目 | 850〜1,100万円 | 管理職扱いで残業代なしが一般的 |
| シニアマネージャー | 12年目以降 | 1,100〜1,400万円 | ― |
| パートナー | ― | 1,500万円〜 | 社員(535名)として法人の経営に参画 |
※公開求人のレンジ以外は、転職エージェントの公開情報と筆者の同期・元同僚の水準からの目安です。法人公式の公表値ではないため、応募時に確認してください。昇給は年1回・賞与は年2回と公開求人に記載されています。
USCPAとJCPAの違いは、筆者の経験では次のとおりでした。
| 項目 | USCPA | JCPA(論文式合格者) |
|---|---|---|
| 入所時の給与 | 同じ | 同じ |
| スタッフ期間の評価 | 担当案件の成果で評価 | 同左 |
| 修了考査・実務補習 | 対象外(州のライセンスは本人が別途取得) | 3年の実務補習と修了考査 |
| シニア昇格・シニア採用 | 法人内の評価次第。EY新日本のシニア求人は「登録公認会計士(日本・US等)」と記載 | 修了考査合格→JCPA登録が標準ルート |
| 配属 | 外資系・米国上場企業の子会社・US IPO案件に配属されやすい | 幅広い |
筆者の場合、入所時の年収は日本の公認会計士組と同じで、3年目の転職時に「英語×監査経験」が評価されて年収が上がりました。
EY新日本のシニア求人が「登録公認会計士(US等)」と明記している点は、USCPAの州ライセンス(登録)を取っておくと中途採用で条件を満たしやすいことを示しています。
筆者は監査法人3年目にワシントン州のライセンスを取得しましたが、監査法人の実務経験はライセンス要件を満たしやすく、取っておいて損はありません。
ライセンスの取り方は「USCPAライセンス取得の要件と流れ|合格後にやること」、BIG4の年収カーブは「監査法人の年収カーブ|スタッフ〜パートナーの職階別相場と実体験」で解説しています。
EY新日本の働き方は?所定労働7時間・在宅・拠点
EY新日本有限責任監査法人の公開求人には所定労働時間7時間・在宅勤務制度・フレックス(時差出勤)制度・年間休日120日以上が記載され、拠点は全国16都道府県である。繁忙期の長時間労働はBIG4共通だが、地方事務所で「転勤なし」と明記された求人が複数あり、勤務地を固定して働きたい人には条件が明確である。
働き方を、公開求人と筆者のBIG4経験から整理します。
| 項目 | EY新日本(公開情報) | BIG4共通の実態(筆者の経験) |
|---|---|---|
| 所定労働時間 | 1日7時間(公開求人に記載) | 閑散期は定時退社も可能。繁忙期は月60〜80時間の残業も |
| 在宅勤務 | 制度あり | クライアント先・事務所・在宅を案件で使い分ける |
| フレックス | 時差出勤・フレックス制度あり(拠点・職種による) | 閑散期は活用しやすい |
| 年間休日 | 120日以上、土日休み | 繁忙期の休日出勤は振替で対応 |
| 拠点 | 東京(日比谷)ほか16都道府県 | BIG4の中でトーマツに次ぐ拠点数 |
| 転勤 | 地方事務所の求人に「転勤なし」の記載あり | 拠点採用が基本 |
| 福利厚生 | 選択制確定拠出年金、退職金、団体生命保険、施設割引など(公開求人に記載) | BIG4共通で制度は整っている |
| デジタル | Assurance 4.0(AI・データ分析による監査高度化) | 単純作業はツールに移行し、判断業務に時間を使う流れ |
出典:マイナビ会計士等のEY新日本有限責任監査法人公開求人(2026年8月確認)
USCPAにとっての注目点は、地方事務所でもUSCPAを応募要件に含めた「転勤なし」の求人がある点です。
筆者の周囲でも、地元で監査法人に入りたいという理由でUSCPAを取った人がいましたが、BIG4の地方事務所は法人によって採用要件が異なります。
EY新日本は全国16都道府県に拠点があり、地方採用の公開求人でUSCPAを明記しているので、この点では選択肢が広い法人です。
繁忙期の実態は「監査法人は激務?繁忙期の実態と年間の残業時間を実体験で解説」、英語の使用頻度は「監査法人で英語は使う?USCPAが3年で担当した英語業務の実態」で解説しています。
US
IPO・PCAOB監査という「USCPAが最も活きる部門」
EY新日本の公開求人には、「US
IPO監査業務、US-SOXを含むPCAOB基準監査」「US
IPO支援業務全般」を担当する枠があり、必須要件に「USCPA有資格者」が並んでいます。
この部門の仕事は、日本企業が米国市場に上場する際の監査と、上場に向けた内部統制(US-SOX)の構築支援です。
USCPAの試験科目AUDで学ぶPCAOB基準、FARで学ぶUS
GAAP、REGで学ぶ米国の規制は、この部門では「教科書の知識」ではなく「日々の業務」そのものになります。
筆者はUS
IPO案件には携わりませんでしたが、米国上場企業の日本子会社の監査では、USCPAで学んだUS
GAAPとUS-SOXの知識が日本の公認会計士組より先に評価される場面が何度もありました。
USCPAを「日本の公認会計士の代替」ではなく「米国基準の専門家」として活かしたい人には、この種の専門枠がある法人が向いています。
USCPAがEY新日本の選考で見られる3つのポイント
USCPAがEY新日本の選考で見られるのは、「全科目合格の時期と受験計画」「英語で業務ができる根拠」「監査という仕事への理解と適性」の3つである。監査が主業務の法人なので、「監査をやり切る意思」を示せるかが他のBIG4より重視される。
筆者がBIG4で中途採用面接に同席した経験と、EY新日本の公開求人の要件から、USCPAが見られるポイントを整理します。
| ポイント | 法人側が確認したいこと | 通りやすい答え方 |
|---|---|---|
| ① 全科目合格の時期と受験計画 | 科目合格なら「いつ全科目そろうか」。合格済みなら「どう合格したか」 | 受験月・合格科目・残り科目の計画を数字で。合格済みなら学習時間と工夫を1分で |
| ② 英語で業務ができる根拠 | 外資系・米国上場企業の子会社・US IPO案件に配属できるか | TOEICの点数より「英語で会計を扱った経験」。US GAAP・PCAOB案件を希望すると明言 |
| ③ 監査への理解と適性 | 「監査=会計の仕事」と誤解していないか。監査を数年やり切る意思があるか。公開求人の「論理的思考力・コミュニケーション能力・セルフスターター」に合うか | 監査の目的と、その中で自分が何をしたいかを自分の言葉で。「監査を3〜5年やってから次を考える」と明確に |
③はEY新日本で特に意識したい点です。
監査法人内にコンサル部門を持つ法人では「監査の後にアドバイザリーを」という志望動機が通りますが、監査が主業務の法人では「監査そのものをやりたい理由」が問われます。
筆者自身、面接で「英語を使う案件を希望する」と伝えたことで1年目から外資系クライアントに配属されましたが、USCPAで入所する意味は面接で自分から取りにいかないと得られません。
選考の進め方|新卒・中途・科目合格段階の3パターン
| 状況 | 進め方 | 目安 |
|---|---|---|
| 大学在学中・全科目合格済み | 定期採用サイトの事務所別情報とキャリア採用ページを確認。エージェントで新卒枠の有無も確認 | 大学3〜4年の秋〜冬 |
| 社会人・全科目合格済み・経理や監査の経験あり | 監査職スタッフ〜シニア求人にエージェント経由で応募。US IPO枠も並行検討 |
閑散期(7〜9月・1〜2月) |
| 社会人・科目合格段階(2〜3科目) | スタッフ枠に「全科目合格の見通し」を示して応募。3科目合格+受験月確定が現実的なライン | 残り科目の受験月を決めてから |
面接対策は「監査法人の面接対策と志望動機の作り方|頻出質問15と例文」、採用時期は「監査法人の採用時期と転職タイミング|USCPAはいつ応募すべきか」で解説しています。
EY新日本を含むBIG4の求人を比較したい方へ
EY新日本は全国16都道府県で採用しており、地方事務所・US
IPO枠・公的機関向けアドバイザリーなど、USCPAが応募できる求人の種類が多い法人です。
会計士・USCPA専門のMS-Japanは、これらを含むBIG4の求人を横断して扱い、USCPA科目合格者向けの個別相談会も常時開催しています。
勤務地・部門・職階の希望を伝えて求人票を並べると、自分がどの枠で応募できるかが見えてきます。
EY新日本とBIG4他社の違いは?USCPA目線での比較
BIG4監査法人はいずれもUSCPAを採用しており、年収・働き方に大きな差はない。EY新日本の特徴は「監査・保証業務が主業務」「US
IPO・PCAOB監査の専門枠」「全国16都道府県の拠点」の3点で、監査に集中したいUSCPA、米国基準の専門性を活かしたいUSCPA、地方で働きたいUSCPAには相対的に向いている。
公開情報から見えるEY新日本の相対的な特徴を整理します。
| 比較軸 | EY新日本 | BIG4他社との比較(公開情報ベース) |
|---|---|---|
| 事業構成 | 監査・保証業務が主業務。コンサルは別法人(EYSC) | PwC Japan(監査:アドバイザリー≒1:1)より監査に軸足 |
| USCPAの専門枠 | US IPO・PCAOB基準監査でUSCPA有資格者を必須要件に明記 | USCPAの知識が業務の中心になる枠が公開求人にある |
| 拠点 | 16都道府県 | トーマツ(約30都市)に次ぐ広さ。PwC Japan(5都市)より多い |
| シニア採用の要件 | 登録公認会計士(日本・US等) | USライセンスを評価対象に含めている |
| 歴史 | 2000年設立(太田昭和+センチュリー)。2008年に日本初の有限責任監査法人 | 旧新日本監査法人の流れ。2015年に金融庁の行政処分を受けた過去があり、監査品質への投資を強化 |
| デジタル | Assurance 4.0 | 各社ともAI活用を進めており、方向性は共通 |
出典:EY新日本定期採用サイト、公開求人、Wikipedia(2026年8月確認)。他社の詳細は各法人の公開情報を参照してください。
筆者の感覚では、法人間の差より「配属チーム」「英語案件の有無」の方が3年間の質を左右します。
そのうえでEY新日本を選ぶ理由を1つ挙げるなら、「監査に集中して型を身につけ、US
GAAP・PCAOBの専門性で勝負したい」というキャリア像に合うことです。
BIG4の詳細比較は「BIG4監査法人の違いを比較|規模・年収・働き方・USCPA採用」、他の3社は「デロイトトーマツ×USCPA|採用・年収・働き方の実態」「PwC Japan×USCPA|採用・年収・働き方の実態」「KPMGあずさ×USCPA|採用・年収・働き方の実態」でそれぞれ解説しています。
BIG4各社の現在の求人要件と募集時期を並べて比較するなら、MS-Japanに登録して4法人の求人票を取り寄せるのが最短です。
これからUSCPAの学習を始める方は、「USCPA予備校おすすめ比較|費用・教材・サポートで選ぶ3校」で予備校を選び、「アビタスUSCPA合格体験記|1発合格の学習記録つき」で筆者の学習ログを参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
Q1.
USCPAだけでEY新日本に入れますか?
入れます。
2026年8月時点の公開求人では、監査職スタッフの必須要件に「日本公認会計士または論文式全科目合格者」「米国公認会計士または全科目合格者」のいずれかと明記されています。
静岡・名古屋・大阪など地方事務所の求人でもUSCPAが応募要件に含まれています。
求人の要件は時期により変わるため、応募時に最新の求人票を確認してください。
Q2.
科目合格の段階でも応募できますか?
公開求人上は全科目合格が前提です。
ただし、筆者が在籍したBIG4では、3科目合格+残り科目の受験月が確定している候補者が、入所後1年以内の全科目合格を条件に採用された例がありました。
EY新日本で同じ扱いになるかは時期と事務所によるので、エージェント経由で確認するのが確実です。
科目合格段階の動き方は「USCPA科目合格で監査法人に入れる?入口3つと動くべき合格数」で解説しています。
Q3.
USCPAと日本の公認会計士で年収に差はありますか?
入所時の給与に差はありません。
筆者の場合、新卒入所時の年収は日本の公認会計士組と同じで、評価は担当案件の成果で決まりました。
EY新日本のシニア求人は「登録公認会計士(日本・US等)」と記載しており、USCPAの州ライセンスも評価対象に含まれます。
差が出るのはシニア以降の昇格要件と、転職時の評価で、英語・US
GAAP案件ではUSCPAが有利に働く場面があります。
Q4. US
IPO・PCAOB監査の部門にはUSCPAで入れますか?
入れます。
EY新日本の公開求人では、US
IPO監査・支援業務の必須要件に「公認会計士/論文式全科目合格者、もしくはUSCPA有資格者」と明記され、英語力が歓迎要件になっています。
USCPAで学ぶPCAOB基準・US
GAAP・US-SOXがそのまま業務になる部門なので、USCPAの専門性を最も活かせる配属先の1つです。
Q5.
EY新日本からコンサルに移れますか?
移れますが、法人をまたぐ異動になります。
EY
Japanのコンサル・FASはEYストラテジー・アンド・コンサルティングという別法人が担っており、監査法人内に大きなコンサル部門を持つ他のBIG4とは構造が異なります。
監査からコンサルへのキャリアチェンジは「USCPAでコンサルに転職|監査法人3年から移った筆者の体験談」、転職先全体は「監査法人からの転職先7選|3年で辞めた私の選択と判断軸」で解説しています。
Q6.
地方事務所でもUSCPAを採用していますか?
しています。
2026年8月時点で、静岡・名古屋・大阪の公開求人にUSCPAが応募要件として記載されており、「転勤なし」と明記された求人もあります。
EY新日本は全国16都道府県に拠点があり、地方採用の入口が広い法人です。
各事務所の採用情報は定期採用サイトで確認できます。
Q7. 英語はどの程度必要ですか?
監査職スタッフの必須要件には英語の記載がありませんが、シニア枠・US
IPO枠では「英語力(ビジネスレベル)」が歓迎要件です。
実際に見られるのは点数より「英語で会計を扱った経験」で、USCPAの学習経験そのものが根拠になります。
必要な英語力の全体像は「USCPAの英語力|TOEIC何点から?600点台でも受かる理由」を参照してください。
Q8. EY新日本は激務ですか?
繁忙期はBIG4共通で忙しく、3月決算の期末監査(4〜5月)と四半期レビューの時期は長時間労働になります。
公開求人には所定労働時間7時間・在宅勤務・フレックス制度・年間休日120日以上が記載されており、制度面はBIG4他社と同水準です。
筆者の経験では、法人の差より「配属されたクライアントの決算期と規模」で忙しさが決まります。
まとめ:EY新日本はUSCPAで入れる。特徴は「監査が主業務」と「米国基準の専門枠」
この記事の要点を再掲します。
- EY新日本有限責任監査法人は社員535名・職員5,982名(2025年6月)、監査・保証業務が主業務。コンサル・FASは別法人(EYSC)
- 監査職スタッフの公開求人は「米国公認会計士または全科目合格者」をJCPA論文式合格者と同列に明記。シニア枠は「登録公認会計士(日本・US等)」
- US
IPO・PCAOB基準監査の専門枠でUSCPA有資格者を必須要件に明記。USCPAの知識が業務の中心になる部門がある - 年収はBIG4共通(スタッフ450〜650万円・シニア650〜850万円・マネージャー850〜1,100万円が目安)。USCPAとJCPAで入所時の給与差はない
- 働き方は所定7時間・在宅・フレックス。全国16都道府県に拠点があり、地方事務所の求人でもUSCPAを明記
- 選考で見られるのは「全科目合格の時期」「英語の根拠」「監査への理解と適性」の3点。監査が主業務の法人なので「監査をやり切る理由」が問われる
EY新日本にUSCPAで入れるかどうかは、公開求人が答えを出しています。
「監査に集中したい」「US
GAAP・PCAOBの専門性で勝負したい」「地方で働きたい」のいずれかに当てはまるなら、公開求人と事務所別の採用情報を確認するところから始めてみてください。
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